ロクスの100号。
最大の注目は、成田啓「コイカクシュサツナイ沢冬季初遡行」だった。「登山のなかの合理的な手段として、アイスクライミングという行為がしたい」という明確なコンセプトは、「登山と切り離された」アイスクライミングがあたりまえの北海道では革新的である。そのコンセプトを実行に移すと、クライマーが求めていた通りに次から次に続く氷爆が現れ、求めていたはずのクライマーが「もう勘弁してくれ」と思うほど。もう最高の気分だったに違いない。僕はアイスクライミングはやらないけど、こんなクライミングをしてみたいと思わせる素晴らしい記事だった。
その他にもいろいろ。
イヴォン・シュイナードがクリーン・クライミングを一人で推し進めたことにしてロイヤル・ロビンスなんかをいなかったことにする相変わらず傲慢なパタゴニアの広告。
ロクスノ25年の歴史
山野井泰史=平山ユージ対談
年と共に変化があるが、自分にとってギリギリの高いところを捉えるのが得意という山野井さんの言葉。
進化し続ける秘訣・第5回、奥村優
なんか強いらしい。
小川山東股沢・七賢の岩場
稲田夫妻のルートとか、ミキペディアの植田さんの《ダイヤモンドルーフ》(5.12a)とか。岩場の混雑回避のためには、新しいエリアの紹介は歓迎すべきだろう。
楯ヶ崎・Yosemite Area
ジャミング紳士さんによるトラッドクライミングの新エリア紹介。
ナイスミドルな岩場・第16回・そうだ!「青海」があった
より高くなくより困難でもない岩稜&ルート案内
山口県・亀山「アルピナカンテ」「南峰見聞録」
クロニクル
クリス・シャーマ《Sleeping Lion》(5.15c)初登
セバスティアン・ベルト《Le Voyage》E10をフラッシュ
ジェームス・ピアソン《Bon Voyage》初登
ヤニック・フロヘ―《Return of the Dreamtime》(8C+)初登
ウィル・ボシ《Burden of Dreams》第2登
金峰山・千代の吹上・第二フェース・百八ルート 5.10b or 5.10c 5ピッチ 大平栄
瑞牆山・カンマンボロン《The Beautiful Mess》(5.12a)4ピッチ 135m 横山勝丘
など
追悼・檜谷清
水野圭介「マインドフルネス・メンタルトレーニングのすすめ」
二子山騒動のつづき
奥村晃史「二子を見て思うこと」
飯山健治ほか「R&S99に対する抗議文」
北山真「99号編集の顛末」
編集長・吉野徳生「抗議文を受けて」
ジャーナリズムについてしらなければ、前号のロクスノの対応の是非は判断できない。
アルパインクライミングを考える・第4回・剱岳と谷川岳における岩場の現状と今後に向けて 上田幸雄・菊池敏之
相澤元樹「東北ボルダー通信・第10回・岩手大船渡・吉浜ボルダー『暴れ馬』2級」
宮脇拓海「四国ボルダー通信第10回・高知土居川『ラブーン』三/四段」
倉島将吾「クライミングジムの未来・第15回」
早生まれが多いクライマーと生涯スポーツに関する示唆に富む考察
岡野寛「つらくて楽しいセッター稼業・最終回」
東秀磯「東秀磯のクライミングラボ・クライミング100年」
ジャック中根「帰ってきたかかってきなさい・第21回・禁断のムブ?『サイファー』の巻」
紐で繋いだボールの例はおかしいだろう。振る足の重さと体幹部の重さの比率を考えよう。
池田常道「ON THE SCENE・最終回」
ひっそりと最終回を迎えていた。ロクスノの転換点になるのだろうか?