2013年10月27日日曜日

ロックダンサーに取りかかった@榛名黒岩

前日昼まで台風の雨。群馬方面は朝から晴の予報だったので、乾きのいい岩を求めて、榛名黒岩へ向かった。いつものパートナー松氏、新撰組、fじいくんと。今年の春に訪れて以来の3度目。

榛名黒岩

岩と雪で予習してきた新撰組&fじいくんが《岳友会ルート》(5.9)をやりたいというので、まずはそこから。最上部以外は乾いていた。最上部は上から滴る水滴でビショビショ。ちょっと嫌な感じ。

岳友会ルートを登る新撰組と、水滴 

僕も一応登って、フラッシュ。あとは、左の方へ。途中で見た《トライアンドエラー》と《マザーグース》はビショビショだった。我々の狙いは《ロックダンサー》(5.11c)。ここはからからに乾いていた。

まずは松氏が取り付いて、抜けられず。

その後、僕は新撰組とfじいくん用に左奥の《ラーコンナ》(5.10b)にヌンチャクをかけてあげることになった。出だしが堆積した落ち葉で湿っていて、1本目をかける前にスリップ。あやうくグラウンド・フォールするところだったけど、何とか持ちこたえた。途中からどこかを限定しないと5.10bにはならない。右のコーナーは使っていいのだろうか、左の岩はたぶんだめだろう、なんてことを考えないといけないので、いまいち。2人にはお勧めできないので、限定なしで上まで抜けて回収。終了点はしっかりしていた。リング2つで結び替えが必要。

で、一旦、本題の《ロックダンサー》へ。下部のムーブを1つ発見したものの、やはり僕も抜けられない。

右カンテがロックダンサー

松氏は新撰組とfじいくんのために《西18番ルート》にヌンチャクをかけに行った。このルートは100岩では5.11aとなっているが、岩と雪に発表された時には、左に抜ける5.9とダイレクト5.11aの2つが紹介されていた。今も左に抜けて5.9で登れる。

西18番ルートを登る松氏

松氏、再度《ロックダンサー》に取り付くも、やはり抜けられず。僕も3本目までのムーブを発見したものの、そこから先に進めず。

ここで僕は、新撰組用に《プルプル》(5.10c)にヌンチャクをかけに行った。このルートは《トライアンドエラー》のフェースの左側。下部3本は《フリーバード》(5.11a)と共有。

出だしから少々厳しくて、1本目のボルトあたりでいきなりヒールフックでマントル。そこから、大きいけれど悪いホールドをつないで、途中、右手と右足だけで立ちこみなんてのもあって、めちゃ面白い。しかし、3本目にクリップした後に左にトラバースしてみると、待っていたのはハンガーがクルクル回って抜けかけている上に錆びついたボルトだった。その上のボルトも錆び錆び。怖かったので諦めて、直上の《フリーバード》のヌンチャクをつかんで上まで抜けた。ムーブは面白いのに、残念。ここは面白いから、《プルプル》は避けて、《フリーバード》にトライするのが正解かな。《フリーバード》のボルトは打ち替えられていてしっかりしていた。

ここで、回収のことも考えて、左のルートから回って《ロックダンサー》をトップロープにしてムーブを探ることにした。そしたら一発でムーブは分かった。いつものことながら、びびってたんですね。

以下、ムーブメモ。

ちょっと上がって、右足をガバ足、右手をカンテで、左足をフラッギングして、左手をアンダーに寄せ。右足に立ち上がって、右手をカンテの段差の下に飛ばし。左足をガバ足に踏み替えて、左手を斜めホールドへ。(足が不明で)右手を段差の上に飛ばし。左足を水平クラックに置いて、左手をサイド・カチへ。左足はクラックのままで、右足をカンテの右に添えて、右ニーバーで、右手をカンテに飛ばし。ここは、指先がちょっとだけかかるところが吉。右足を丸いフットホールドに置いて、両手の挟み込みパワーで身体を上げて、左足を左の少々遠い斜めホールドへ引っ掛け、上の縦カチに出す。左足をクラックに右寄せ、右足をカンテの切れたフットホールドへ置いて、カンテ右に身体を出す感じで、右手をカンテ奥のカチへ。このときに、カンテに頭を引っかけると安定する。ここで3本目のクリップ。左足をちょっと右上にスメアして、右足をそのすぐ右のへこみにスメアして、左足をすぐ左上のエッジに置いて、左手を左上のガストンへ。ここがちょっと辛い。左足は全然踏めなくて引っ掛ける感じ。右足をカンテにトーフックして、右手をカンテ上に移す。右足を左足の上のエッジに上げて、左足を遠い左のエッジに移して、引っ掛ける感じで身体を支えて、左手を左の遠いクラックへ。左足を右足の上の縦ホールドに当てて、右手と左足でレイバックっぽい体勢にして右足をカンテのガバ足に上げて、右手をカンテ上へ。右手の保持で右足に立ちこんで、左足でクラックを踏んで、左手を上の方へ。ここでガバカチを掴めたら実質終了。ここまできて4本目クリップか?濡れてたからムーブを固めてはいないけど、あとは何とかなりそう。

以上、ムーブを解明したところでタイムオーバー。帰りはヘッデン下山でした。

そうそう、黒岩はエッジング。つま先のすり減った靴では辛い。かといって、滅多に履かない本気シューズのブラックウィングだと、つま先が痛くて耐えられなかった。ソールがフレッシュなtenaya intiを用意する必要がある。リソールが急務です。


○榛名黒岩でのルート選び

榛名黒岩で積み重ねるために登るべきルートが分からなくて困る。ボルトがしっかりしてて、変な限定で頭を悩ませなくていいルート(限定ルートでもいいんだけど、どこが限定か分からないのは困る)が分かると助かる。とりあえずのメモとして、以下のルートは登れる。

《チェス》(5.10a)
《アルカディア》(5.10b)
《トライアンドエラー》(5.10b)
《ミニマックス》(5.10c)
《マザーグース》(5.10d)

以下のルートは地雷。

《プルプル》(5.10b) ボルトが錆
《ランコーナ》(5.10b) 限定が不明



2013年10月26日土曜日

アキュバック

ストレッチポール(のまがい物)に続くセルフケア・グッズ、アキュバック。

ロクスノのギアオタクを見て買ってみた。こんなのです。


これがすごくいい。背中の下に入れて仰向けになってゴロゴロしてると、凝り固まった脊柱起立筋があっというまに柔らかく。背中がぺたんこになる感じ。

2013年10月22日火曜日

クライミング用靴下の決定版

思い悩んでいたクライミングシューズの下に履く靴下が決定した。

Tabioのレーシングラン・エアー。「靴下屋」という名前の靴下やで売ってます。


公式サイトにはこんなアピールが。


1,2,5,6あたりはうれしいですね。さらに、生地は十分薄くて、クライミングには最適です。気がかりだった足裏の滑り止めも、履くときに引っかかることはなく問題なし。

ということで、靴下はもうこれで決まりです。

2013年10月21日月曜日

言葉岩に挟まった@瑞牆ボルダー

グラメンバーと予定を合わせて、瑞牆ボルダー

目標は、《ナーガ》(1級)と、言葉岩とダブルカンテの岩の隙間。隙間は、以前訪問した時の記憶と写真から、登れるんじゃないかと目を付けてみた。

7時前に阿修羅下の駐車場着。雨。とりあえず、寝る。

9時頃起きて、《ナーガ》を見に行ったら、コンディションいまいち。先に言葉岩へ。

言葉岩とダブルカンテの岩の隙間を見たら、登れそうだった。さらに、ダブルカンテの岩の奥の岩と言葉岩の間も登れそう。見た感じはこっちの方が簡単そう。最後は言葉岩とダブルカンテの岩とダブルカンテの岩の奥の岩の間の三角形の隙間から這い出てくるという、面白い課題になりそう。

まずは奥の言葉岩とダブルカンテの岩の奥の岩の隙間から。

こちらは1時間ほどで完登。とりたてて面白いムーブはなく、ひたすらハンドジャムとフィストジャムと背中で耐える奮闘的な課題ができ上がった。


なお、ルーフの奥で暗いので、登る時はライト必須です。ただし、ヘッデンをつけてると登れません。その理由は、やってみれば分かります。

後になって気付いたんだけど、ビデオ撮影は完全に失敗していて、真っ暗で何も見えなかった。

てことで、次は言葉岩とダブルカンテの岩の隙間

スタートは万歳して左手フィストジャム、右手ハンドジャム。そこから、ハンドジャムとフィストジャムをつなぐ。

なかなか難しく、相当苦労した。かなり長時間ねばって、もはやこれまでかと思ったところで、カンテに右手を伸ばすムーブを発見。普通に手を伸ばしてもカンテを取れなくて、一工夫必要なところが秀逸だった。さらにカンテを取ってから身体を右に寄せるのも工夫が必要。ムーブで解決するのが面白かった。


完登した時には既に1時過ぎ。お腹が減ったので急いでみずがき山荘に移動してフレンチトースト。前回はブルーベリーソースだったのが、今回はぶどうでバージョンアップしていた。


山荘はソフトバンクの電波が入るかと期待したけど、ダメだった。山荘の人にどこに行けば電波が入るかと聞いたら、五郎舎まで行けば入るとの答え。行ってみたら入らなくて、ダムまで下ってグラメンバーに連絡。午後から大黒岩方面で合流した。

登ったのは、《森の人》(6級)《森の生活》(6級)。どっちも面白かった。最上部のポケットの全てに足が長くて胴体が極小の変な虫が住み着いている恐怖核心

《あかね雲》(3級)は敗退。《百里眼》(1級)は離陸困難。つま先がしっかりした靴じゃないとダメだ。

マントルデスクの52番(6級)SDはいい課題っぽかったけど、リップ上が苔と葉でマントル不能。次回は掃除して登りたい。《マントルデスクライト》(2級)SDはめちゃ面白い。次回は登る。

団栗岩の裏の41番ハング(4級)SDが面白かった。まるっこいカンテをつないで上部でマントル。完登。

と言ったところでタイムオーバー。《ナーガ》は触れることなく終わった。

2日目は雨で、石和のピラニアへ。かつてないほど身体が重かった。

2013年10月16日水曜日

初めての笠置

笠置の岩場へ。12時頃から雨の予報がでるなか、8時前に駅に到着。岩は駅からすぐ近く。

例によってマットがないので、下地が悪いのと難しいのはやりません。

本来であれば10級から全部登って行きたいとろではあるが、今回は雨が迫っていて時間がないのではじめから上流エリアに行き、《オープンチムニー》(6級)でアップ。


上部で右足が抜けなくなるという想定外の事態を乗り越えて、一撃。

結構高くてびびった。

それから、その裏側の《空間チムニー》(2級)。チムニーでこのグレードは初めて。これまでの最高グレードは、瑞牆の洞門クラック(4級)と、御岳のチョックマン(4級)。グレード通りに離陸から難しくて、右往左往。


最終的には右の岩のホールドを使うことで解決。岩と岩の間のチムニーとして設定された課題であるから、できれば下に引くホールドは一切使わずに登りたいところ。不本意な登りではあったが、これが現在の実力です。

この後、《パールピンククラック》(初段)に挑んだが、これはド敗退。下の岩に触れずに足をルーフ下から出すのが難しい。腰から下の柔軟性と体幹の筋力の不足を痛感したころに、雨がぽつぽつと降り始めた。まだ9時台なのに。

本降りになる前にと、《のっぺりカンテ》(3級)に移動。大好きな花崗岩のカンテでマシンガン・トライ。

足がツルツルすべって落ちまくったけど、下地が厚い砂なのでノープロブレム。でもなかなかに難しい。レイバックの体勢を作ろうとしても、身体が右に振られてしまう。

一通りムーブを試したところで、顕著なフットホールドに注目。明らかに崩壊でできたと思われる下の方のフットホールド。踏んでみると、ぼろぼろと結晶が崩れる。これを使っていいものかが悩みどころだった。崩壊前はここは踏めなかったはずだし、もうしばらくみんなが踏めばここは踏めなくなるはず。だったら使うべきではないのじゃなかろうか。と、一瞬思ったものの、あるものは使う主義を発動

右足を崩壊フットホールドにおくと、右手が一手でて、左足で凹みを踏んで右足のトーをカンテにかけると左手・右手とカンテに出る。カンテより右を使ってはいけないという限定は有るようだが、カンテにトーをかけてはいけないという限定はないはず。

これで突破口を見いだし、上部のガバまであと少しというところまで行ったものの、そこからがなかなか進めなかった。雨も強くなってきて、いよいよ撤収かという時に、右足を思い切って高くあげてみたら、左手が出た!ガバをつかんでトップアウト。完登

動画を撮るためにもう一度トライしたら、ガバの手前で左の結晶をつまんだ左手がすっぽ抜けた!




危うく落ちるところだったけど、抜けた瞬間にガバに手を伸ばして、ギリギリの完登。

雨が強くなってきたのでここで撤収。この時点で10時。わずか2時間しか登れなかったけど、笠置の岩場が大好きになってしまった。手頃な大きさで下地がいい課題が多くて、ノーマットでも全く問題なし。今回はほとんどさわれなかったけどマントル課題も多い。岩と岩が近くて、隙間に挟まる可能性もいっぱい。最高だ!

チョックマン@御岳

諸般の事情によりKLN氏(2)の面倒を1人で見ることになったある日、自宅にいても疲れるだけなので御岳に行くことにした。

目指す課題は、丸こんにゃく岩の、いや厳密に言うと丸こんにゃく岩とその横の岩の間の、チョックマン。今やあらゆる課題の動画がYouTubeにアップロードされているなかで、名のある課題にもかかわらずこんな変な動画と、ボル中さんのネタ動画しかないという、レアな課題。

寒山寺の駐車場からアプローチ開始。発電所横の杣の子橋には蜂の巣が作られていて、ここでKLN氏が蜂に刺されるようなことがあれば、家族の岩への理解度が急降下することは間違いない。そんなことになれば毎週末の岩が危うくなる。君子、危うきには近寄らず。

寒山寺から歩けば、丸こんにゃく岩に着く頃にはKLN氏は眠くなるであろうという読みもあったが、これは大失敗。ドングリ拾いに興じたうえに歩くことを拒否したKLN氏を抱っこで抱えて丸こんにゃく岩に到着。

ここでまたもや誤算。丸こんにゃく岩の下地が下がりまくっていて、居心地の良かった砂浜がわずか50cmほどに縮まっていた。水に弱い精密機器を装備したサイボーグKLN氏が水没しないかと心配で、神経をすり減らしながら、砂遊びに疲れて眠るのを待った。しかし、砂遊びでテンションが上がりまくったKLN氏は眠気を見せず、しょうがないので、ビスコを食べさせている隙にムーブ探り。

逆V字に下が切れたチムニーで、なかなか厳しい。岩と岩の間のチムニーと言うからには、手前に引くホールドは一切使わずに登りたいところだ。出だしは右の岩のフットホールドが使えるので、右向き。左のチキンウイングでずりずり上がって、途中で身体の向きを180度回転させて左向きになるというなかなか楽しいムーブを発見。

この後、眠る気配を見せたKLN氏を寝かせようと試みたものの、動画撮影用のカメラを出したらまたテンションが上がってしまって失敗。ビスコを食べさせている隙に完登して撤収した。

2013年10月7日月曜日

障子岩敗退から、初めての新マーブー

障子岩はコンディション悪く、敗退。

火曜日 14m
水曜日 0.5m
木曜日 6m
金曜日 6m
土曜日 32m

の雨から、日曜日の障子岩は、パワーアンドストレッチからウッシーまでは登れるか登れないかの限界。待てば登れそう。それ以外は完全にアウト。

慎重な選択の結果、撤退して、午後からマーブー。新しくなってから初めて。3級が登れたり、登れなかったり。

2013年10月3日木曜日

ワイド・ボーイズがコブラ・クラック登ったって

登ったんだって。

Wide Boyz Blog: Taming The Cobra

There's a method behind the madness you see. Some of the best opportunities in life are taken when the crowd are looking the other way. When people think there's not room for movement - "crack climbing is dead, every hold is a rest" - then if you look a little deeper, you'll see there's a whole other world out there waiting to be explored. I suppose we did some of that with the offwidth climbing and now after a year of thin cracks we've seen the other end of the possibilities too.

この精神はいつでも見習いたいと思う。

これを読んで思い出したのは、山岸さんのこと。


『教科書になかった登山術』で教えられたのは、「教科書になかった登山術」ではなく、「教科書にないことをやるのが楽しい」ってこと。プリクリスティックを作ってみたり、ロープソロでスラブを登ってみたり、クライミングシューズのヒールに粘土を詰めてみたり、楽しいね。

前傾壁なんて登ってる場合じゃないな。与えられた時間は少ない。