最近ますます一人でルートを探る機会が増えました。いきなりリードとはいかないことが圧倒的に多いので、上からロープを垂らして、懸垂で降りて掃除して、登り返しながらムーブを探ります。その時にビレイ・デバイスをハーネスに連結するカラビナのお話です。
【この記事には改訂版があります】
最近まで、BDのグリッドロックを使ってました。
しかし、このスクリューゲートは、閉め忘れると大変なことになるし、ロープが当たったりして作業中に開いてしまうことがあることも知られています。ヒヤリとしたことは幾度か。また、一人での作業は色々と神経をすり減らすもので、なるべく考えないとけないことを減らしたいところです。
ペツル・ウィリアム・トライアクト・ロック
そこで、ルートを登り始めた時に最初に買ったペツルのウィリアム・トライアクト・ロックを持ち出してみました。これは快適。スクリューゲートを閉め忘れることがないし、閉める作業がない分考えるべきことが減るし、ムーブ探りや掃除中に不意に開く可能性も(全くないわけじゃないかもしれないけど、ほぼ)ありません。支点構築用のビナも全部これにしたいくらい。
問題は、ムーブ探り中に不意にマイナー・アクシスになる可能性があることです。それが気になって、思い切って身体を動かせないし、精神的にも消耗するので何度も懸垂とムーブ探りを繰り返せず、結果的にムーブ探りの効率性が落ちます。この点では、マイナー・アクシス防止機構が付いたグリッドロックが優位です。
そこで、この両者の優れたところをどちらも備えたカラビナはないものかと、調べてみようと思いました。
僕がこの目的でカラビナに求めるものは、以下のとおり。
必須の条件として、
追加的に欲しいものとして、
条件1、3は完璧。2がちょっと心配。ツイッターで頂いたコメントでは、経験なしとのこと。ロクスノのギアオタクでは問題なしと書かれてたような気がする。4はちょっと面倒。ビレイ・デバイスをセットするときにセパレーターからビレイ・ループが外れて、再度セットするためにゲートを一度開かないといけません。ゲートを開くのはとても簡単そうですけど。
条件1は完璧。2も、改良されたのか、セパレーターがゲートに付いて二重ロックになっているので、不安はなさそう。ただし、セパレーターを上に跳ね上げる方式なので、ビナがビレイ・ループに向かって押されると、ビレイ・ループがセパレーターを押し上げて外れる可能性あり。その時にロックが解除されてゲートが不意に開く可能性が、ないわけではない。3も、ビレイ・ループがセパレーターを押し上げて開いてしまえば、マイナー・アクシスの可能性はあり。4は、セパレーターを押し上げるのが少々面倒で、ビレイ・デバイスのセット時の作業が一つ増えてしまいます。
条件1、3は完璧。エーデルリッドのスライダーロックと違ってセパレーターを押し下げる方式なので、セパレーターが不意に外れる可能性は低そうです。2も良さそうな気がする。4が不安。金色のゲートをビレイ・デバイスの穴に通さないとけなくて、普段使っているシンチとの相性が不明。セパレーターはビナ自体を引っ張るだけでビレイループが収まるので、いいです。
ツイッターで教えてもらったビレイマスター2。条件1はイマイチ。スクリューゲートを自分で閉めないといけません。スクリューを閉めないとプラスチック部分が閉まらず、プラスチック部分が閉まってないことは一目瞭然だから、閉め忘れには気付きそうですけど。閉めるという作業をしたくないです。2は不安なし。3も不安なし。4はプラスチック・パーツを閉めるのが手間。しかもちょっと硬そう。
シンプルなのに意外と良いかもしれないと思ったのが、DMMのライノ。条件1はロックセーフを選択することで不安なし。2も全く不安なし。3はどうでしょう?4は完璧。もしこれが完璧に機能するなら、ツノを付けただけで全ての問題を解決してしまったことになるわけで、DMMすごい。
他に候補があれば教えてください。
追記
ツイッターで教えてもらったマムートのビナ。スクリューゲートかと勘違いしてましたが、違いました。教えてもらったのとちょっとちがう現行モデルが多分これ。
条件1はまあまあ。ゲート自体は自動でロックがかかりますが、プラスチック部分を自分で閉める作業が必要です。プラスチック部分さえ閉じていれば、条件2は完璧。条件3も同様。条件4は、プラスチック部分を閉じる一手間が入り、完璧とは言えません。結局、プラスチック部分を閉じる作業をどう評価するかですね。
問題は、ムーブ探り中に不意にマイナー・アクシスになる可能性があることです。それが気になって、思い切って身体を動かせないし、精神的にも消耗するので何度も懸垂とムーブ探りを繰り返せず、結果的にムーブ探りの効率性が落ちます。この点では、マイナー・アクシス防止機構が付いたグリッドロックが優位です。
そこで、この両者の優れたところをどちらも備えたカラビナはないものかと、調べてみようと思いました。
カラビナの条件
僕がこの目的でカラビナに求めるものは、以下のとおり。
必須の条件として、
- 1. スクリューを閉める必要がなく、自動で閉まってくれること
- 2. 作業中にゲートが不意に開く恐れがないこと
- 3. マイナー・アクシスが発生しないこと
追加的に欲しいものとして、
- 4. ビレイ・デバイスをセットする作業が面倒でないこと
BD・マグネトロン・グリッドロック
http://www.edgeandsofa.jp/fs/edgeandsofa/cat374/gd01240条件1、3は完璧。2がちょっと心配。ツイッターで頂いたコメントでは、経験なしとのこと。ロクスノのギアオタクでは問題なしと書かれてたような気がする。4はちょっと面倒。ビレイ・デバイスをセットするときにセパレーターからビレイ・ループが外れて、再度セットするためにゲートを一度開かないといけません。ゲートを開くのはとても簡単そうですけど。
エーデルリッド・HMSストライクセーフロック
http://www.edgeandsofa.jp/fs/edgeandsofa/cat374/gd00285条件1は完璧。2も、改良されたのか、セパレーターがゲートに付いて二重ロックになっているので、不安はなさそう。ただし、セパレーターを上に跳ね上げる方式なので、ビナがビレイ・ループに向かって押されると、ビレイ・ループがセパレーターを押し上げて外れる可能性あり。その時にロックが解除されてゲートが不意に開く可能性が、ないわけではない。3も、ビレイ・ループがセパレーターを押し上げて開いてしまえば、マイナー・アクシスの可能性はあり。4は、セパレーターを押し上げるのが少々面倒で、ビレイ・デバイスのセット時の作業が一つ増えてしまいます。
グリベル・クレプサイドラK10Gツインゲートカラビナ
http://www.edgeandsofa.jp/fs/edgeandsofa/cat374/gd00366条件1、3は完璧。エーデルリッドのスライダーロックと違ってセパレーターを押し下げる方式なので、セパレーターが不意に外れる可能性は低そうです。2も良さそうな気がする。4が不安。金色のゲートをビレイ・デバイスの穴に通さないとけなくて、普段使っているシンチとの相性が不明。セパレーターはビナ自体を引っ張るだけでビレイループが収まるので、いいです。
DMM・ビレイ・マスター2
http://dmmclimbing.com/products/belay-master-2/ツイッターで教えてもらったビレイマスター2。条件1はイマイチ。スクリューゲートを自分で閉めないといけません。スクリューを閉めないとプラスチック部分が閉まらず、プラスチック部分が閉まってないことは一目瞭然だから、閉め忘れには気付きそうですけど。閉めるという作業をしたくないです。2は不安なし。3も不安なし。4はプラスチック・パーツを閉めるのが手間。しかもちょっと硬そう。
DMM・ライノ・ロックセーフ
http://dmmclimbing.com/products/rhino/シンプルなのに意外と良いかもしれないと思ったのが、DMMのライノ。条件1はロックセーフを選択することで不安なし。2も全く不安なし。3はどうでしょう?4は完璧。もしこれが完璧に機能するなら、ツノを付けただけで全ての問題を解決してしまったことになるわけで、DMMすごい。
他に候補があれば教えてください。
追記
マムート・クラッグ・スマートHMS
https://www.mammut.ch/JP/ja_JP/B2C-Kategorie/Equipment/Climbing-Equipment/カラビナ%EF%BC%8Fエクスプレスセット/Crag-Smart-HMS/p/2210-01230-2540-1ツイッターで教えてもらったマムートのビナ。スクリューゲートかと勘違いしてましたが、違いました。教えてもらったのとちょっとちがう現行モデルが多分これ。
条件1はまあまあ。ゲート自体は自動でロックがかかりますが、プラスチック部分を自分で閉める作業が必要です。プラスチック部分さえ閉じていれば、条件2は完璧。条件3も同様。条件4は、プラスチック部分を閉じる一手間が入り、完璧とは言えません。結局、プラスチック部分を閉じる作業をどう評価するかですね。
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