3年目になったWater Spider Project.
梅雨によって河又ボルダープロジェクトの断念を強いられて以来、注力してきた。
今年は大きく進歩があって、ランジが正解ではないかと判断するところまで進んでいる。
ところがこのランジが難しい。
果たしてどうなるか。
あ、climberのスペルを間違った
3年目になったWater Spider Project.
梅雨によって河又ボルダープロジェクトの断念を強いられて以来、注力してきた。
今年は大きく進歩があって、ランジが正解ではないかと判断するところまで進んでいる。
ところがこのランジが難しい。
西條さんと示し合わせて、瑞牆。
例によって土曜日のお昼に《ウォータースパイダー》をやって、夕刻に瑞牆の植樹祭Pに入った。濡れた洋服とかを乾かしてたらいちご農家がやってきて、翌日一緒に登るかもということになった。晩ごはんの準備を始めてたら、ロジャーさんも現れて、翌日一緒に登ることになった。ロジャーさんは雷火をやりたいとも言ってたけど、ともに敗退している《くまのプーさん》を登りに七面沢上流エリアにしようかということになった。行ったことないいちご農家も乗ってきた。急展開。
日曜日、遅れて到着する西條さんをおいて、ロジャーさん&いちご農家と先にエリアに上がった。ガイドブックでは《チョップスティック》まで65分くらいになってると思うけど、途中休み休み歩いたらちょうど120分かかった。エリアは肌寒いくらいで、ありがたかった。
いちご農家は《チョップスティック》を華麗に登っていた。クラックの中はヌメヌメだったらしい。前日夕刻から山の上の方は雲に包まれていたのが原因じゃないかという話し。めちゃくちゃ立派なクラックなのにクラックの中も外もまだ泥がついていて、登られ足りないんだと思う。たぶん遠いからだと思う。なお、《即決》も《トイストーリー》も濡れてたらしい。
そうこうしてるうちに西條さんが到着して、みんなで《くまのプーさん》方面に移動した。ロジャーさんは《クリボー》をやってたような気がする。ガイドブックによると「C3サイズの広めのハンドクラックが美しい好ルート」で「手の小さな人には厳しいサイズ」らしい。自分には無理。
いちご農家がビレーしてくれたので、《くまのプーさん》に取り付いた。前回発見したTスタック前進を目指して登り始めたけど、クラックの中は水が流れてびしょびしょで、そこまで到達できなかった。テンション。カムをつかんで抜けて、終了点を工作した。《くまのプーさん》の終了点は上の方の木2本からおろしたロープ&カラビナ2枚の残置あり。ロープの結び目が擦り切れていて芯が出ていたので、ロープを交換しておいた。2点から別経路で支点をおろしてて、左右の長さが揃わなかったのでカッコ悪いけど、勘弁してほしい。
そうこうしてるうちに、ロジャーさんが降りてきて、《くまのプーさん》をRPしてた。ナイスクライミング。コツは気合らしい。そのあと自分もRP。右のフィストとTスタックが決まる手前の抜けそうなチキンウィングで頑張るところがポイントだった。フィストがキマればTスタックも予定通りにキマって、順調に登れた。
無事にRPして安堵したので、そのあとトップロープで2回登った。1回目は右挿しのフィスト禁止で。自分のような高身長&腕長クライマーは、ワイドで普通のクライマーではフィストが届かないような場面でフィストがキマったり、早めにフィストがキマったり、ありがたいことも多いけど、だからといってフィストに頼っていると、どうやってもフィストが決まらないワイドでなんとかする技術の習得が遅れるので、フィスト禁止の試みは重要。今回はライトバルブチェンジャーでなんとかなることがわかった。テンション入ったけど。なお、フィストより10倍きつい。2回目は左挿しで。こちらは下部の岩の傾斜の影響で出だしからめちゃくちゃ辛かった。ほぼサイドワインダーに近い体勢になった。中間部はフィストがキマらなかった。前回の末端の末端でわかったんだけど、左のフィストは右のフィストより3ミリ位小さい。それでフィストがキマらない。しょうがないからハンド&フィストのリービテーションで、ところどころダブルフィストスタックで、ちょっとずつズリズリずり上がった。途中、足がキマらないところで、「Tスタックやったら?」ってロジャーさんが声をかけてくれて、リービテーションにTスタックっていう組み合わせもあることがわかった。左挿しも1テンションでトップアウト。なお、右挿しフィストの10倍きつい。ついでにもう一つの発見として、リービテーションでは下を通る腕の肘の位置取りが重要ってこともわかった。めちゃくちゃ勉強になった。
この間、いちご農家と西條さんは対岸の《マリーゴールド》に行ってて、キャッキャウフフと楽しそうな声が響いてきていた。こちらのうめき声とはえらい違いだった。あとで聞いたら、いちご農家はナッツが2本弾けとんでグラウンドフォールしたらしい。
といったところで終了。《くまのプーさん》を4回やって、帰りの歩きはヘロヘロだった。
コッシーと小川山でお気楽マルチでもと思ってたけど、西條さんに烏帽子&前烏帽子岩あたりと誘われて。
前烏帽子岩でジキルかハイドを通って上まで抜けるマルチ体験会にしようということになり、ジキルとハイドのアプローチピッチを登ろうとしたら、湿っていたこともあり意外と悪く、フォローが落ちたらブランと振られて大変なことになりそうと判断して、中止した。
かわりに、一つ右のルンゼを登ることにしたら、一段上に短いけどキレイになればキレイなワイドが出てきた。その下でピッチを切って、ビレー。キレイになればキレイなワイドは、本当に短いスクイーズを抜けた先でオフウィズスになり、その出だしはハンド&フィストのリービが唯一の解決策だった。ワイドを抜けたところでピッチを切ってビレー。リービ未体験のコッシーは苦戦し、何とか引き上げた。
ワイドを抜けた先、右には巨大なチムニー。後でガイドブックを確認したら、多分これは掲載されている5.6のチムニー《迷道》。左には泥ルンゼ。プロテクションが取れなそうな濡れたチムニーほど怖いのもはないので、迷わず簡単そうなルンゼを選択した。明るいところに抜けたら、そこはたぶんジキルとハイドの終了点。ここでピッチを切ってビレー。
そこから、《新緑荒野》の4P目と思われるボルダーの重なりを登って、テラスに出た。
その先、予定では、さらに上のテラスに上がって《イージー・スタート》を登ろうかと思ってたけど、晩秋荒野と共通の木の上はけっこう難しいのと、手持ちのビレイデバイスの都合でラペルが面倒なことになりそうだったので、テラスから歩いて降りた。
ここで昼寝。前夜は睡眠時間4.5hだったので眠気が強く、ぐっすり眠れたけど、寒かった。
そのあとは、志賀ランドと入口岩を見学し《あげこまるルート》5.10aにとりついたけど、湿っていたのもありコッシーには難しいかもしれないと判断し、方向転換。隣の《奈香良クラック》にとりついた。ガイドブックにはやや苔むしていると書かれているが、思ったよりキレイだった。しかし、ガイドブックにはやさしいワイドクラックと書かれてるのに、全然そんなことなかった。中間部、キャメ6番はギリギリ効かず、体は入らず、こんなにちょうど良く不都合なサイズのワイドは初めてだった。泣きながらクライムダウンで敗退。なお、ガイドブックにはキャメ2から5を1から2セットとあるが、キャメ5は使えなかった。中間部の終わり頃まで到達したら使えるのかもしれない。キャメ1は奥の側面にキマった。ガイドブックの記載は何一つ参考にならなかった。どうかしてるよ。
と言ったところで終了。コッシーは登りの面では物足りなかったようだが、マルチ体験でシステムは理解してくれたみたい。
また今度。
どうして、岩の名前は末端のまったんで後半はひらがななのに、ルートの名前は末端の末端で後半も漢字なのか?
例によって土曜日の夜に西條さんと行き先を相談して、末端のまったんへ。
アプローチがちょっとわかりにくい。ガイドブックには、「岩小屋から左の踏跡に入り屋根〔ママ〕を越えると石垣が見える」とあるので、岩小屋の左を進むと、大変危険な崖だった。崖の先には石垣が見えるが、これは不正解。正解は岩小屋の右上に上がって、岩小屋の上に右から回り込んで、左に進む。左への折り返しポイントにはケルンあり。左の石垣よりもっと立派な石垣がこちらにはある。屋根はおそらく尾根の誤植。
道に迷いつつたどり着いた頃には汗でびっしょり濡れていたが、岩場は日陰で、たいへん快適に登ることができた。ただし、取り付きは崖の上の斜面で、落ち着ける場所は少ないので注意。
このエリアのルートは5本。
一番左の《まったりクラック》5.6は、ピナクルに上がるところがノープロの予感がするし、ハイパーランナウトして隣の岩に飛び移らないといけない予感がする。
左から二番目の《まったりチムニー》5.6を石井さんが登ってた。終了点は立木のみらしく、下降は懸垂。チムニーの中を懸垂で下降するとロープスタック不可避。リード&フォローでフォローがプロテクションを回収して、左のフェース面を懸垂で下降するのが良さそう。。
三番目と四番目はルート図が逆じゃないかと思う。ルート図Cの《クリスタルクイーン》5.9が奥のチムニーに吸い込まれるやつで、Dの《クリスタルキング》5.10cが手前のルーフ部分をトラバースして外のワイドを登るやつなんじゃないかと思う。登ってないからわからないけど。そうだとしたら、ルーフ部分がなかなか手ごわそう。魅力的だが、取り付くには勇気がいる。なお、上部は日が当たる。
追記:《トラベルチャンス末端の末端》の終了点は立木。スリングやカラビナの残置なし。下降は懸垂。
最初に西條さんが取り付いて、厚い胸板にサイズが合わず降りてきた。その後、自分の番。
西條さんも石井さんも左挿しに違いないと言ってたけど、どう見ても右挿しだと思ったので、右挿しでやってみた。出だしは見た目以上に狭くて、体がギリギリ通るか通らないかのサイズだった。ここは体をナナメに倒して、右のチキンウィングと左のプッシュでずり上がった。上部でチキンウィングがキメづらくなったところで、上半身もクラックの中に押し込んで、ナナメから縦に切り替えて、Tスタック。このまえ七面沢プーさんで学んだ前進用Tスタックムーブを再現して、ずりずりと上がると、右のフィストが入った。ここは腕が長いとお得。右のフィストと左のガストンで数手進んで、右フィストを進めるための左ガストンに耐えられなくなったところで、強引に左フィストをねじ込んで、下半身を一度外に出して下半身を左挿しに切り替えて、右足をフェース面のフットホールドにおいたら、ぐいっと伸びて、左膝をねじ込んだ。あとは左膝をジリジリ上げながら広がるワイドに体をねじ込み、上部ルンゼに立った。完登。
更にその後、もう一回右挿しでやってみたら、やっぱりこっちのほうが楽だった。前進用Tスタックが有効。
で、帰り際にガイドブックを読んだら、右挿しでも左挿しでも登れるとか、リービが必要とか書かれてて、登る前にちゃんと読まなくて良かったと思った。読んでたらたぶんリービしようとして失敗してた。
といったところで終了。
急なルンゼの下りはつかれた帰り道ではラペルしたくなるくらい注意が必要。
一日涼しく登れて最高だった。
追記
中尾さんのブログで末端のまったんの記事を発見して、やっぱりCとDは逆だった。岩小屋の右っていう地図もあるので、見てほしい。
西條さんとコッシーと、瑞牆不動沢屏風岩。
よろめき対岸の《凍る月》はおもしろい。最下部のハンドセクションがちょっと登りにくくて、そこをがんばるのも楽しいけど、左から迂回すると楽に登れるので、それもいい。その先のワイドも楽しい。最後のワイドの入口も悩ませる。どっちも背が高いと楽。背が低いとより一層楽しめて良い。コッシーは奮闘していて、最高だった。
西條さんは《よろめきクラック》に奮闘していた。
最後に《不動の日々》に取り付いてみたら、上部のクラックもスラブ面も濡れていて、泣きながら敗退した。ハング部の左側には2つのホールドがあるけど向きがイマイチで、ハング下の面にはフットホールド乏しく、あっても高すぎて位置がイマイチで、ジャミングをキメたいハングの右寄りのクラックは遠く、たいへん厳しかった。
最後は不動沢下流の岩場の下のボルダーで遊んだ。駐車スペースのちょっと上の課題が秀逸で4回登った。クロスでスタートするやつ。駐車スペースすぐ上の大きな岩の左端のスラブの課題も秀逸だった。ビビり倒しながら登った。
次の瑞牆はどこに行こう?
小川山に木を燃やしに行った。
小川山は暑かった。かつて、小川山は避暑地だった。夏でも涼しく、朝晩は寒い、そんな場所。今や、小川山は6月でも暑い。大量の木を頑張って燃やしたが、とにかく暑かった。夕方から始めて、夜にはなんとか全部燃やし終わって、安堵した。
翌日はいつものポイントで泳いで大満足だった。小川山の水は冷たい。暑くなっても変わらず冷たい。最高だった。
合間にクライミングもした。
砦岩東門《海中エレベーター》はフォローで登った。
裏の《伊賀のガバ丸》はRPした。これはめちゃくちゃいいクラック。とても短いけど、クラックが広がったり狭まったりして、自分にとっていいサイズのところを選んでジャミングをキメる登り。練習に最適。ワイドに入るところも短いけど楽しい。こっちから登ってトンネルをくぐってあっちに行ってこっちに戻って来るところもシュールで楽しい。しかもずっと日陰で、風も通って、涼しい。
久々の小川山は結構楽しかったので、また機会があれば行きたい。
瑞牆・不動沢屏風岩周辺
よろめきクラックを登りに行ったら、上部は燦々と日を浴びていた。気温の高い一日で、今日は登らなくても良いかなと思って、よろめき右の洞窟にもぐったり、手前の汚いワイドを登ったりした。汚いワイドは意外とムーブがあって楽しかった。
そうこうしてるうちに太陽がよろめきの裏に回って日陰に入ってくれたので、登った。三日目だと思うけど、ようやくRPに至った。
そのあと、TRで上部と下部をそれぞれ5回づつくらい登って、楽しかった。上部は北平さんはリービと聞いたので、リービもやってみたら、確かにこれは楽だと理解した。
ワイドはまだまだ習得すべき技術があるし、技術と岩のマッチングも理解しないといけないし、一番楽しいのは、必死こいてRPしたあとにトップロープでしゃぶり尽くす時間。