2018年10月8日月曜日

Stanage Plantation(7回目)

天気が良さそうだったので、Stanage Plantationにボルダリングに行ってきた。やりたいのは、Deliverance。

下の方の簡単なのでアップしようとしたけど、岩が冷たくて温まらない。しょうがないから、前にやってできなかったSpur Travers f6C+へ。これはガバガバのルーフトラバースの後にマントルの核心ムーブがガツンとやってくるっていう構成で、アップを兼ねてやるのに最適。前回ムーブは作っていて、軽く確認した後につなげてみた。10手と少しのルーフのムーブで両腕がパンパンに張って、マントルができない。休み休み何度か本気トライを繰り出したけど、だめ。虫様筋弱いクライマーはガバでパンプするって吉田さんが言ってたけど、本当だ。

諦めて、すぐ近くのSatin f7Aへ。二、三度やってしっくりこなくて、隣のボルダラーがやってたのを一緒にやることにした。Pull Over f5と、Wooly Pully f6A+。どっちも出だしのムーブが面白くて、そのあとの長いスラブの緊張感もなかなかだった。ちなみに、どちらの課題もガイドブックによってはトラッドルートの形容詞グレードがつけられているようだ。それくらいの高さ。ただ、核心ムーブは下部にあって、上では落ちないから、今はボルダリング課題って扱いが主流なんじゃないかと思う。UKでのボルダリングとフリーソロのトラッドルートの区別はイマイチわからないんだけど、単純に高さだけってわけでもなさそう。

二つに成功したところで、も少しなんかやろうかということになって、隣のボルダラーと一緒にThe Stromに行った。ナーレさんも落ちてたたあれ。


Nalle Hukkataival on the Grit from Ed Ratcliffe [Slender Films] on Vimeo.

ナーレさんが落ちるだけあって、ホールドが超悪い。左足が上がらなかった。でも面白いからまた今度。

ここでお隣のボルダラーとは別れて、本題のDeliverance(4日目)。トラバースはもう問題なく、発射の体勢も何となくわかってきた。あとは、左のpebbleを使うかどうかが悩みどころ。そして、こういうムーブに悩むシチュエーションに僕はとても弱い。さあどうしよう。

2018年10月5日金曜日

Gazelle@Woolley Edge Quarry

娘の通院でブラッドフォードまで行った帰り、いつも立ち寄っている高速のサービスエリアの脇の岩場に行ってきた。

Woolley Edge Quarry

https://www.ukclimbing.com/logbook/crag.php?id=8492

トポは持ってないんだけど、UKCに情報があったのと、動画があがってる。やったのは、UKで重点的に取り組みたいと思っているカンテの課題。

Gazelle f7A+




結構苦労したけど、よーく観察したら登れた。多分グレードは甘い。ちなみにこれは失敗ムーブ。

この足元で、肉食動物の骨を発見した。



調べてみたら、犬っぽい。多分二度と行かないであろうこの岩場。嬉しい偶然の発見だった。


2018年10月2日火曜日

Burbage Northにもう一度

この前一緒に登ったフェデリコに誘ってもらってもう一度Burbage Northに行ってきた。午前中のみで時間が限られるということで、まずはStrikerあたりでアップして、それからIn the flick of timeに行って、最後は近くのルーフでもという入念な計画を立ててくれた。ありがたや。

で、Strikerあたり。ここは、前にニックと来たAsh Treeのすぐ隣。アップでSunlight Cellar VS 5b、Oak Tree HS 4bを登った。この辺りは微妙な高さで、元々はルートなんだけど、ボルダーとしても登られてるくらいの感じ。それから、Striker Left-hand f7A+を二人でやったんだけど、これは結構厳しかった。気づいたこととして、極小ポケットにつま先を突っ込むんだけど、サイズが大きくてへたったアナサジピンクでは全然ダメってこと。小さめのスクワマにかえたらすぐ離陸できた。ただ、初手が出ない。あと、風が強くて、朝は陽が当たらなくて、寒い。てことで、隣のIvy Tree HVS 5bを登って移動。これもボルダーなのかソロなのかわからない高さ。

移動した先は、In the flick of time。これはシットスタートでf8Aで、それは僕には無理なので、スタンディングのf7Bをやった。ヌメッとしたホールドを両手で保持して手と同じ高さにヒールをかけてからのリーチーなムーブ。日本では届くはずのホールドに届かないってことは全くなかったけど、UKでは結構ある。フェデリコが使うホールドとは別のを使ってムーブを試みたけど、ヒールフックがヘボすぎて敗退。また今度。

で、お隣のRemergenceのエリアに移動した。まずはRemergence Start f6B。ガイドブックに"Essential for any aspiring gritstone climber."って書かれる看板課題。核心ムーブはマントルで、なかなか厳しい。足が短すぎて、体をズリズリあげる体勢に持っていけない。敗退。で、一番左のThe Hanging Rib f6B。最後が遠くて、足が悪くて、キャンパっぽい感じになっちゃって超苦労してたんだけど、フェデリコが「そこのリップのとこ持ったらいいじゃない」っていうんでやってみたら、できた。丸っこりリップで、一人だったら絶対試さないムーブなんだけど、グリットストーンのフリクションがあれば保持できるらしい。勉強になった。

ということで、終了。

2018年9月28日金曜日

Burbage North & Bridge & Westボルダリング。

友達に誘ってもらって、ボルダリングに行ってきた。この前紹介してもらった別の友達も一緒。Mark's Roofを登った翌朝に起きたら肩を痛めていて、真面目に登るのは3週間ぶりくらい。

最初はBurbage NorthのAll Quietあたりで、簡単なのを端から順番に登った。肩の調子が悪いので、入念に体を温めようということでやったんだけど、久々にこういうボルダリングをやって、結構好きだってことを思い出した。ボルダリングの課題としてはガイドブックには載っていないクラックのルートのBracken Crack HVDがとても良かった。

それから、Fallen Slab Lip 7A。どっかから落ちてきたような小さな岩のカンテの課題。このグレードが僅かなアテンプトで登れたのは上出来。

友達は時間もそろそろということで、Burbage Bridgeに移動して、Mermaid 7A。UKでは敬遠してるシットスタートだけど、ガイドブックでは三つ星。確かにムーブは面白い。登れなかった。

で、一人帰って二人になったところで、Burbage Westに移動した。前にもきたNose 7Aは、やろうとしたムーブはリーチ的に届かないことがわかって、別ムーブを探さないといけない。True Git 7Bは意味不明。朝は超寒かったのに、Westに移動してからは日も出てきて風も通らず、めっちゃ暑い上にミッジーズがひどい。てことで早々に終了。帰り際にGo West 6Aっていうグルーブを登った。グリットストーンらしいペッブルを引っ張れっていう面白い課題だった。

また行くよ。

2018年9月13日木曜日

2018年8月中旬から9月中旬のボルダリング

8月中旬 Stanage Plantation


Satinをやりに行って、敗退。下のエリアでいくつか登って帰った。

8月中旬 Gardoms Edge


UKではできるだけたくさんのエリアに行こうと思っている。今回は、Baslowのさらに南のGardoms Edge。Soft on the G 7Bというナイスなカンテの課題があるというので行ってきた。これが全くできなかった。他のカンテの課題も全然できなかった。

できたのは、Marks Roof Left-Hand 6C+First Roof Middle 6C、 First Roof Left 6B+。全くもって僕のテイストではないルーフばっかりだった。どれもルーフのムーブとちょっともたつくマントルが面白い。


これを書いてて気づいたけど、前にGardom's Edgeの南の端にも行ってて、G-Thang 6B+を登って、Business as Usual 6B+に敗退してた。

8月下旬  The C


サイモン一家とボルダリング・ピクニック。Matlock近くのThe C。石灰岩のボルダー・エリア。

https://www.ukclimbing.com/logbook/crag.php?id=23585#overview

https://esotericboulderingcompanion.weebly.com/the-c.html

Tales of Lanky Power Stand 7Aを登って、Plight of the Titch Stand 7Aに敗退した。子連れのボルダリングにはなかなか面白いところだった。



8月下旬  Gardoms Edge


Marks Roof 7Bをやりに行った。雨が降ったり日が照ったりを繰り返す天気。マントルのムーブが難しくて苦労してたら、雨がやんで日が陰って風が出てきて急にコンディションが良くなって、マントルのムーブができた。急いでスタートから繋げたらマントル直前でまた雨が降ってきてリップが濡れてアウト。

8月下旬 Stanage Plantation


ニックと一緒にトラッド・クライミングのついでにボルダリングも一瞬やった。Deliverance。発射までのムーブは大体わかったような気がする。発射の体勢に入るまでのスラブを鼻歌交じりにこなせるようになることが完登までの近道ではなかろうか。

8月下旬 Stanage Plantation


Satinをやろうとして敗退した。強風。仕方なく登ろうとしたSpur Traverse 6C+も敗退した。また今度。

9月上旬 Gardoms Edge


天気が良かったので、午後からサンドイッチを抱えて家族でピクニック。CurbarでGorilla Warfareをやってみようかと思ったけど、駐車場がいっぱいでGardomsに流れてきた。

Afro 6B


林の中で軽く食事を済ませた後、Main EdgeのエリアでAfro 6Bをやった。3回くらいで登れたが、ビビって降りなければ2回くらいで登れたはず。こういうところが僕の弱さ。

次にBloc Steno 6Cをやろうとしたんだけど、左のフェースを登ってしまった。ガイドブックのラインはもっと右っぽいんだけど、そっちは下地が斜面でスポッターがいないと僕には無理そうなので、パス。その後、Pogle's WoodとPogle's Wood Left-Handをやろうと思ったけど、レフトはリップがジャリジャリでやめた。右は離陸不可能で諦めた。で、後で調べたらフレンチスタートらしい。

Perfect Day Direct Start 7Bは見ただけ。なかなか見栄えのする岩だった。フレンチスタートで7A+らしいので、そっちでやろうと思う。

林の中に戻っておやつを食べた後、Soft on the "G" 7Bに行ってみたけど、やはり離陸不能だった。隣のRock Hard Bishopも離陸不能だった。

Little Arete 6A


さらに林の中で子供達と遊んだ後、虫がで始めたので移動して一度だけMark's Roofのマントルをやって見たけど、やっぱり日中はダメだった。で、Littele Arete 6Aを必死こいて登った。カンテの抱え込み系はこのグレードでも厳しい。何かが足りてないと思われる。

9月上旬 Gardoms Edge


日没の時刻を狙ってGardoms Edgeに向かった。

Mark's Roof 7B


狙いはMark's Roof。シェフィールドは曇り空で、これなら登れるはずと気合を入れて行ったら、現地はど快晴だった。滑ってダメ。で、日没をまった。聞いてはいたが、日が沈んだ瞬間に悪名高いミッジーズが一気に飛び始めて、身体中に噛み付いてくる。それを振り払いながらのクライミングだった。わずかずつ高度を上げるけれども完登には至らないクライミングを続けて、もうこれで最後というトライで登ることができた。7Bというグレードが初めてなのはもちろんのこと、ソロバンに換算すると初段らしく、このグレードの課題を登るのは実に4年ぶりのこと(グレード不明のルーフの隙間課題は除く)。

もりもり登りたい。









お初のトラッド@Burbage South

ニックと一緒に夕刻からクライミングに行った。ボルダリングでは行ったことのあるBurbage South。

この日は寒かった。強風が吹き荒れ、飛ばされそうなくらい。太陽は出たり隠れたり。冷え性の指先は血流を失って硬くなって、フリクションはほとんどなし。ガクガク震えて、撤収するときには手先はうまく動かなくなっていた。

これからの時期のクライミングは難しいかもしれない。取り組み方をよく考えないと。

The Drainpipe HS 4b


登ったのは、The Drainpipeの一本のみ。ニックがリードして、僕はフォローした。

2018年9月2日日曜日

Millstone Edgeでトラッド

ずいぶん前のクライミングの記録。

Millstone Edgeはかつての石切場の岩場で、ナイスなクラックがたくさんある。ナイスなコーナーとナイスなカンテもたくさんある。

メインのエリアの左手には、Edge Lane E5 5c, Green Death E5 5c, The Master's Edge E7 6cという三本のEastern Grit Top 50が並んでいる。右手には、Bond Street HVS 5a, Great Portland Street HVS 5b, The Mall VS 4c, London Wall E5 6aという四本のTop 50。すごいエリアだ。

The Mall VS 4c 


London Wallの左のコーナー。クラックは広がったり狭まったり、フレアしてたり、ガタガタしてたり、プロテクションの設置は限られる。ヘックスとトライカムを使った。ムーブは難しくない。オンサイト。

トップアウト後の上部でのアンカーの設置に手間取った。この辺はまだまだ。

Bond Street HVS 5a


The Mallの三本左のフェースに走るクラック。みたところ、下部は広めのハンドで上部はシンハンド。すっぱり割れたクラックで、プロテクションはお好きなところに。斜上するクラックでレイバックの体勢になりたくなるところをこらえて可能な限りクラックを正面に捉えてジャミング。この感じは久しぶりだった。オンサイト。

上部アンカーはマスターかむ黄と青だったかな。シンハンドからワイドハンドまでのクラックだから登るのにはスモールカムは一見して必要がないんだけど、下からは見えないトップアウト後のアンカー設置のために一通りのカムとナッツを持って登らないといけないところが、UKトラッドの辛いところ。

雨が降っていたし風も強くて寒かったから、二本でおしまい。

2018年8月29日水曜日

初トラッド@Stanage Plantation

ニックと一緒にStanage Plantationでクライミングしてきた。家族も一緒にピクニック。Plantationではボルダリングは何度もやってるけど、トラッドは初めて。

Paradise Crack HVD 4a


まずはニックがParadise Crack HVD 4aを登った。登っている最中に隣でクラックを登っているクライマーがフォールして、ナッツが弾け飛んだ。グラウンドフォール。クライマーはルートの下に露出していた岩に側頭部を強打したが、ヘルメットをかぶっていたので頭は軽傷。ただ、腕を痛めていて、パートナーが救助を要請した。

ニックがリードを終えた段階でこちらのクライミングは中止して、救助の手助けをした。ほどなくしてヘリが飛んできたので、岩の上に上がって場所を知らせたり。

色々と学びは多かった。

・ヘルメットは必須
・レスキューは岩場の場所を把握していない
・駐車場の名前も把握していない可能性あり

などなど。

で、救助が終わった後は、ニックがリードして設置したプロテクションが残っていたので、僕がリードして、ニックがフォローで回収した。

Millsom's Minion E1 5b


次は、僕がMillsom's Minionを登った。この岩の下の目立たない場所に、最近設置されたばかりと思われる新しいプレートを見つけた。そこには、二人の人物の名前と、生年月日、亡くなった日。トポを見ると、一人はMillsom's Minionというルートの初登者、もう一人は奥さん?ルートは、Eastern GritのTop50。これは登らないわけにはいかないということで、やってみた。

出だしのハングを越えた後は、スラブ。数本の水平クラックが走っていて、プロテクションを設置できそう。クラックの間にはポケットホールドがちらほら。ここにプロテクションを設置できるかどうかで、危険度が大きく変わる。設置できますようにとお祈りをしてスタートした。

二つ目の水平クラックにカムを入れて、ポケットホールドを探ると、あんまりよくない。プロテクションセットなど無論不可能。というのがいくつか続いて、落ちたら確実にグラウンドというところで、次の水平クラックにカムをセットできた。

そこから右にトラバースして、次のムーブが難しかった。右手にほどほどの斜めカチ。左手は頼れるホールドはない。フットホールドは右。バランスが悪い。左上に斜上する岩の膨らみが見えるので、ここにホールドがあるはず、と思って左手で探るけど悪い。数度探ってもないので諦めた。これは悪いスロパーで耐えるしかないやつだと判断して、体勢を整えて、左手で耐えて右手を見えない部分に伸ばした。ぼちぼちのホールドを掴んで一安心。ちなみに、もっと右にトラバースしたらもう少し楽に登れる可能性もあって、それが正解という可能性もある。

後はまたランナウトしつつ、落ちたくないスラブを登って終了。オンサイト。

納得のTop50。素晴らしい。ニックも核心ムーブをこなしてフォローしてきた。

この時点で既に2時。ここから子供にトップロープを張ってあげたり、ご飯を食べたり。で、後はちょっとだけボルダリングをして終わり。

2018年8月14日火曜日

Green Traverseを登った@Stanage Plantation

土曜日の午後、家族でピクニックに出かけた。行き先は、Stanage Plantation。この日は絶好のアウトドア日和で、ピークディストリクトはどこも駐車場が満車に近かった。Plantationの駐車場には運よく空きがあった。

狙いは、Green Traverse 7A。

Green Traverseは、Stanage Plantationの大きな木の下にある。暑い日にはボルダラーにとってはオアシスのような課題だ。この日も暖かくて、木陰がありがたかった。

三日目のGreen Traverseは、ムーブを軽く確認してやってみたら、あっさり登れてしまった。暖かいといっても、前に来た時よりは随分と気温が下がっていたからかもしれない。

何れにしても、2本目の7A(変な隙間以外では)。やはりだんだんと登れるようになって来てる。嬉しいことだ。

ちなみに、そのあとにDeliverance 7B+をやったら、リップまでの距離に愕然とした。しかし、リップを掴めたら超気持ちいいに違いない。

子供達はずっと楽しそうに遊んでいた。また行くよ。

Tracksideを登った@Curbar

ちょっと前のこと、天気が良かったので夕刻から娘一人を連れてCurbarに向かった。

狙いは、前回来た時に登れなかったTrackside 7A。ムーブを忘れていて苦労したけど、なんとか登れた。超面白かった。


UKでに来てから初めてこのグレードの課題が登れた(変な隙間以外で)。ちょっとずつ登れるようになってる気がする。

2018年8月13日月曜日

RAC boulder in Wales

ウェールズ観光のついでに、RAC boulderに立ち寄った。ロードサイドで下地は真っ平ら。難しい課題はない。

https://www.ukclimbing.com/logbook/crag.php?id=1634

正面の高い課題をいくつか登ったのが気持ち良かった。裏面のリップトラバースはPump Traverseという課題で、リップに縦クラックがいくつか走っている。グレードは6B+なんだけど、ジャミングができない人がつけたグレードだと思う。

ちょっと立ち寄るにはとてもいいところだった。

2018年8月5日日曜日

初めてのStanage North

ここのところ一緒に登っているニックと、夕刻からクライミングに行ってきた。最近二回はBurbage Northに行っていたが、今回はちょっと足を伸ばしてStanage Northに向かった。

Stanage Northは、ピークディストリクトの女王たるStanage Edgeの北の三分の一くらいのエリアを指す。ちなみに、真ん中はStanage Plantationで、南の三分の一はStanage Popularだ。

https://www.ukclimbing.com/logbook/crag.php?id=99

Stanage Northはそこだけで600以上のルート・課題がある巨大なエリアだが、今回向かったのは、Stanage Northの中でもど真ん中に位置するHigh Neb。Quietusという三つ星のルートがあるので、あわよくばそれを登ってやろうと目論んでいた。

僕が持っているRockfaxのガイドブックではHigh Nebは徒歩12分ということになっていたが、実際は30分弱はある。なんで12分なんて書いちゃったのか、全くもって謎である。

High Neb Buttress VS 4c


https://www.ukclimbing.com/logbook/c.php?i=9995#overview

まずはニックがHigh Neb Buttressをリードした。初登はなんと1914年。すごすぎる。ニックはプロテクションセットに苦労して、核心と思われるセクションのスラブのムーブがなかなかできず、ビレーヤーの方が緊張した。粘りに粘って突破して、そのままオンサイトを決めた。これは最高のクライミングだったに違いない。超いいルート。僕はフォローだったので、また行ってリードしたいくらい。

Jeepers Creepers HVS 5b



次は僕がJeepers Creepersをリード。こちらはいかにも簡単そうなスラブの上にルーフがかぶさっていて、そこに一本のクラックが走っている。超かっこいい。想定通りにルーフの付け根まで楽々とたどり着き、ルーフにカムを2本突っ込んだ。で、クラックに手を突っ込んでルーフを越えようとしたけど、一筋縄ではいかない。行きつ戻りつしてよーく岩を観察し、ルーフの付け根から足を離して突き進んだ。ルーフの上がどうなっているかは下からは全く見えないので、出たとこ勝負。右手でつかんだ水平ホールドがヌメヌメですっぽ抜けそうだったけど、一瞬早く左手がガバをつかんでいた。オンサイト。超いいルート。

ここで、前に書いたブリティッシュ・トラッド・グレードの運用方法と照らし合わせてみたい。このルートのテクニカル・グレードは5b。そろばんグレードに直すと、5級。まあそんな感じ。HVSは、5bの中では最も低い形容詞グレード。先日立てた仮説ではプロテクションはひざ下ということになるけど、実際はそんなことはなかった。ルーフに入れたカムは、ロープドラッグ防止のために長スリングで伸ばしていたので、足下。ただ、UKのスタンダードであるダブルロープで登ればそこまで伸ばす必要はないだろうから、ひざ下くらいにはできる。ってことで、今のところ仮説は破られていない。

Inaccessible Crack VS 4c



二人ともリードにものすごく時間をかけてしまったので、あと一本だけということで、ニックがInaccessible Crackをリードした。初登は1915年。これもすごい。そこそこ苦労しつつ、ニックはオンサイト。僕はフォローした。

Stanage Northはこれまでに行った岩場の中では一番景色の素晴らしいところだった。岩の上に立って左を向けば、Stanage Edgeのほぼ末端まで見渡すことができる。右を向けた咲き始めたヘザーが地面を紫に染めている。日が暮れる頃には、正面にはHathersageの街の明かりが輝いている。控えめに行って最高だ。

2018年8月2日木曜日

Burbage Bridgeでボルダリング

Burbage Bridgeはうちから10分ちょっと。車を停めて30秒歩けばもうボルダーの前に立っている。超ありがたい。

https://www.ukclimbing.com/logbook/crag.php?id=1874

夕刻から娘を連れて登りに行った。

Wobble Block 6B+、Bobble Block Direct 6C、Little Roof 6B+を登った。

1時間くらいで完了。

そろそろ7Aくらいを登れるようになるといいんだけど。

2018年8月1日水曜日

ブリティッシュ・トラッド・クライミングのグレードを理解する

分かりにくいと言われるブリティッシュ・トラッド・クライミングのグレード。俗にEグレードと呼ばれるやつ。


形容詞グレードとテクニカルグレードのミックス。ガイドブックを見ると、例えば"E2 5c"みたいに書かれている。このシステムについては、ちょっと前のロクスノに詳細な解説があるのでそれを読むとして、ここではこのシステムをどう運用しているかを言語化してみたい。

僕が登るルートを選ぶときに知りたいことは、そのルートがどのくらい危険なのか。UKトラッドはマジで危険なので、そこは知っておかないとまずい。そこで、どうやってルートの危険度を読み取るか。例えば、ガイドブックを見てそこに"E1 5b"と書かれていたとしよう。上の表の通り、E1の形容詞グレードがつけられたルートのテクニカル・グレードは5a、5b、5cの三通りある。5aだとbold、5cだとsafeとされる。5bは標準的。

これはどういうことかというと、E2という形容詞グレードにはルートの危険度もムーブの難易度も両方加味されていて、同じ形容詞グレードの中でテクニカル・グレードが低いということは、ルートの危険度の高さで形容詞グレードが上がっているということ。

ということで、まずは形容詞グレードを見て、次にテクニカル・グレードを見て、そこから逆算してルートの危険度を判断するという過程を辿ることになる。それってちょっとめんどくさいので、最初からテクニカル・グレードを主たる軸にして考えた方が楽チンなんじゃないかと思って描いてみたのが、これ。



テクニカル・グレードごとに、形容詞グレードを配置してみた(3c、4aあたりは実際はSとかHVDとかも入ってくるんだろうけど、省略)。

例えば、テクニカル・グレードが5bだと、形容詞グレードはHVS、E1、E2、E3の4通りある。で、ものすごく大雑把な予想としては、HVSだと核心ムーブでのプロテクションは膝下くらい、E3だとグラウンドフォールするって感じじゃないだろうか。例えば、ちょっと前に登ったSunset SlabはHVS 4c。ルートの三分の一くらいのところにカムをセットしたらあとは上までランナウトするので、実感としてはこれに合ってそう。もしかしたらプロテクション・セットの難しさとかもあるのかもしれないけど、今の所わからない。今後の課題ということで。

一番右に描いたのは、テクニカル・グレードをソロバングレードに換算したもの。ブリティッシュ・テクニカル・グレードは、ルート中の核心ムーブまたは核心セクションの難易度を表しているのでボルダーのグレードに読み替えるのが分かりやすい。ルートのブリティッシュ・テクニカル・グレードはボルダーのブリティッシュ・テクニカル・グレードより一つ上と言われてるようで、ボルダーグレードを介してソロバングレードに換算した。4cから5bくらいを登った感触としては、だいたい合ってそうな気がする。上の方は知らん。

例えば、テクニカル・グレードが6bだと、ボルダー3級程度のムーブが出てくる。その時にプロテクションが膝下で全くもって安全だと、E4。核心ムーブに失敗するとグラウンドフォールして大怪我するのが、E6。

超分かりやすい!!

これを作ってみてわかったことの一つ目は、Eグレードのおどろおどろしいイメージに反して、ムーブの強度はそれほど高くはないということ。1級が登れればE5からE8。E5だったら多分ドッカンドッカン落ちても問題ないだろうから、初段くらい登れるクライマーにとっては十分に登れるだろう。実際には、E5 6cなんてのはそう多くはないっぽいけど。

もう一つは、6c以上のグレードの詰まりっぷり。HVSからE5くらいまではグレードの上昇は早くても、そこから先グレードを伸ばすのは超難しそう。

てことで、なんとなくUKトラッドグレードがわかったところで、もりもり登ろう。

2018年7月28日土曜日

Burbage NorthでThe Sentinelを登りそこねて、Now or Neverを登った。

夕刻からニックとクライミングに行った。行き先は前回と同じBurbage North。前回行ったところよりも先まで行ってみようということで、僕はThe Sentinel E2 5bをやろうと思ってた。

Lieback HS 4b


まずはアップで、ニックがLiebackを登った。次に登ったThe Grazerと隣り合ったルート。とっても低い上部のハングの左の広めのクラックがThe Grazer、右のフレークがLieback。下部のアプローチも左右にルートが分かれてるんだけど、狭いスラブを左右に分けるのはイマイチ。下部は共通で上部で別れるってことでもいいんじゃないかという気もする。ピークティストリクトはこういうのが結構多い。

僕も快適にフォロー。

The Grazer VS 5a


次は僕がThe Grazerをリード。ハングのクラックにカム2本を入れて、ハングの上に乗り上がるところにヘックスを叩き込んで、突入。と思ったけど、結構難しくて、2回くらい行きつ戻りつしてしまった。オンサイト。

ニックはテンション入りつつ、抜けてきた。

Now or Never E1 5b


で、いよいよThe Sentinelをやろうというところで、ニックが雷雨が来ると言う。実際遠くから雷鳴が響いてきて、間も無く土砂降りの雨が降ってきた。と言ってもこのたりの雷雨はそう長くは続かない。The Sentinelの下に入って雨がやむのを待った。左を向けば大粒の雨が降り、右を向けば陽光が燦々と降り注ぐと言うなんとも奇妙な天気だった。予想通りに雨はすぐにやんだけど、 The Sentinelの右半分はびっしょりと濡れていた。The Sentinelは細く突き出たカンテを登るルートで、見た目が超かっこいい。ぜひ登りたいので、乾くまで待とうかと思ってたら、ニックが隣のカンテを見て、こっちは登れるんじゃないかと言ってきた。

Now or Never。これも細いカンテを登るルート。確かに、The Sentinelの陰に隠れてさほど濡れてない。で、やったみた。出だしは側壁の顕著なフレークで、そこからカンテに飛び出した。ちょっと自信がないカムを2本入れたら、一見してわかる核心のムーブ。カンテを抑えて足を上げたらバーンドアで振られて落ちそう。5回くらい行ったり来たりして楽なムーブを探ったけどどうにもならず、振られないように全身で耐えると言う選択肢しかなかった。危ういカムが足下でのこのムーブはシビレた。オンサイト。

普通だったらUK式で僕が上でアンカーを作ってニックがフォローで回収するんだけど、アンカーを作ったところで2度目の雷雨。さっきより酷くてあっという間に岩はびしょ濡れ。こりゃフォローも無理ということでラペルで回収した。マスターカム紫がスタックして回収不能が危ぶまれたけど、ナッツキーとハンマーで叩きだしてことなきをえた。

まだ明るかったけど、さすがに登れる岩はないということで、ここで終了。全身びしょ濡れで車に戻った。

久々の雨で、Burbage Valleyも潤いを得て喜んでいるようで、美しく輝いていた。





2018年7月25日水曜日

Robin Hood's Strideでファミリー・ピクニック

サイモン一家に誘ってもらって、ファミリー・ピクニック(&ちょっとだけボルダリング)に行ってきた。

この前行ったCratcliffeのお隣のRobin Hood's Stride。

予定通りクライミングはほどほどで、サイモンに案内されるがままに簡単な課題をいくつか登ったり、難しすぎて登れない課題をちょっとだけやったり、あとは子供達と一緒に木の枝で家を作って遊んだり。

充実の1日であった。

登れなかったスラブのハイボールが面白かったので、また行きたい。

Burbage Northでトラッドクライミング

夕刻からニックとクライミング。集合時間がちょっと遅かったので近いところがいい&ちょっと場所を変えてみようということで、Burbage Northへ向かった。トポを見ながらトレイルを歩き、良さげな岩を見つけて登ることにした。

ニールはAsh Tree Wall S 4aとAsh Tree Crack VDをオンサイトした。ニールはトラッドルートのオンサイトトライは初めて。すごく喜んでいた。そして、これは全くもって意見が一致したんだけど、Burbage NorthはStanage Popularよりも景色がいい。Burbage Valleyを一望しながら岩の上でビレーしてフォローを迎えるのは最高に気持ちがいい。下を走るトレールを散歩する人、マウンテンバイクで走る人、犬を散歩させる人、いろんな人がアウトドアの活動を楽しんでいる姿を見るのも心地いい。

Artificial Stimulant E2 5b


僕はというと、隣にあったE2のルートを登った。左右のクラックに挟まれた狭いスラブを登るルート。目の前のクラックのカンテに手を出さないクライミングで、どうしても気持ちの上で狭苦しい。取り立てて良いルートではないが、これが初めてのグリットストーンのE2になった。オンサイト。

最後は、Ash Tree Variation VS 5cの下部でワイワイやっておしまい。

Froggatでトラッドクライミング

ニールさん&ポールさんと夕刻からクライミング。行き先はFroggatt。Froggattには、ナイスなスラブがいっぱいある。

https://www.ukclimbing.com/logbook/crag.php?id=22

Three Pebbles Slab HVS 5a


スラブ大好きなニールさんのオススメは、Three Pebbles Slab、Tody's Wall、Sunset Slabということで、まずはThree Pebbles Slabをやることになった。

ルートのちょうど真ん中あたりのポケットにプロテクションをセットしたら、一度行ったら戻れない予感がするちょっと嫌な感じの乗り込みムーブを滑りそうなペッブルをプッシュしてこなして右にスライド。


あとは上までフリクションスラブをランナウト。非常にUKらしい素晴らしいルートだった。オンサイト。

Tody's Wall HVS 5a


お隣のFour Pebbles Slab E3 5cをフォローした後、2本目に移動した。Tody's Wallは、下部のハングを豪快なマントルムーブで超えたらスラブを登って、最後の傾斜の増した壁に快適なクラックが待っているという、ただただ爽快なルート。


写真の右のほうのブロックが挟まってるところを超えていく。マントルはボルダラーにとってはさほど難しくない。オンサイト。ニールさんが登っている左のカンテは、Grip E2 5c。フォローで登った。

Sunset Slab HVS 4c


最後はSunset Slab。形容詞グレードは前の2つと同じだけど、ブリティッシュ・テクニカルグレードは一つ下。ということは、プロテクションの具合は1段階悪いということになる。どんなものかというと、ルートの下部3分の1くらいのところのクラックにカムを入れたら、あとはランナウト。当然、上部で落ちたらグラウンド・フォール。

ソロしたらいいじゃないって言われて断って、ロープを結んでプロテクションを抱えて登ったけど、ぶら下げたカムの束が邪魔だったので、ソロの方がまだ難易度は低いことに気づくという、とてもUKらしいアホかと言いたくなるルート。素晴らしい。オンサイト。

ということで、名ルート3本を1日で登るいいクライミングができた。誘ってくれたニールさん&ポールさんに感謝。

2018年7月20日金曜日

初めてのCratcliffe

久々のナショナル・トラスト巡りで、Kedleston Hallに行った。工事中だったMarble Hallが公開されたというので。大変素晴らしいところだった。


https://www.nationaltrust.org.uk/kedleston-hall

で、その帰りにCratcliffeに立ち寄った。

https://www.ukclimbing.com/logbook/crag.php?id=11#overview

3段クライマー一家のママがオススメしてくれたFern Hill E2 5cがあるところだけど、今回はボルダーのみ。アプローチは徒歩10分。

Razor Roof 6C



子供がいるのでなるべく近いところということで、まずはRazor Roofを登った。ルーフから出てきてフェースのカチを握り込んでリップに跳ぶっていう充実の内容。超いい課題。


Look at Me 7A



次は、隣になった岩と岩の隙間の課題。UKでこのグレードがついた課題を登るのは初めてだけど、この手の課題はスタートの位置とか色々あるから、グレードについてはよく分からんので、気にしてもしょうがない。

Jerry's Traverse 7B


水平クラックをつなぐ綺麗なトラバース課題。フットホールドが乏しくて難しい。また今度。

Egg Arete 6B


何もない丸っこいカンテをペシペシしたりプッシュしたりする課題。超面白い。


Egg is Egg 7B+



Egg Areteの右。スタートのいちがいまいち分からない。合理的なラインとトポのに引かれた線がずれているように思う。が、好きなようにやった。それでも何もないところをペシペシするのが超難しかった。また今度。

初めてのCratcliffeは、木陰で涼しくて、子供の遊びもたくさんあって、素晴らしいところだった。また行きたい。

Slate Quarry@North Wales - 二日目

North Walesのスレートの岩場、二日目。すでに僕はポンコツだった。

Rainbow Slab Area


最初に行ったのは、Rainbow Slab Area。このエリアのメインの岩であるRainbow Slabには、ジョニー・ドウズによる高難度のスラブがずらりと並んでいる。


前日の酷暑の経験から、日陰の岩場がいいねと言って向かったものの、直射日光をもろに浴びて、黒いスレートは火傷しそうなほど熱くなっていた。しかし、岩は素晴らしく、どうしても登りたくなったので、リードすることにした。


Pull My Daisy E2 5c


僕が挑んだのは、Rainbow Slabに架かるRainboの左脇に走るシンクラックを辿るルート。ちょうど真ん中あたりにダイナマイトの穴があって、そこに鉄の棒が刺さっている。それにスリングを巻いてプロテクションにしたら、あとはひたすらランナウトするらしい。その少し下はクラックが広がっていて、ハンドサイズで休めそう。さらに下部はクラックが細くて難しそう。と見立てて登り始めたら、やっぱり難しかった。細いクラックにはプロテクションがなかなか合わず、マスターカムの紫が半身飛び出ているのとマイクロ・ストッパーの一番小さいやつを祈るようにセットした。その上は、メトリウス・カーブナッツの最小サイズ。で、その上のムーブがわからず、断念。泣きながらプロテクションを回収しつつクライムダウンした。オンサイトトライ継続中ということで、また今度。

Catrin E2 5c


次はニールさんがBela Lugosi SlabでCatrinをやった。下部はカムで上部はボルト。最近登れていなかったニールさんは調子が上がらないようで、途中で降りてきた。僕はカムとクイックドローが残った状態の途中までトップロープスタイルで登った。スラブの中でのアクロバティックなムーブが超面白い。ムーブの強度的にもプロテクション的にも、Pull My Daisyと同じグレードなのはどういうことなのか理解できないが、スレートの岩場なりのディシプリンがあるのだろう、きっと。

Twll Mawr


場所を変えて、ポールさんも合流して、Twll Mawr。なんて読むのか全くわからないこのエリアには、かの有名なThe Quarrymanがある。と言っても、巨大な穴の縁を岩が取り囲んでいるエリアの対岸にあったので、すごく遠くて小さく見えただけだが。

https://www.ukclimbing.com/logbook/crag.php?id=636

Imagine Dragons 6b


登ったのは、Imagine Dragonsというスポーツの2Pのマルチ。1P目はカムでプロテクションが取れそうでもあるが、スレートはそういうものなんだろう、きっと。一本のロープをダブルで使って三人で登るという変則スタイルで、僕は両ピッチともフォローした。どっちもムーブが楽しくて面白いルートだった。

ということで、帰りの運転があるので僕はここで離脱。3時間の快適ドライブで子供が寝る前には家についていた。遠いようで実は意外と簡単に行けてしまうNorth Wales。スレートのスラブは最高に面白いので、また近々行くことになるでしょう。


2018年7月12日木曜日

初めてのSlate Quarry@North Wales - 初日

ニールさんに誘ってもらって、North Walesのスレートの岩場に行ってきた。Llanberisという街に近い岩場。スレートの岩場は、かつての石切り場だ。小さな石切り場が点々としているのかと思っていたら、全然違った。信じれらないくらい巨大な石切り場が、ドカン。


Australia


最初に行ったのは、Australiaというエリア。スレートを輸出していた先の地名がエリアの名前になっているそうだ。ここだけでルートが250本以上ある。

https://www.ukclimbing.com/logbook/crag.php?id=10#maps

Looning the Tube E1 5a


最初にやったのは、かつての送水管からトラバースするルート。以前はこの錆びた送水管がずっと奥まで繋がっていたそうだ。途中に残された錆びたチェーンにスリングを巻いたら、クラックを上がる。


スレートの石切り場でのクライミングの面白いところの一つは、こういう産業遺構が残っていて、時としてそれをクライミングに使うところだった。

オンサイト。

Exhuming the Tube E3 5c


次は、ニールさんが同じスタートからさらに右にトラバースするルートをやった。僕はフォロー。こっちはラインどりがいまいち分からず、消化不良。

Turn of the Century E2 5c


それから、顕著なコーナーを登るルート。15mか、もう少しあるくらいだろうか。ボルトが2本打たれている。加えて、下部にカムを1本。プロテクションはそれだけなので、かなりランナウトするんだけど、それほど難しくはなく、怖くもない。


スレートの岩場は、スポーツ・ルートとトラッド・ルートが混在している。それも、エリアごとに分かれているわけでもなく、すぐ脇に隣り合っていることも多い。さらに、トラッド・ルートとして形容詞グレードがついていてもボルトが打たれているものもあって、グリット・ストーンとは全く異なる規範が通用しているようだ。

Turn of the Centuryも、E2とはなっているけれど、登った感触としてはスポーツルートの5.10+と言った方がしっくりくる。初めてのE2なのにそんな気にはならない。面白いけどね。

オンサイト。

Serengeti


場所を変えて、途中でかの有名なThe Quarrymanを見学して、たどり着いたのはSerengeti。

https://www.ukclimbing.com/logbook/crag.php?id=633#maps

Seams the Same E1 5b


この日は暑かった。とても気温が高い上に、黒いスレートは直射日光を浴びると火傷しそうなほど熱くなる。日陰の岩場を探したいねと言って歩いたのに、僕にとって面白そうな岩は、思い切り日向にあった。時間はお昼すぎ。対岸の日陰の岩で陽気なイタリア人集団が初手核心のスポーツルートを賑やかに楽しんでいるのを眺めながら、熱々のスラブに走ったクラックを登った。

これは超いいルートだった。オンサイト。

Bus Stop Quarry


いよいよ暑すぎてもう無理ということで、日陰の岩へ移動。ニールさんが気になっていたというスラブを見に言ったけど、ちょっとイメージと違ったようだ。さらに移動。バス停から丸見え、徒歩3分のエリア。

https://www.ukclimbing.com/logbook/crag.php?id=5

Fool's Gold E1 5c


日が傾き、ちょうど日陰に入ったスラブのクラックを登った。下部はグルーブを辿るんだけど、プロテクションはその右のフェースのクラックで、半分ブラインドでスモールカムを突っ込むことになる。それと、あやしいワイヤー。で、その状態でハング下のグルーブから右に飛び出すところが、ムーブがわかりにくくて、ちょっと難しかった。


これはいいルート。オンサイト。

初日はこれでおしまい。

2018年7月11日水曜日

Staden Main Quarry

土曜日のお昼。ベンが木織さんを紹介してくれて、一緒にクライミングに行くことになった。

僕は木織さんのファミリー・トリップの記録が大好きで、とりわけ、「デビルズタワーのてっぺんにはウサギさんがいるんだよ。一緒に見に行かないかい?」と言って小学生の娘さんをだまして家族でデビルズタワーを登った話に大変感銘を受けたのだった。その後のスネークダイクも、モンキータワーも、何度も読み返した。

お会いできて本当に嬉しかった。

で、行き先はStaden Main Quarry。石灰岩のトラッドの岩場だ。このところピークディストリクトは天気が良すぎて雨は一滴も降らず、クライミングには気温が高すぎる。日陰の岩じゃないとクライミングにならんということで、ベンが選んだ岩場がここ。


車を止めて3分も歩くと、地面に野球場くらいの大穴が開いていて、その底が平らな草原になっている。その先に岩。岩とその手前の数メートルだけが、綺麗に日陰になっている。さすがである。

クライミングは、石灰岩のスラブのトラッドルートで、プロテクションはナッツ主体。ハーケンもあったか。僕は家族の前でトラッドのリードをしたことはなくて、怖いことをやりたくなかったので、フォローで一本登っただけ。あとはこの大草原でクリケットをして遊んでいた。娘たちもトップロープを初体験。出だしが難しくて、少ししか上がれなかったけど、楽しんでいたようだ。

なんとも贅沢なクライミングだった。


2度目のStanage Popular

ずいぶん前のことだけど、夕刻から、2度目のニックとのクライミングでStanage Popular。ニックは今回はリードするだろうか?

Inverted V VS 4b

まずはこれ。ガイドブックにはTop50の表記。名作らしい。到着すると数名のクライマーが登り終えたところのようで、様子を伺ってみると、このルートはspectacularだぜ!って連呼してた。イギリス人は何を聞いてもnot so badかせいぜいlovelyくらいしか言わないのかと思ってたけど、クライマーは例外のようだ。

ニックはリードを見合わせるということなので、僕がリードでオンサイト。ニックもフォローでノーテンで上がってきた。

これは確かに素晴らしい。初登はなんと1922年。初登者はCyril Ward。

僕がリードしてる最中に通りかかったクライマーがニックと話をしてて、このルートが彼の初リードだったそうだ。そして彼の背中には今、このルートの全景がしっかりと彫り込まれている。


Hollybush Crack VD

2本目はこれ。これもTop50。ニックはフォローでプロテクションと上部のアンカーセットを確認してからリードするかどうか決めるということで、僕がリードでオンサイト。そのあと、ニックがリード。初めてのトラッドのリードだそうだ。プロテクションセットは怪しいし、上部のアンカーも少々怪しかったけど、ともかく初リードを成功させた。

最高のクライミングだった。

2018年6月25日月曜日

Stanage Popular End

夕刻からニックとトラッドクライミングに行って来た。

ジムで会ったニックはまだリードしたことはないトラッドクライミング初心者。僕もUKでは一度しかトラッドクライミングはやったことない初心者。ということで、やさしいのからやろうということになった。

Heather Wall VS 4c

ジャムも交えつつのフェース登りで楽しい。クラックが途切れ途切れでプロテクションを受け付けるところが限られるので、初心者のリードには向かないか。

Crack and Corner S 4b

Heather Wallのすぐ隣。出だしの100万人ホールドがガラスのよう。そこさえ超えてしまえば楽ちん、と思いきや最上部が厳しかった。ラインどりを間違ったか?

Castle Crack HS 4b

コーナークラック。中間部にワイドクラックがあってプロテクションはどうなるかと不安があった。キャメ4がほぼほぼ開ききっていたけどすぐ脇に水平クラックがあって問題なし。初心者のリードにもいいかも。

ちなみに、グレードは、S (Severe)、HS (Hard Severe)、VS (Very Severe)の順に難しくなる。となると、 Crack and Cornerはやはり上部で難しい方に行ってしまったかもしれない。この中では、Castle Crackは一番良かったということで、ニックと意見が一致した。グレードではない。この辺りの感覚を共有できると、一緒にクライミングを楽しめるような気がして、嬉しかった。

全部オンサイト。


Millstone Area

Millstone Edgeの一段上のエリアに行って来た。

Mother CapとOver Owler Tor。

Blue Cap Start V0+ 5a、Jowbone V2 5c、The Eye Socket V2 5cを登った。

Conan the Librarianは敗退。Goden Aretも敗退。厳しい!

帰りにMillstone Edgeによって、Technical Master Leftをやったけど、midgiesに襲われて逃げ帰って来た。

Millstone Edge

夕暮れピクニックでMillstone Edgeへ行って来た。

Technical Biater V1 5bを登った。トポには、下降路として使われると書かれているが、ここをクライムダウンするという選択肢は僕にはない。上まで登って、ぐるっと回って降りて来た。

隣のTechnical Mater V4 6Bも登った。トポには、One of the Peak's great problemsとある。苦手のカンテ登りの歴史あるルートを登れて、超嬉しい。

Green Death Start V5 6Cは敗退。ムーブがわからん。

かの有名なMaster's Edgeを見た。London Wallも見た。Elm Streetも見た。すごいところだ。

Not to be Taken Awayを登った

曇り空で、風が強い。前回は雨の後でぬめっていたNot to be Taken Awayも、コンディションがよさそうだ。この風なら、midgiesも出てこないだろう。

ということで、朝の用事を済ませたのちに、Stanage Plantationへ向かった。

Stanage Plantationはだんだんと緑が濃くなってきている。足元ではシダ植物が背を伸ばしている。Grit stoneのシーズンは終わったと皆言うけれど、まだまだもりもり登りたい。

Not to be Take Away. 前回は、出だしの地ジャンに面くらって苦労したけど、もうそこは分かっている。あとはコンディションの良さを利用して、上部をを繋げるだけ。そこは難しくないと信じたい。

狙い通りにコンディションは上々だ。数度のジャンプを試みて、出だしのムーブを成功させた。あとは上まで確実に登ろう。と思ったけど、ジャリジャリのgrit stoneに飛びついた瞬間に指先がわずかにずれて削られた。アップも不十分で、指先が岩に慣れていないのもあり、感覚がなくなった。

飛び降りる。

これで指先の血行が良くなって、もう感覚がなくなることはない。ゆっくり休んで回復を待って、また数度のジャンプののちにジャリジャリのスローパーに飛びつくことに成功した。そして、そのまま岩の上に立った。

高さがある上に斜めに登るので上部ではマットがなくて、超怖かった。二度とやりたくない。


この課題のことを知ったのはいつだったか。僕はUKのクライミングは好きだけど、ボルダリングには疎い。たしか、ダイバーさんがLife on Holdがなんちゃらって言った時に、ボルダリング動画をいくつか見て、その時にはじめて見たんじゃないかと思う。それ以来、なんとなく気になっていた課題。

初登は1976年、John Allen。Technical Masterの時にも出てきた名前。クライミングの歴史を感じながら登ることができることは、なんて幸せなことなんだろう。

ちなみに、温まった身体を利用して前に敗退したGreen Traverseを登ろうとしたけど、あえなく敗退した。また行かないと。

2018年6月12日火曜日

3度目のStanege Plantation

午後から雨が降りそうということで、朝だけボルダリング。

西向きのStanage Plantationを選んだけど、結構暑かった。


まずは、名作の誉れ高いNot to be Taken Away V5。出だしがあんな厳しいなんて聞いてない。そして、上の方は滑る。出だし以外にチョークが付いてないところを見ると、完全にシーズンを外しているようだ。でも僕は酷暑の東京から来たクライマー。近々登るよ。

次に、Crescent Arete V2。高い。落ちた時に膝にかかる衝撃がすごい。そして、微妙に斜めでゴツゴツした下地ゆえに、膝への衝撃を緩和する着地方法も取りにくい。マットも一枚のみ。ここで勇気を出して右手を出せば終わる(に違いない、と思いたい)地点で敗退を繰り返した。また今度。

帰りに、前回敗退したNortheast Face V5を登って、終了。

2年ぶり2度目のStanage Plantation

サイモンさんに誘われて、ふた家族合同のファミリーボルダリング。

ピークディストリクトでクライミングといえばスタニッジ。スタニッジでボルダリングといえば、Stanage Plantation。超有名課題であるDeliveranceのあるThe Pebbleを擁するこのエリアは大人気。終始賑やかだった。

ピクニックが主眼で、赤ちゃんもいたし、ボルダリングはほどほど。

The Green Traverse V6は遠い一手が止まらず敗退。頑張れば行けそうな気がする。

Thin Slab V4は手に足の足上げができず敗退。筋肉を伸ばしてから挑めば行けそうな気がする。

North West Face V5も遠い一手が止まらず敗退。これも頑張れは行けそうな気がして、後日登った。


帰りは、Hope Valley Ice Creamでアイスを食べて終了。ここはめちゃうまい。車を動かした途端に大雨という、ベストなタイミングだった。

はじめてのBaldstones

Little Moreton Hallで観光の帰り、Baldstonesに立ち寄った。RoachesやRamshawの近く。Staffordshire Gritと呼ばれる大きな地域の中の小さなエリア。

Staffordshire Gritといえば、日本にいた時に何度も見たこの動画。イギリスでのクライミングの魅力が満載されている。

Against the Grain: A Film about Staffordshire Gritstone from David H on Vimeo.

ちょっと遠いけど、Elephant's Ear Buttressまで歩いて、ボルダリング。

Elephant's Ear V0+ 5aは、象の耳みたいなフレークを登る弱点を突くライン。やさしいけれども高さがあって素晴らしい。トポ通りの三ツ星。ちなみに5aはUKテクニカルグレード。


Fielders Indirect V1 5bも、難しくはないけれど、下地が岩で安全なランディングの保証はなし。トポには、羽が生えたハートのマーク(昇天)がついている。とてもいい。

その右のFielders Cornerもやったけど、ラインどりがIndirectの方により過ぎたかもしれない。


Clever Skin V7もやって見たけど、苦手のカンテは離陸から苦しい。


読書する娘にマットを取られて終了。

Elephant's Eyeを登り損ねたのが痛恨。次に行く機会があるのかどうかわからない岩場では、気合を入れて登っておくべき。


はじめてのBrimham Rocks

ちょっと足を伸ばしてFountains Abbeyで観光したついでに、近くのもう一つのナショナル・トラストであるBrimham Rocksに立ち寄った。ピークディストリクトを離れて、この辺りはYorkshireという括りのようだ。


これはPommel。僕の持っているBoulder Britainというトポでは、6C+というグレードになっている。フォンテーヌブロー・グレード。アルファベットが小文字だと、ブリティッシュ・テクニカル・グレード。換算表によると、1級から2級くらいっぽい。小粒ながら超面白かった。


これは、Corner 6B+。コーナーにはまり込むムーブが超面白い。


これはJoker's Wall。ここから左に行くLeftと右に行くRightがある。いずれも、ルートの下部のみをボルダーとして登る課題。ルート自体は大変歴史的価値のあるものだと、このおじちゃんが教えてください。

ルートの名前もJoker's Wall、グレードはE4 6a。初登は1971年、初登者はJohn Syrett。1970年代にとても活躍したけれど、パーティーの最中に割れたビール瓶で腱をを切ってうまく登れなくなって、自殺したそうだ。

https://www.ukclimbing.com/articles/features/anthracite_eyes_-_a_tribute_to_john_syrett-8199

https://www.ukclimbing.com/forums/rocktalk/john_syrett_-_who_is_he-102218

70年代初めに今のようなスティッキーラバーのシューズもマットもなしにこれを登るのはものすごい。体験した下部のムーブは、ダイナミックなジムの課題みたい。ぜひ上まで登りたい。

2018年5月22日火曜日

UKトラッドはじめ@Curbar

ポールさんに誘ってもらって、クライミングに行ってきた。

どこでもいいぞと言われて、先日の子連れボルダリングの際に見たクラックを登りたいと思い、Curbarを希望した。

これ、The Peapod HVS 5b。



ポールさんから借りたトポには、"A Curbar special, and one of the Peak's essential HVSs."とある。初登は1951年。日本にはフリークライミングという言葉さえなかった時代だ。

見た通りに中間部が広がっていて、ずりずりと上がっていく。Podから抜け出すところが見た通りに核心ムーブ。いつも通りの下手くそなプロテクションセットで、ドタバタと危ういオンサイト。

トポ通りの☆☆☆。

両隣にはそれぞれE1とE2のクラックがある。特に右はオフウィズス。また行かないと。

この日は午後4時半集合だったので、あまり時間はないし、一本登ってほぼほぼお腹いっぱいだったんだけど、せっかくだからもう一本。同じグレードでAvalanche Wallを勧めてもらったものの、登ってる人がいたのでかわりにL'Horla E1 5b。

コーナーでステミング小ルーフを左に抜けるのに、どう考えても片手ぶんしかホールドがなく、しょうがないから片手でステミング解除&外に吹き飛ばされる。なぜか落ちてなかったので、ハングをビシバシ超えて、フラッシュ。プロテクションはほぼほぼナッツ(小さめ)で、それを足元にしてハングを超えていくのは、爽快そのもの。

トポ通りの☆☆☆。

トラッドクライミングの場合、リードした後はセットしたギアを回収しないといけない。日本だと終了点にクリップして、ロワーダウン中に回収することが多い。終了点も、ボルトなり木にスリングなりで設置されていることが多い。

UK式トラッドクライミングでは、ビレーヤーがフォローで登って回収するようだ。これがとても気持ちのいいもので、マルチピッチの終了点でフォローを迎えるような感じ。ビレーの最中は目の前にどこまでも広がる丘陵地帯に目を奪われる。この時期は、モロッコから来たという首元に白い帯を持つブラックバードの一種が風に乗ってひらひらと舞っている。フォローを迎えれば、自然と一体感が出てくる。

それから、岩の上部でビレーをするためには岩の上部にアンカーが必要だが、ピークディストリクトのグリットストーンにはボルトはなく、上部に木が生えていることも稀。必然的にリードが登った後に上部の岩を使って構築することになる。支点は全てナチュラルで、岩を見る目を問われる。また、ビレーはリップに座ってやるので、支点を伸ばさないといけない。これがなかなか難しい。実際、L'Horlaを登った時に、僕はリップからさらに5mくらい歩いてあがった先の岩にスリングを巻いて支点を作って、そこから歩いてリップに戻って、その段階でリップの少し上にクラックを発見してナッツを突っ込んでバックアップにした。

ところが、ポールさんが上がって来て、「これ何が正解?」と聞いたら、ナッツを突っ込んだクラックのすぐ脇に、スリングを一巻きすれば完璧な視点になる岩があって、それを見落とした見る目のなさに二人で爆笑した。

まだまだこれから。

2018年5月21日月曜日

はじめてBlack Rocks


Hardwickのついでに、Black Rocks. UKCのトップページは世界のToru.

Gaiaを眺める娘。


Katy Whittakerさんで有名なThe Angel's Shareはマントル敗退。厳しい。


子連れボルダリングは、危険度が上がるとグレードが上がる。怪我をしないように、簡単なのだけ。


寄り道Widdop



East Riddlesden Hallの帰り道に、Widdop.

クライミングシューズがなくて、アプローチシューズで簡単なのだけ。


2018年5月18日金曜日

たまたまFroggatt

Blue Bellを見に行ったら、対岸がFroggattだった。で、ボルダリング。

まずは、Tody's Playgroundで、Today Boy V2 5cとか、Thin Wall V2 5cとか、Tree Wall V1 5bとか、The Eyes V3 6Aとか。The Eyesはカチにデッドがなかなか。


それから、上にあがってPinnacle Boulders。スポットしたり、超地味なマントル課題のMantelicioius V4 6Bに敗退したり。


そうそう、トラッド・クライミングをやってるのを見学した。


もう一度Curbar

また思い立って、夕刻に子供二人を連れてCurbar。


Curbar Corner V1 5b、三ツ星。

それから、斜面を強引に降って、Trackside Boulder。


ファミリー・フレンドリー。いくつか適当に登ったのち、Trackside V6 7Aに敗退。また今度。

ふらっとCurbar

Baslowにハイキングに行ったら、対岸がCurbarだった。名前は聞いたことがある。

これ、BaslowにいるHighland Cattle。


で、数日後、夕刻に思い立って子供二人を連れてCurbarでボルダリング。

時間もないし、子供もいるし、近いところでまずはFishy V0。


あと、隣のChippy V2。それから、Little Quarryで子供と遊んで終わり。

ちょっとBurbage North

ピクニックに行って、隙を見てひと登り。

2度目の20 Foot Crack V0-。


これだけ。

2018年3月23日金曜日

白州・尾白川ボルダー

ちょっと前のこと。娘二人を連れて、ピラニアに向かった。そこでアプローチシューズを購入した。evolvの紐がないやつ。クルーザー・スリップオン。とてもいい。アプローチシューズといえば5.10のガイドテニーだが、日本の泥土葉のアプローチで滑って転ぶこと数知れず。この国には深いパターンが刻まれたソールが必要なのだ。他方で、近くて平らなアプローチにはガイドテニーはオーバースペック。街を歩くのにも、飛行機に乗るのにも、クルーザー・スリップオンが最適だ。

http://www.freeclimbing.jp/SHOP/SA1EVCS2.html

それから、山梨県立考古博物館へ。土偶や縄文土器などを堪能できて子供達は大喜び。博物館の裏には巨大な古墳もあり、また大喜び。

https://www.pref.yamanashi.jp/kouko-hak/

午後は白州・尾白川ボルダーに移動して、マングースと戦った。あとワンプッシュというところまで行ったけど、ビビって敗退。二度とチャンスは巡ってこなかった。

KB岩から

ずいぶん前のこと。雪のKB岩で残置ロープを回収した後、甲府近くのボルダー。卵岩の右と真ん中と左あたりを適当に登った。一番左は登れなかった。振られて落ちるところに石がゴロゴロしてて、思い切って動けない。マットを凌駕する技術が欲しい。奥の方の岩の右のラインを登って、左は敗退した。その左の隙間は楽しかった

2018年2月24日土曜日

河又ボルダー・順子ルーフ

かの有名な宮下さんと苔まみれの岩を掃除しに行こうという話をしてたんだけど、前日に雪が降ってアプローチがやばいよねってことになって、河又ボルダー・順子ルーフ。ここなら雨の後でも前でも降ってる最中でも心配なし。

有朋自遠方来を案内しつつ、僕は完全に忘れ去られた既成のボルダー課題に取り組んだ。

宮下さんは有朋自遠方来を極少ないトライで登ってしまった。はじめに出だしのムーブを確認して、核心部のムーブを数度確認して、そこからいきなり通しでのトライ。核心部の後のトラバース・セクションで一度スリップ・フォールして、その後のトライで登ってしまった。天井トラバースとフリーソロ・パートは初見で突破してしまった。凄いものをみた。

宮下さんが長い長いこの課題を1日で登ってしまった要因は、課題を部分に区切ってムーブを固めにいかずに、通しでのトライを繰り出したところにあるんじゃないか。途切れ途切れにやっていたら、ムーブは確実になるけど、それで体力と時間を消耗しまってその日は登れずじまいになっていたんじゃないか。とても勉強になった。


余談だが、ノーマット・クライミングの使い手である宮下さんは、前半の逆さまムーブの最中に岩が欠けて腰から落ちていた。この課題の下地は硬い岩盤で、超痛そうだった。僕は危険なことはやめようと心に誓った。


もう一つ余談だが、フリーソロ・パートでライン取りについて後ろから声をかけてしまったのは余計なことだった。反省した。

僕の方はというと、有朋自遠方来の核心部を何度か楽しんだりしつつ、既成のボルダリング課題をやった。ちょっと前に48さんが右から繋げる3級の課題に敗退していて、となると僕にも無理なので、一番左の2級をやってみた。

ルーフの中はポジティブなホールドが続いた後にヒールフックとかトーフックとかヒール&トーとかでごまかしてなんとかするとして、フェース面に手が出てからが超悪い。丸一日かけて、これなら行けるかもしれないというムーブを考えついたが、どう考えても初段。ちなみに、3級の課題は右からこの2級に合流する。合流の仕方から考えて、初段ある2級より悪いはず。真ん中には元から初段とグレーディングされた課題もある。どうなってるんだここは。

こっからゲキ悪

2級(初段)は惜しいところまで行ったので、今度機会を見つけて再度挑みたい。

それにしても、勉強になった一日だった。


2018年2月20日火曜日

アバロン完登@城ヶ崎・浮山橋

午前5時に起床し、着替えを済ませ、クラッシュパッド他クライミング道具一式を車に積み込む。いや、その前に無駄に積んであった荷物を降ろす作業があった。これは前夜にやっておくべきだったと反省。ゴロゴロ石の苦手な下地なので、パッドは2枚。コーヒーを水筒に入れて、出発の準備は万端整った。

娘二人をなるべく起こさないように起こして車に乗せる。起こさず乗せるつもりだったが、結局起きた。

「お腹減った」(声を合わせて)

なだめすかしつつ一直線に南に向かって車を走らせる。先日敗退した城ヶ崎・浮山橋のアバロンが気になって気になって仕方なかったところ、knさんとじゅんさんがゲルニカと合わせてアバロンをやるからと誘ってくれたのだ。超ありがとう。

子供たちのお腹を満たすため、まずは平塚パーキングエリアで物資の調達にかかる。ずっと前に、あれは湯河原幕岩正面壁にクラックのトレーニングに行った時だったろうか、おしのさんがコーヒーが充実しているパーキングエリアとして教えてくれたところだ。コーヒーと、3人分のパンと、おやつを購入して、南西にひた走る。

熱海を過ぎたあたりで、左手に現れた公園に巨大な遊具が見えた。見えたというより、子供たちに見つかった。子供たちは公園の遊具が大好きだ。帰りの寄り道が決まった。登る時間が…。そのすぐ先には、モスバーガーがあった。子供たちはモスバーガーも大好きだ。帰りの食事が決まった。登る時間は…。

浮山橋の駐車場についたのは9時ちょうど。駐車スペースは最後の一つだった。あぶないあぶない。knさんとじゅんさんは先についていて、岩場に降りるとちょうどknさんがゲルニカを登り始めるところだった。ご挨拶して、早速おやつを食べつつ石で遊びはじめた子供たちと一緒に応援した。

しばらく子供たちと一緒に遊んでから、3人でアバロンでセッション。カンテがらみでムーブは明らかではなく、フェース面のホールドも持てるのか持てないのか持ってみないとわからないので、あーでもないこーでもないと思案するのがとても楽しい。

前回は右に出るラインと大きく左面に出るラインが登れるんじゃないかと思ってやってたんだけど、設定は「カンテを直上」という情報を得て、直上を試みた。ランダムに各種ムーブを試してたら、ラップが思いの外保持できることが分かり、その上の不明瞭なホールドも持てる場所を発見し、一気に解決の見込みが立った。どうも難しく考え過ぎていたようだ。ちなみに、この間、子供たちはおやつを食べつつお絵かき教室を開催して海の絵を書いていた。

完登の見込みはたった。染み出しが流れ込んでいるフットホールドをタオルで拭いて、ティッシュで水流を調整して乾かせば、登れそうな予感がした。子供たちは楽しそうに遊んでいて、まだまだ飽きる気配がない。急ぐ必要はないので、ゆっくりとお昼ご飯を食べて、持ってきたコーヒーを飲んで休んだ。

お昼過ぎの完登狙いの本気トライの一回目、目論んだ通りに乾かしたフットホールドが有効だった。ビクトリー・ガバに指先が届いた。まあそのあともバタバタアタフタとしたが、なんとかマントルを返し、岩の上に立った。振り向くとゲルニカの前では、knさんとじゅんさんがこちらを眺めていた。手を振って完登を知らせた。

吉田さん、じゅんさん、sjさんらがセッションをしたというこの課題を登ることができた喜びの余韻に浸りつつ、子供たちとひと遊びし、お昼過ぎに城ヶ崎を後にした。海岸での遊びが随分楽しかったようで、子供たちは帰りたいとも言わず、課題と向き合う時間を得ることができた。感謝感謝。

帰りは予定通りにモスバーガーでお腹を満たし、公園の遊具で薄暗くなるまで遊び倒し、その後さらに高速のパーキングエリアでお腹を満たし、楽しくおしゃべりをしながら自宅に向かった。充実の1日だった。

振り返ると、子供たちはずっと何かを食べていたような気がする。

2018年2月14日水曜日

ゲルニカOS、スコーピオン、アバロン@城ヶ崎・浮山橋

knさんに誘われて、浮山橋に行ってきた。2度目の城ヶ崎。陽の当たる時間はポカポカで、半袖でちょうど良いくらい。「伊豆方面は暖かい」は嘘だと思ってたけど、城ヶ崎は本当に暖かいらしい。

knさんはリーチのかかったスコーピオン狙いで、僕は特に目的はなかったんだけど、以前から話に聞いていたゲルニカが気になった。特に下部の綺麗なクラックは魅力的。どうしようかなーと思案しつつ、岩を眺めたり、海を眺めたり、下部クラックに手を突っ込んでみたりしてたら、オンサイトトライしてみようという気になった。

じっくりと時間をかけて岩の周りをうろうろして観察して取り付く時を待ってその時が訪れた時には、上手く登れることが多い。下部クラックを行きつ戻りつ手順を数パターン試して、意を決して突っ込んだら、一見して核心部と思われるセクションを突破できた。

あとは、厄介なプロテクションのセットに手間取っている間にパンパンにパンプした前腕をなだめながら、慎重にゆっくり終了点にたどり着いた。


最高だった。

そしてこれで僕の1日は終わっていた。その後のknさんのスコーピオンのフォロー回収を2回で、全身がヨレヨレ。向かいのボルダーで身体を追い込んで帰路についた。帰りの運転中、腹筋がヨレすぎて気持ち悪くなって、帰れなくなるかと思った。スコーピオンすごい。

○アバロン

ゲルニカの向かいのボルダー。後でSJさんに教えてもらったのだが、アバロンという課題が設定されているそうだ。じゅんさんとSJさんが吉田さんと一緒にセッションを繰り広げたそうで、羨ましい限り。 




ラインどりは色々ありそう。

参考

吉田クライミング日記
http://blog.livedoor.jp/hardlucktome/archives/1691779.html

クラック&クラッグ記
http://fingerjam.exblog.jp/19885632/

浮遊
http://kwjunblog.blog69.fc2.com/blog-entry-923.html