どうして、岩の名前は末端のまったんで後半はひらがななのに、ルートの名前は末端の末端で後半も漢字なのか?
例によって土曜日の夜に西條さんと行き先を相談して、末端のまったんへ。
アプローチがちょっとわかりにくい。ガイドブックには、「岩小屋から左の踏跡に入り屋根〔ママ〕を越えると石垣が見える」とあるので、岩小屋の左を進むと、大変危険な崖だった。崖の先には石垣が見えるが、これは不正解。正解は岩小屋の右上に上がって、岩小屋の上に右から回り込んで、左に進む。左への折り返しポイントにはケルンあり。左の石垣よりもっと立派な石垣がこちらにはある。屋根はおそらく尾根の誤植。
道に迷いつつたどり着いた頃には汗でびっしょり濡れていたが、岩場は日陰で、たいへん快適に登ることができた。ただし、取り付きは崖の上の斜面で、落ち着ける場所は少ないので注意。
このエリアのルートは5本。
一番左の《まったりクラック》5.6は、ピナクルに上がるところがノープロの予感がするし、ハイパーランナウトして隣の岩に飛び移らないといけない予感がする。
左から二番目の《まったりチムニー》5.6を石井さんが登ってた。終了点は立木のみらしく、下降は懸垂。チムニーの中を懸垂で下降するとロープスタック不可避。リード&フォローでフォローがプロテクションを回収して、左のフェース面を懸垂で下降するのが良さそう。。
三番目と四番目はルート図が逆じゃないかと思う。ルート図Cの《クリスタルクイーン》5.9が奥のチムニーに吸い込まれるやつで、Dの《クリスタルキング》5.10cが手前のルーフ部分をトラバースして外のワイドを登るやつなんじゃないかと思う。登ってないからわからないけど。そうだとしたら、ルーフ部分がなかなか手ごわそう。魅力的だが、取り付くには勇気がいる。なお、上部は日が当たる。
五本目はフィックスロープを登った先の《トラベルチャンス末端の末端》5.10c。こちらはほぼ真っすぐに伸びたワイドで、ルート図とは逆で下が広くて上は狭まる。ガチむりん氏は、瑞浪のアームロックに似てると言ってたが、そのとおりだと思った(本物を見たことないけど)。《クリスタルキング》と同じグレードだけど、難しかったらエイドで抜けるのも容易そうなので、ラブリー。ということで、こっちをやることになった。こっちは終日日陰。
最初に西條さんが取り付いて、厚い胸板にサイズが合わず降りてきた。その後、自分の番。
西條さんも石井さんも左挿しに違いないと言ってたけど、どう見ても右挿しだと思ったので、右挿しでやってみた。出だしは見た目以上に狭くて、体がギリギリ通るか通らないかのサイズだった。ここは体をナナメに倒して、右のチキンウィングと左のプッシュでずり上がった。上部でチキンウィングがキメづらくなったところで、上半身もクラックの中に押し込んで、ナナメから縦に切り替えて、Tスタック。このまえ七面沢プーさんで学んだ前進用Tスタックムーブを再現して、ずりずりと上がると、右のフィストが入った。ここは腕が長いとお得。右のフィストと左のガストンで数手進んで、右フィストを進めるための左ガストンに耐えられなくなったところで、強引に左フィストをねじ込んで、下半身を一度外に出して下半身を左挿しに切り替えて、右足をフェース面のフットホールドにおいたら、ぐいっと伸びて、左膝をねじ込んだ。あとは左膝をジリジリ上げながら広がるワイドに体をねじ込み、上部ルンゼに立った。完登。
更にその後、もう一回右挿しでやってみたら、やっぱりこっちのほうが楽だった。前進用Tスタックが有効。
で、帰り際にガイドブックを読んだら、右挿しでも左挿しでも登れるとか、リービが必要とか書かれてて、登る前にちゃんと読まなくて良かったと思った。読んでたらたぶんリービしようとして失敗してた。
といったところで終了。
急なルンゼの下りはつかれた帰り道ではラペルしたくなるくらい注意が必要。
一日涼しく登れて最高だった。
追記
中尾さんのブログで末端のまったんの記事を発見して、やっぱりCとDは逆だった。岩小屋の右っていう地図もあるので、見てほしい。
https://gecko2005.exblog.jp/28943819/
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