2012年12月25日火曜日

障子岩〜石灰岩でのムーブの組み立て方〜

前回のディンプル・フェイスで石灰岩の難しさに心折れたので、石灰岩とお友達になるべく、3度目の障子岩。

障子岩南東面2階から、陽も陰り始めた山並み

今回はぽかぽかクライミングを期待して、南東面へ。南東面は早朝から日が当たるようで、到着したときにはすでに日当り良好。前夜から氷点下、最高気温6度でも、日中はぽかぽかでした。

石灰岩とお友達になることが目的なので、簡単そうなルートからたくさん登ることに。

《熱中症》5.9
まずは、南東面1階の左端の《熱中症》。グレードは5.9ですが、5.9ではあり得ないホールドを2カ所ほど使いました。オブザベミス?フラッシュ。

《ジェラシー'95》5.10d
次はその右の右の《ジェラシー'95》。写真中央、出だしの巨大なコルネが印象的。コルネのおかげで出だしは130度くらい?ヒップフリクション&股フリクション全開でした。面白いルート。下部をうまくこなせて、フラッシュ。上部はガバ多数。アンダークラックの中ではコウモリ君が数匹お休み中で、クラックに手を突っ込むとキーキー鳴き声を聞かせてくれました。ここはアンダークラックは使わずに右に迂回がオススメ。

ジェラシー'95

写真左の白い部分の右端が《熱中症》、杉の木で陰になっている部分が《アドレナリン・ジャンキー》5.12b。これを登れる日は来るのか?

《ペッペッペの羽田さん》5.10a
1階の右端、小テラスから始まるのが、《ペッペッペの羽田さん》。ガバをつないで快適。これは良いルート。フラッシュ。

《筋違い》5.11a
パートナー松氏の提案によりその左の《筋違い》(5.11a)にオンサイトトライ。下部ではまってテンション。ムーブを考えようとするも、全くアイデアが浮かばず、松氏に交代。
松氏は余裕のフラッシュ。
再度トライ。が、ムーブが組み立てられず、敗退。
松氏が「ムーブを見せてやる」というので、お手本をお願い。ドはまりして抜けられない松氏。ここで出た名言が、「石灰岩は考えると登れない」でした。
その後、もう一回だけということで、ムーブを一生懸命考えて3度目のトライ。一生懸命考えたムーブとは全然違うムーブで核心を超えて、RP。
石灰岩クライミングの練習にぴったりの良いルート。もう一度やりたい。

《体型だけでイレブン》5.10c
2階に上がって、右の方の《体型だけでイレブン》。ガバをつなぐ好ルート。南東面2階に上がるのが面倒ではなくて、取り付きの足場が良くて、写真上の巨大なブロックが落ちそうで怖くなくて、ボルトがリングボルトとかRCCとかじゃなければ、10台後半を狙うクライマーにはオススメのルート。上のブロック、実際は浮いている訳ではないようだけど、マントルで踏んだときにはドキドキでした。

体型だけでイレブン

《熊猫》5.10c
最後に2階の左の方で、《熊猫》。フットホールドを定めづらい石灰岩にやられてドハマリ。一応ムーブはこなせたものの、結局RPできず。次回。

《ジェラシー'95》と《熊猫》は苦手の石灰岩とお友達になるには最適。また今度。


○石灰岩でのムーブの組み立て方
チャートでのムーブの組み立て方は、使えそうなフットホールドをいくつか探して、それを使ったムーブを考える。ムーブをつなげられそうになければ、別のフットホールドでムーブを組み立ててみる。ムーブを想定できたら実際やってみる、という感じ。
石灰岩だと、めぼしいフットホールドがない。むしろ、どこでも踏める。面全体がフットホールドになる可能性がある。選択肢が多すぎて、ムーブを考えることができない。テンションかけてムーブを探ろうとすると、途方に暮れる。
考えてもダメ、というか、考えようとしても無理。ということで、保持している手のホールドと次ぎに取りに行くホールドから考えて、置きたい場所に足を置いて、ムーブを起こしてみる。これしかないのか。


○アプローチなどなど
障子岩のアプローチは荒れ気味です。出だしの斜面が崩れかけて水の通り道になっていたり、途中で倒木が覆い被さっていたり。

南東面1階へのアプローチは、2通り。左下からフィックスロープを掴んで上がるか、右側のフィックスロープの垂れているところから回るか。両方通ってみた感じでは、右からが楽。取り付きの足下は悪いので、長めのスリング等でセルフを確保することが必要。

2階へのアプローチは、《ペッペッペの羽田さん》をリード&フォローで登る方法もあるようですが、今回は右のフィックスロープの垂れているところから回りました。1階と同じく、セルフの確保が必要です。1階へのアプローチが面倒なことをかんがえると、2階に行くのに一度1階に上がって《ペッペッペの羽田さん》をリード&フォローするメリットはないような…

南東面は全体的に浮き石も多く、落石には要注意です。

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