2016年5月31日火曜日

吉田さん講習@修験

第二関節と第一関節のフィンガージャムができるようになったと思ったら、次はフィンガーティップと。

痛いのなんの。

フィストは気合でノーテン。ワイドは敗退。

マダニに喰われました。

直後に吉田さんは北海道へ帰られ、今シーズンは最後の講習でした。秋までにどれだけ強くなれるでしょうか?

気合を入れて登りましょう。

2016年5月30日月曜日

大きな岩のカンテの課題

センチュリー・フォー・カラーズを完登した日に狙っていたもう一つの目標。ダイバーさん、konさんと楽しみました。

数週前に見つけた大きな岩。正面から見ると、マッターホルンのように尖っています。ボルダーは先っぽが尖っている方がかっこいいです。登るのはその正面、左のカンテを通して登ります。


カンテはコケだらけ。一手出すたびにコケがボロボロと落ち、表面の結晶がジャリジャリと落ち、持てるようになります。スメアするフェース面もコケだらけ。一歩出すたびにコケが落ち、表面の結晶が落ち、踏めるようになります。

みんなで交互にトライして、一手ずつ、一歩ずつ高度を上げて、岩が綺麗になったタイミングで順番が回ってきた人が初登に成功するシステムです。ダイバーさんが一抜け。僕も続きました。

左のフェースは難しく敗退し、先ほどのカンテの左側


これまた典型的なカンテ登りで、楽し。先ほどと同様のシステムで、今度は僕が一抜け。ダイバーさんが続きました。

右カンテから切り返してずりあがる左スラブ面の苔スメア。ダイバーさんがスリップして盛大に落ちてきたところで、デッキブラシでゴシゴシ。これが僕の弱さです。

強くなる!

2016年5月25日水曜日

センチュリー・フォー・カラーズ@昇仙峡

センチュリー・フォー・カラーズ 5.12b

僕がセンチュリーのことをはじめて知ったのは、今からおよそ3ヶ月前のこと。今年の2月、RP間近のロジャーさんがブログに書かれた情熱的なトライの記録を目にした時でした。いや、正確に言えば、僕はロジャーさんのブログを前から読んでいたし、吉田さんのブログも前から読んでいたので、そのずっと前からセンチュリーのことは知っていたはずです。しかし、自分のクライミングの対象として明確に意識したのは、この時でした。この頃僕は、フィンガージャムを学び始めたばかりでした。

もともと僕はワイドクラックが好きで、ワイドを上手くなりたくて、クラックといえばワイドで、フィンガーには興味がないと言っていました。ところが、昨年10月末に八千穂高原ボルダーへ行った際に、一緒に行ったダイバーさんがフィンガークラックにビシバシとジャムをきめているのを見て、衝撃を受けました。対照的に僕は、フィンガージャムのやり方が全く分からず、気持ちに反して観音開きになったり、レイバックでごまかしたり、ジャムが効かずに諦めて降りようとしたら外れなくなったり。散々でした。フィンガージャムもできた方がいいと、その時思ったのでした。

多方面からのオススメもあり、吉田和正さんの講習に参加したのが12月初旬。湯川でのはじめての講習参加は悲惨なものでした。吉田さんは懇切丁寧に教えてくれるのに、頭では理解できたつもりになるのに、実際に岩の割れ目に指を突っ込んでみると、全くジャムが効く感触を得られません。さすがにこれはショックでした。

なんとかうまくなりたいと思ったものの、すでに季節は冬。奥多摩のシーズンです。奥多摩にはフィンガークラックはないのです。苦肉の策で考えたのが、クラックを作ってしまうこと。1月中旬、木製のクラックを自作し、自宅に設置しました。もちろん、この時、ワインセラーにワイドクラックを製作してセンチュリー・クラックに向けたトレーニングに取り組んだワイド・ボーイズからインスピレーションを得たことは言うまでもありません。

自作のクラックマシーンで練習を積み、二度目の吉田さん講習を経て、フィンガージャムに多少の進歩を感じた頃に目にしたのが、ロジャーさんによるセンチュリーへの挑戦の記録でした。センチュリーのことを少し調べて、すぐにこれだと思いました。吉田さんが「東洋太平洋級」とまで言う美しいクラック、ひたすら続くフィンガージャム。個性的なボルダー開拓をされているロジャーさんがここまで惚れ込むクラックならば、その魅力には間違いがあるはずがありません。センチュリーをフィンガークラックの最終目標として、フィンガージャムのトレーニングに取り組むことにしました。

初めてセンチュリーに触れたのは、3月下旬。SJさん、ロジャーさんにご案内いただき目にしたそのクラックは、本当に美しいものでした。トップロープで、ムーブとプロテクションをたっぷりレクチャーしてもらい、良い感触を得て帰ったのでした。二回目からはプロテクションをセットしながらリードでトライを開始。センチュリーに触れる直前にガメラさんの日記を読み、より充実する取り組み方で挑みたいと考えたからです。

4月は2回の週末を、5月は登れるまで4回の全ての週末をセンチュリーで過ごしました。そして、7日目、センチュリーを登ることができました。安江さん、ロジャーさん、バッタ先生に続く第4登のようです。

心の底から嬉しかったです。もちろん、決して他人に誇れるスタイルではありません。トップロープで練習し、ムーブを教えてもらい、プロテクション・セットを教えてもらい、ペラペラに薄くなって細いクラックに潜り込むシューズに頼り、専用のノートを作ってまでして詳細なメモを残し、記憶の薄れないよう毎週末トライを繰り返し、ティックマークを連打し、数年ぶりの減量までして登っています。ソロで登ったバッタ先生とは比較にならない軟弱さです。でも、このクラックの前では、僕にとっては、スタイルは問題ではないです。半年前はこれっぽっちも効かせることができなかったフィンガージャムをバシバシきめて、美しいこのクラックを登りきったこと、それだけが価値のあることです。

グレードは5.12bということですが、僕には全く理解できません。これまでに僕が登ったフィンガークラックは、メゴスとメゴスライトの2本だけですから。比較の対象がありません。僕の指は平均的なクライマーと比べるとかなり細いので、細いクラックには有利です。出だしのムーブも、中間部のレストの体勢も、高い身長と長いリーチが有利に働いていそうです。クラックのグレードは、スポーツルート以上にフィジカルな条件に左右されそうです。

このクラックを登ることでたくさんのことを学びました。同時に、課題の残る経験でもありました。プロテクションのセットがヘボすぎます。多彩なカムのセットは、SJさんに教えてもらわなければ、全く対応できなかったでしょう。多様なジャミングについても同じです。下部のオフフィンガーは、相変わらず苦手です。足元のカムでフォールすることに依然として恐怖感があります。限界に挑む心を整えることができなかった日もありました。

フィンガーの最終目標として定めていたセンチュリーは登れましたが、まだまだ進歩しなければなりません。

ただ、今あるのは、センチュリーを登れた喜びと、センチュリーを発見してくれた吉田さん、初日に案内していただき何もかも教えてくれたロジャーさん・SJさん、ビレーしてくれた松氏・konさん、そして応援してくれた仲間への深い感謝と、それだけです。

2016年5月16日月曜日

センチュリーday6

konさんとセンチュリー。

11時頃までゆっくりメゴスでアップした後、センチュリーは2回。

1回目は、取り付きにテントのグラウンドシートを敷いてしゃがんで靴を履いたらシートが浸水してお尻がびしょびしょ、フットホールドの上を芋虫が歩く、最初のジャムを決めたらその下からムカデ(か、見たこともない巨大なヤスデか)が登場、レスト中に大量の蚊に襲われ背中じゅうを刺される、レスト中に肩の上をアリが歩いていることに気づく、上部クラックの奥に苔が繁茂してモイスティ、という感じで、全然集中できませんでした。

しかし、前回わからなくなってしまっていた2箇所を整理して、上部プロテクションも1箇所工夫して、進歩あり。

じっくり休んでの2回目は、切り株を超え、最後のジャム取りでドボン。1テンでTO。

なぜだかわかりませんが、この失敗で、このクラックのことがとても好きになりました。ただ完登したいというだけではなくて、このクラックに挑むこととその過程が楽しみなものになりました。次回は過度に緊張せずに臨めそうです。心の持ちようは、悪くない。

センチュリーの谷は美しいです。特に気持ちがいいのが、木漏れ日の時間。13時を過ぎると、太陽は尾根の向こうに回り始め、岩全体が影に入ります。空気もひんやりとしてきて、この日は肌寒いくらい。日が当たる時間の方が、気持ち良く登ることができます。岩のコンディションよりも、心のコンディションが大事です。

歓喜の瞬間が近づいている感触はあります。でも、シーズンの終わりも近づいています。

2016年5月11日水曜日

第5回・隙間でズリズリ有志の会@日本一つらい初段


暖かくなり、場所をかえての隙間でズリズリ有志の会。山森さん、じゅんさん、松氏と、「日本一つらい初段」に挑みました。



結果は、全員揃って敗退。これは難しいです。

ということで、目標は達成できなかったのですが、このエリアのことがいっぺんで気に入ってしまいました。広葉樹の緑で覆われる谷、透明な川のゆるやかな流れ、流れに寄り添う砂浜、真っ白に輝く美しい花崗岩。最高です。登りがなくても訪れたい場所です。

登りの方は、近くの隙間を幾つか。「日本一つらい初段」の対岸すぐの隙間は快適。ちょっと離れた別の隙間は、ツルツルに磨かれたスラブにルーフが蓋をしているものです。



前半のトラバースはスメアも効かず足がツルツル滑り、渾身のチキンウィングで挑みました。しかし、山森さんが匠のスメア技術を発揮していとも簡単に解決。真似したらできました。背中プッシュも重要で、つらいですけど。抜け口はツルツル度合いがさらに増し、苦労しました。思い切った発想の転換で打開。とても面白いです。が、もしかしたら、日本一つらい3級かもしれない。

この隙間のすぐ向かいのマントル課題では、またしても山森さんの足使いの技術に感激したり。勉強になりました。

クライミングシューズを履いたまま上流にお散歩に行き、可愛らしいスラブを登ったり。最高です。



コケだらけのカンテに敗退したり(冒頭の写真)。

隙間のボルダーは、ちょっとした工夫で打開できることが多いです。ほんのひと押しで体が10cm上がるだけで、その後の展開が開けたり。「日本一つらい3級」もそんな感じ。そこで得た両足後ろムーブが、「日本一ついら初段」でも使えるんじゃないか、そんなことを考えつつ、次にこの美しい谷を訪れる日を楽しみにしています。

2016年5月9日月曜日

センチュリーday5

5日目のセンチュリー、いつものパートナー松氏と。

2日前に調整程度で登ろうと思ってジャムセッションに行ったら、憧れの山岸さんがいらして、テンションが上がっちゃって、もりもり登って当日までバッキバキ。午前中いっぱいをメゴスでアップに使いました。

午後2回。

1回目(通算11回目)。上部真ん中くらいのフレアジャムのポイントを間違って、手前の効きの悪いところに入れてしまい、カムセット中にずるずる抜けてきて、カムも中途半端なところで固まってしまい、テンション。

2回目(通算12回目)。下部からボロボロ。最初から落っこちそうになりながらもなんとか上部真ん中くらいまで頑張ったけど、テンション。

前回は問題のなかった下部にも問題を感じ、上部の上の方でも問題を感じ、数カ所の修正。このグレードになると、たまたま歯車がかみ合って1テンのこともあれば、全くかみ合わずテンション多数になることもあります。自信をもって登りきるためには、細かな修正を積み重ねないといけません。

これが1テン地獄と呼ばれるものなのか。

次回は随分先になりそうですが、頑張ります。

2016年5月2日月曜日

センチュリーから、メゴスライト、渓谷の狩人

いつものパートナー松氏&吉田さんスクールで知り合ったkonさんとクライミング。目的地はセンチュリー。

まずは、走れメゴスでアップ。前回、いきなりセンチュリーに行って、下部のジャミング2手くらいで痛くてテンション入ったので、指を慣らそうと。TRで2回。これはいい作戦。次回もやりましょう。

本題のセンチュリー。中間部、マスターカム・オレンジをセットする3つ丸の真ん中のフレアジャムを見失い、テンションかけようと思ったものの、カムはすでに足元。粘ってジャムしてカムセット。そのまま頑張って登って、切り株の下のリングジャム取りで、ドボン。ドッカン落ちて指に出血。セルフをとろうにもワイヤーゲートを開くことすらできないくらいパンプしました。長々と休んで、トップアウト。繋げてのスロパ取りはかなりしんどい予感がします。

この日のセンチュリーは、sjさんにバッタ先生に、大集合。我々3人がやってると待たせてしまうので、早々にメゴスに移動。

メゴスライトをリード。5.11dということですが、クラックのグレード感覚が全くないので、よくわかりません。メゴスとのグレード差の所以を理解する能力が僕にはありません。もっと難しい第一関節ジャムを家で鍛えてるからか?グレード感覚は持っておきたいので、その辺のところも今度吉田さんに聞いて勉強したいと思います。

メゴスの左の前傾フェース上部にクラックが見えたので、探ってみました。これはすごかった。全然できなかったけど、もし登れたら超かっこいい。RとかXとかより、Eグレードが似合いそうな感じ。

最後は車で移動して、渓谷の狩人でボルダーday2。離陸後1手目の左順手シンハンドができて、そのあとの右を出す下半身の作り方もわかって、1.5歩前進。シンハンドを理解するきっかけを得たのは大きい。次回はTRで上部まで?

いろいろ回って、大満足。さらに、駐車場で地元の方から採りたてのタケノコをもらって、さらに大満足。

いい1日でした。