有朋自遠方来を案内しつつ、僕は完全に忘れ去られた既成のボルダー課題に取り組んだ。
宮下さんは有朋自遠方来を極少ないトライで登ってしまった。はじめに出だしのムーブを確認して、核心部のムーブを数度確認して、そこからいきなり通しでのトライ。核心部の後のトラバース・セクションで一度スリップ・フォールして、その後のトライで登ってしまった。天井トラバースとフリーソロ・パートは初見で突破してしまった。凄いものをみた。
宮下さんが長い長いこの課題を1日で登ってしまった要因は、課題を部分に区切ってムーブを固めにいかずに、通しでのトライを繰り出したところにあるんじゃないか。途切れ途切れにやっていたら、ムーブは確実になるけど、それで体力と時間を消耗しまってその日は登れずじまいになっていたんじゃないか。とても勉強になった。
余談だが、ノーマット・クライミングの使い手である宮下さんは、前半の逆さまムーブの最中に岩が欠けて腰から落ちていた。この課題の下地は硬い岩盤で、超痛そうだった。僕は危険なことはやめようと心に誓った。
もう一つ余談だが、フリーソロ・パートでライン取りについて後ろから声をかけてしまったのは余計なことだった。反省した。
僕の方はというと、有朋自遠方来の核心部を何度か楽しんだりしつつ、既成のボルダリング課題をやった。ちょっと前に48さんが右から繋げる3級の課題に敗退していて、となると僕にも無理なので、一番左の2級をやってみた。
ルーフの中はポジティブなホールドが続いた後にヒールフックとかトーフックとかヒール&トーとかでごまかしてなんとかするとして、フェース面に手が出てからが超悪い。丸一日かけて、これなら行けるかもしれないというムーブを考えついたが、どう考えても初段。ちなみに、3級の課題は右からこの2級に合流する。合流の仕方から考えて、初段ある2級より悪いはず。真ん中には元から初段とグレーディングされた課題もある。どうなってるんだここは。
こっからゲキ悪 |
2級(初段)は惜しいところまで行ったので、今度機会を見つけて再度挑みたい。
それにしても、勉強になった一日だった。