2024年5月20日月曜日

センチュリーバレー・ジョーズ岩・右上の岩

 随分前になっちゃったけど、センチュリーバレーのシーズンはほぼ終わりなので、書いておかないと。

ジョーズはセンター、レフトに続いてライトを登った。右の薄かぶりの凹角から入って、左のカンテに出るライン。あと、レフトの左のジャミングのボルダリング課題が残ってて、これは結構難しい。

ジョーズの一段上の岩の右上するクラックを奥平さんが登って、《猫ジャム》と名付けた。5.8か5.9くらい。クラックが複雑な形状でかつ浅く、プロテクションが厳しい。僕の再登時はあわよくば右カンテにつなげようと思ったけど、プロテクションがうまくとれなくて断念した。中央スラブはめちゃくちゃ難しい。


2024年5月9日木曜日

瑞牆・不動沢熊岩入口の岩・カメ岩・しじま谷

 S條さんと瑞牆。

不動沢を熊岩から初めて目についたルートを登りながら上流に向かおうかなんて話してたら、ロジャーさんに遭遇した。それで、ロクスノ103号にロジャーさんが発表した熊岩入口の岩で一緒に登ることになった。

まずはS條さんが《クネクネえみちゃん》(5.9+)に取り付いた。左右に蛇行するルートで、ロープ捌きが難しい。中間のワイド部分が難しいようで、粘りに粘って敗退。サイズがミスマッチのようだった。

次は僕が《クネクネえみちゃん》。下部の小ハング越えがなかなかタフ。中間のスクイズチムニーは僕の体のサイズにはベストマッチ。薄い胸板と長い腕で、終始奥にハンドジャムがバチ効きだし、プロテクションも奥の方のキマリの良いところにセットできて安心。5番1本と4番2本を持って行ったけど、5番は使わず、4番も1本だけ。ワイドの奥に4番1本と3番1本でいけた。問題は最上部のマントリングで、ここで30分くらい行ったり来たりしてた気がする。最後はなんとかムーブを発見して、かろうじてフラッシュ。めちゃくちゃ面白かった。



その後、S條さんは《Ambivalence》(5.12-)をTRで探ってた。めちゃくちゃ厳しそう。ホールドの乏しいマントルムーブが核心のようで、涼しい時に僕もやりたい。リードは怖そうだけど。

あとは、ロジャーさんとえみちゃんと楽しくお話しして、フィニッシュ。

翌日どうするか決めてなかったけど、体力的には余裕があったので、一泊して登ることにした。なお、ガイドブックを持っていくのを忘れて行き先はS條さん任せ、まともな晩ご飯を持っていかなかったので西條さん(スマホで書いてるんだけどS條さんって変換が面倒なので、以下は西條さんにする)にご馳走になり、負んぶに抱っこであった。

2日目も西條さんと2人。

薄っぺらい寝袋しか持っていかなかったので夜はめちゃくちゃ寒くて、眠れるか眠れないかの瀬戸際だったけど、なんとか眠れて体調は問題なし。

簡単なルートをいくつか登った後にワイドの練習でもしようかなんて話しつつ、まずはカメ岩。

《カメ岩クラック》(5.10a)は、ガイドブックの記載の通り、下部のトラバース部分が厳しい。クラック部分は、わずかに広がったり狭まったりするハンドからフィンガーサイズで、ジャミングのキマリの良いところを探したり、プロテクションの落ち着きのいいところを探したり、考えながら登るのがとても楽しい良いルートだった。一歩左の終了点のボルト2本はサビサビでちょっと怖い。オンサイト。



次はあの有名な《亀甲めぐり》(5.10d)。これまたガイドブックの記載の通り出だしが厳しい。そこを越えると快適なスラブのトラバース、なんてことは全然ない。ガイドブックに掲載された小林由佳さんの写真から、素晴らしい景色を見下ろしながらの爽快なクライミングをイメージしてたけど、登るのに(というより落ちないように)必死な僕の視界に入ってきたのは、薄いダイクだけだった。ガイドブックに「ラインどり、高度感、眺めが素晴らしい隠れた名ルート」とあるうちの高度感と眺めは、セカンドのビレー中に堪能させてもらった。ラインどりは文句のつけようがなく、クリエイティブなクライマーにのみ可能な素晴らしいルート開拓だと思った。中尾さんすごい。唯一残念なのが、出だしが難しくて、特にリーチのない人には厳しいことか。ここで躓いてその先のトラバースを堪能できないクライマーがいることは、もったいないことだ。なお、強風の日はやめといた方がいいかもしれない。スラブから引き剥がされて吹き飛ばされるかと思った。オンサイト。


午前中の2本で大満足したので、午後はしじま谷に移動。カメ岩の上部からトラバースしたら迷いに迷った。ガイドブックによると、カメ岩下部からトラバースする道があるらしい。

ここでは、《シケイダ》(5.10a)をTRで追い込みフィジカルトレーニングした。モコモコした丸みを帯びた岩の形状が素晴らしく、登攀意欲をビンビンに刺激する。左挿し、右挿し、左挿しと3回。このルートは勉強になった。僕の体型だとフレアしたワイドは奥にハンドが決まることが結構あって、そうするとジャミングがきまらないワイドの練習にならないんだけど、これは奥が閉じてるからジャミングできなくて、純粋なワイド登りの練習に最適。色々と気づきがあった。特に、ヒール&トーの入れ方。忘れないようにしたい。西條さんと3回ずつ登ったところで日没になり、フィニッシュ。

なお、《シケイダ》については、中尾さんのブログを参照。

https://gecko2005.exblog.jp/23362725/

https://gecko2005.exblog.jp/30796151/



大満足の1日であった。

ところで、蝉はcicadaで、確かにアメリカ英語だとシケイダに近い発音にもなるが、イギリスだとシカーダ。