2013年11月30日土曜日

岩と雪 No.90

岩と雪90号(1982年)

○山崎順一「四方津の岩と人」

開発により消えてしまった四方津の岩場のスーパー・ドラゴンをバスケットシューズみたいなので登る橋本覚さん。石灰岩ってかいてあるけど、そうは見えないな。


○鈴木英貴・美智子「空間を攀るビッグ・ウォールの体験 El Capitan: THE ZODIAC」

エル・キャピタン、ゾディアックの記録。「5.11、5.12を女性がリードしたというのは何回か聞いたことがあるけど、A4、A5をリードしたという話は聞かないから、人工っていうのは度胸一発ってかんじで男性向きなんじゃないかしら。ハンモック・ビバークやスリング・ビレイではトイレひとつとったって、ハーネスをはずさなければならないから危険だし」。

たしかに、女性はおしっこするのも大変そうだ。考えたこともなかったな。


○HARD ROCK奥秩父 大内尚樹「小川山西股沢周辺」

いわゆる小川山ですね。セレクション、枯れ木を落としたよ、小川山レイバック、クレイジー・ジャム、予期せぬプレゼント、最高ルーフ、ブラック・アンド・ホワイト、その他多数のルートがわずか3年ほどの間に拓かれたって、すごい勢いだね。


○クロニクル

「5月3日〜4日、JECCの吉川弘(30)と室井由美子(30)が、2峰のダイヤモンド・スラブに向かい、81年4月30日同会の溝淵三郎、吉川、南場亨、塩田伸弘で開拓した「岩茸が目に入るよ!」ルートの人工部分をフリー化し「枯れ木を落としたよ!」とした。プロテクション用のボルトは1本目と3本目はスカイフックに乗って、2本目はフレンズを使って打ち、その都度ロワー・ダウンして登り返した。ポイントは下部スラブ(5.10d)で、上部は左手のワイド・クラックが5.9。」
上部クラックは簡単なのか?

10月18日、お殿様岩の大貧民ルート。5ピッチ115メートル、Ⅵ+。

5月2日、JECCの吉川と室井、5.9+のオフ・ウィズス・クラックからレイバックでトンネルに入る「予期せぬプレゼント」25メートル。

同日、RCC神奈川が最高ルーフ(5.10d)。

瑞牆山チムニー・ロック、天使の微笑み。

城ヶ崎海岸、しりいだしボルダー・エリア。


○難波康則「華麗なるクラック・クライミングのために レイバックとジャミングに対する考察」

これもある意味凄い。

亀返し、9度目の敗退@御岳

また敗けた。9度目の敗退。弱すぎる。

お日様が山陰に隠れたあとのトライは、惜しかった。9手目まで繋がって、指にはまだ余裕が感じられた。諦めて自分で降りたわけじゃない。思い切って右手を出して、地面に吹き飛んだ。後ろ向きの敗退じゃない。

自分のムーブだと、渾身のデッドポイントの右手が止まらなくても砂地に転がり落ちるだけ。もはや萎縮もしていない。

必ず登れる。

暗くなるまで10手目のムーブを繰り返した。

カンテのカチは、カチじゃない。ファットピンチだ。人差し指は入らなくても構わない。中指と薬指がかかれば、間違いなく止まる。

右足は切れても構わない。右手が届けば、確実に止まる。

絶対に登れる。

10手目の"ピンチ"

岩と雪 No.60

岩と雪60号

黒田薫「エル・キャピタン、スタンダード・コース」

サラテ、ミュア、ノーズをつなぐトリプル・ダイレクトの記録。

各テラスのひどい悪臭にはホトホト閉口させられる。ノーズが小便臭いという評判は前々から聞いていたものの、これはもうそんな生やさしいニオイではなく、ウンコ臭いと表現すべきだ。大勢の人間がノーズへ、ノーズへと押しかけて何日間か暮らすのだから仕方ないことかもしれないが、こんな悪臭をかぎながら登るもんじゃクリーン・クライミングもヘッタクレもあったもんじゃない。

2013年11月29日金曜日

岩と雪 No.95 山岳年鑑'83

岩と雪 No.95 山岳年鑑'83


○小川山

「(1982年)5月2日、吉川(弘)と室井(由美子)は、お殿様岩東面に走る5.9のオフウィズス・クラックからレイバックでトンネルに入る"予期せぬプレゼント"を登った(岩と雪90号)。」 
これはぜひ登りたい。

吉川・室井は"岩茸が目に入るよルート"をフリー化し、"枯れ木を落としたよ"、5.10dとした。
(岩と雪90号)

8月24日、堀地清次、イムジン川(5.11c)を完成。
(岩と雪93号)

5月22日から23日、堀地はノー・リターン(5.10b)を完成。6月6日、バナナ・クラック(5.11b~c)を完成。
(岩と雪91号、93号)

5月2日、RCC神奈川の鈴木俊六、小林孝二、西田祐次郎、綿引英俊、貝賀司が、最高ルーフ(5.10d)完成。
(岩と雪90号)

11月21日にはイカロスⅡの竹本敏博と金子幸男が、最高ルーフの右にⅦ-のピッチを含む3ピッチのファン・ファン・ファンを開拓。
(岩と雪94号)
まったくチェックしてなかったけど、面白そう。デシマルのグレードは1P目が5.10bのトラバース、2P目が5.8、3P目が5.7のスクイーズ・チムニー。来年やろっかな。

7月7日、中山芳郎と青木嘉夫がブラック・アンド・ホワイトの左にピンチ(5.11c)を完成。
(岩と雪93号)

○双子山

「隆盛を続ける奥秩父の近くにありながら、石灰岩のためか忘れられた存在だった双子山で、チーム・イカロスがフリー・クライミングを行った。・・・12月5日になって、試登を繰り返していた西岳ローソク岩エア・ウェイを寺島(由彦)のリード、堀越隆正のフォローで完成した(5.11+)」
(岩と雪94号)
二子山が双子山になってる。「忘れられた存在」って、時代を感じますね。エア・ウェイ、いつか登りたいです。


○鷲頭山

3月14日、E.T.ハングが保科雅則におってフリー化(5.11a)。11月20日、堀地清次がメイズ(5.11b)。堀地と池田功がコズミック・ダンサーをフリー化。83年1月13日、池田がジェットを設定。「これまで高難度のフリーはどちらかというとクラック系のルートが多かったが、ここではフェース・クライミングが中心なのが注目される。また、このようにフリーの対象としてとらえると、数mのルートも突然輝き始めるのが感じられる。」
(岩と雪94号)
コズミック・ダンサーはいつか登りたい。

クライミングジョイ No.11

クライミングジョイ11号が出た(のはだいぶ前の話し)。

メインの記事は「完全理解 ボルダリング入門 Super Q&A 20」。石の人のこととか、ジョン・ギルのこととかも紹介してくれるとうれしいな。

「カオリンの筋肉体操」、いいね。普段の姿勢を正すことが大事だって。猫背やめます。

「女子ボルダラー座談会」面白い。

確実にクライミングがファッション化されているのを感じますね。と思いつつページをめくっていたら、最後の最後で、ペツルのヘルメット、シロッコが登場。この分野だけはファッションとは別方向へ向かっているようです。

2013年11月27日水曜日

山岳年鑑’86

山岳年鑑’86


○奥多摩

「出だしのホールドが欠けて以降、登れなくなってしまった御岳のボルダー、クライマー返しだが、85年1月15日に八王子山の会の山崎順一がたび重なるトライの末に成功した」
(岩と雪108号、110号)


平山淳、草野俊達の高校生ペア、日原・岳嶺岩にフリーのルートを開拓。5.9から5.11b〜cまで6本あまり。
(岩と雪111号)

「4月6日、氷川・屏風岩には、フリーアッセント・クラブの松島晃、小林幸雄により5.11a〜bのイクイノシシが設定された。」
(CJ19号)

「マコ岩では、前記の松島、小林に相原健一を加えたメンバーが1月にエイド・ラインをフリー化し、「あの娘に狂って」と名づけた。グレードは5.12a。」
(CJ23号)

○城ヶ崎

「クォークの池田功が5.12dのルーフ・クラック、スカラップを開拓した。」国内最難。「青木保親の協力を得て84年12月から本格的にトライを開始し、翌日85年9月25日にはついに、池田がテンション・墜落なしでリードに成功」
(岩と雪115号)

○小川山

「5月11日、JMCCの北山真が1峰東面に展開するスラブにバイセクル・ダイクを開拓。」グレードは5.11c。
(岩と雪111号、112号)


「その後1峰東面では、7月下旬から8月で、チーム・イカロスのメンバーが「河」(5.11c)をはじめ4ルートを開拓」
(岩と雪113号、114号)

2013年11月24日日曜日

《野生の風》はやっぱり濡れていた@障子岩

1週間まるまる快晴が続き、《野生の風》(5.11c)の湿ったポケットも乾いた頃と確信し、障子岩へ。いつものパートナー松氏、48さん、新撰組と。


48さんと僕がアップしている間に先に《野生の風》に取り付いた松氏から、ポケットが湿っているとの情報が寄せられた。

取り付いてみると、やっぱりポケットは湿っていた。前回ほどではないものの、触れた途端に指先がヌルヌル。これは中からしみ出しているというよりは、ポケットに詰まった粉が水分をすってセメント状になっている状態。チョークをはたいても尚更ドロドロになるだけなので、ブラシでセメント除去に努めた。限界有るんだけどね。ムーブを探ってみても、やっぱりポケットが持てなくて、ブランクだらけ。ワイヤーブラシが有れば...と一瞬思ったものの、ここは岩が柔らかいから、それは不可。

《夏立ちぬ》(5.11a)をRPした48さんも参戦して、一緒にムーブを探ってたら、中間部までの湿ったポケットセクションのムーブは解明できた。午後になってポケットの状態は改善。人がたくさん触るとだんだん乾いてくるみたい。でも、上部の遠いホールドの核心部は未解明。

《野生の風》の核心部

数度の探りを入れた結果、核心ムーブを含む全てのムーブを解明したのが14時半。15時まで休んでRPトライを繰り出した。

ムーブは解明したとは言っても、このルートはつなげ核心。離陸後は安心して休める場所は最終クリップまで皆無。湿ったポケットを触ったらチョークアップしたいけれど、それも辛い。クリップさえハラハラドキドキ。繋がるかどうか半信半疑だったものの、最終クリップのクリップホールドまで駆け抜けた。

《野生の風》(5.11c)RP

《野生の風》

このルートは間違いなく三つ星。12mの中に気の抜けたパートは一カ所もなく、密度の高い好ルート。ポケットを使うムーブの読みが最高に面白い。まさか核心部で両手のあのホールドをあんな風に持ってあんな体勢になるなんて、下から見て誰が予想できるだろう?素晴らしい体験だった。

《野生の風》RP後は、《ラップ》(5.11d)のムーブ探り。下からかなりのムーブが解明されたものの、上部で水平ホールドへの手に足ヒールフックムーブが登場。落ちると半月板が割れた左膝がお亡くなりになりそう。ヒールフックを回避したムーブを発見できなければ、このルートはお蔵入りか。

《ラップ》はかぶってる

最後は、2週連続で暗闇の中ヘッデン下山となりました。



これで5.11cは7本目。これまで登った5.11cはこんな感じ(5.11c/dを含む)。

・《スティンガー》(5.11c/d) 池田フェイス
・《ショアー》障子岩南東面
・《ホールインワン》障子岩・三池ロック
・《ロリータ桃子ダイレクト》障子岩南西面
・《お局様》障子岩・襖岩 
・《ロックダンサー》榛名黒岩
・《野生の風》障子岩南西面

なんだか障子岩ばっかりだ。障子岩のルートは本当に個性的で面白い。《ホールインワン》、《ロリータ桃子ダイレクト》、《野生の風》は唯一無二の存在。

2013年11月22日金曜日

亀返し、8度目の敗退@御岳

お昼から御岳へ。狙いはいつまでやっても登れない《亀返し》(初段)

参考:初日の《亀返し》 二日目の《亀返し》 三日目の《亀返し》 四日目の《亀返し》 五日目の《亀返し》 六日目の《亀返し》 七日目の《亀返し》

最初から忍者返しの岩へ向かい、万全の状態で挑む。結果は、またもや敗退

お昼過ぎは日が当たって岩が暖かい。先週から御岳で登り始めて皮が薄くなった指先からは絶えず液体が染出ていて、ぬめる。太陽が山陰に隠れると岩が冷えてきてコンディションは向上したものの、時既に遅し。昼過ぎの無駄うちで身体はダメージを受けていて、終盤でよれ落ち。10手目のカンテの小さい方のカチを叩いて落ちる。

弱すぎる。

自分の限界を超えたこの課題、ベストなコンディションのタイミングで集中的に挑まなければ、登れそうにありません。早く登りたいよ〜。

2013年11月18日月曜日

キメイラ、榛名黒岩、春の坂道、ライオン岩

金曜日に雨。浸み出しを心配して障子岩は回避し、乾きのいい榛名黒岩へ。

狙い通り岩はカラカーラカラ。松氏は宿題の《ロックダンサー》(5.11c)狙い、僕は前回のやる気のなさを反省して、《キメイラ》(5.12a)に本気で取り組むつもり。

ロックダンサー

松氏の《ロックダンサー》1便目のビレーの後に、《キメイラ》。スラブです。5.12のスラブとあって、下部からなかなか難しいじゃねーか。とりあえず、ズルしつつ中間部までヌンチャクをかけて、終わり。

キメイラ

松氏は二便目も失敗。後からTwitterをみたら、敗退確定ツイートをしてたよ。僕はまたキメイラの下部。長々とぶら下がってムーブを探ったあとに、そろそろ登るかと松氏に聞いたら、返事は「寝たい」。タイマーをつけて15分だけ寝るというので、僕はロープをフィックスして1人でちょっとだけ練習。のつもりが、待てど暮らせど松氏は呼びにこない。みっちり練習して、右のクラックを掃除して、また練習して、小一時間ほど経っても呼びにこない。下部のムーブを解決してしまったよ。やることがないからから探しに行ったら、寝ぼけた顔で散歩してた。

松氏、この後《ロックダンサー》をRP。後からTwitterをみたら、勝利の喜びツイートをしてたよ。やっぱり昼寝は効きますね。僕はもう一度キメイラの下部。中間のレストポイントまで1度のテンションで到達。しかし、岩の右側をどこまで使うかは悩みどころ。右のスローパーと左の3本指サイドプルから右上のカチを取る時に右側を使った。後で調べたら、この人はもうちょっと上まで登って、僕が使ったフットホールドは使わないみたい。レストポイントには立つとしたら、そのわずか数十センチ下を限定すべきか?次回は使わないムーブも試してみよう。

下部ムーブは一応解決するという成果を得たので、黒岩を後にして、ライオン岩へ。

登るのは始めてのライオン岩では、《春の坂道》(5.10b)を登ってみた。スラブです。

春の坂道

出だしから厳しい。中間部までずっと厳しい。安心して立てるポイントはあるけど、そこに立ち込むムーブがいちいち厳しい。めちゃ面白いんだけど、なにこれ?小川山にだってこんな面白いスラブはなかなかないよ。時間もなく、RPには至らなかったので、次回は必ず。

ライオン岩

帰りは暗闇のなかをヘッデン下山となりました。その上、関越が事故渋滞。5キロを80分とか言うもんだから、前橋でのって、高崎でおりて、東松山まで下道をのんびりと。ちょうど3時間かかって帰宅。松氏、運転おつかれさまでした。

2013年11月13日水曜日

初めての裏御岳&おなじみの御岳

ボルダリングへの意欲が高まったある朝、スイーツ男子SENさんが御岳へ向かっているとの情報を得て、裏御岳へ誘ってみた。ご案内いただけるということで、初めての裏御岳へ

まずはざぶとん岩でアップをと思ったら、なかなか手強かった。

《一徹》(4級)は一手目からいきなりアンダーを取りに行くというくそリーチムーブを発動して完登。マントルでも肝を冷やした。《ちゃぶ台返し》(4級)もなんとか完登。

《一徹ランジ》(3級)はランジが苦手な自分にはなかなか挑みがいがある。数トライして登れなかったので、次回は必ず。《一徹右》(2級)は、初手のピンチがめちゃ悪くて十分に保持できず、ハイステップの体勢に入れなかった。また今度。上流側の《クライマー養成ギプス》(2級)も触ってみたけど、離陸不能。相変わらずアンダーが弱い。これは次回もたぶん無理。

といったところで、護岸岩に移動。

護岸岩

めちゃかぶってますね。僕の守備範囲外です。でも折角来たから、《ジュリエット》(1級)にトライ。

スタートは左手を左の水平カチ、右手をピンチっぽいの。そこから、まずは右手をがびがびホールドへ。

がびがびホールド

さらに、右手を右のガバカチにとばし。

ガバカチ

このガバカチは浮いてるので、そのうち落ちます。登る人は気をつけて。

そこから、左手をがびがびホールドに寄せ。そのあと、右手を遠い隙間ホールドへ。で、左手をポケットっぽいガバカチに寄せ。

隙間ホールドと、ガバカチ

そこから、右上のガバへどっかーーーん。というムーブを作ってのつなげトライ。

2トライ目。スタートから右手をがびがびホールドに送り、ガバカチにとばし。そこで左手の水平カチがすっぽ抜けて、ケツからマットへ落下。内蔵が揺れたよ。

仕切り直しの3トライ目で完登。これは嬉しい。初手のガバカチのエクステンディッド・グリップができたあたりに成長を感じた。と思ってたんだけど、youtubeの動画を見ると僕が使ったスタートの左の水平カチより右でスタートしてる人が多くて、右手のがびがびカチは使っていなかった。いきなりガバカチ。あれは無駄だったということか...

《ジョニージェニージャニー》(初段)も触ってみたけど、難しかった。初手にアンダーのポケットがあって、これがなかなか効かない。身体が上がれば横引きに効くんだけど、スタートの位置からだとかなり上方に有るから、ほとんど効かなくて四苦八苦。悩んだあげく、人差し指を外して中指と薬指を差し込むムーブを発見。ポケットの中にエッジがあって、中指にかかる。これで身体を上げて、次のとおりホールドへどっかんだ。というムーブを考えた。ところが、youtubeの動画を見ると、多くの人はアンダーポケットではなくてその左下の斜めアンダーカチを使っている様子。ホールドの選別力のなさをいかんなく発揮した。

ポケットホールドの持ち方を理解して成果があった(と勘違いした)ので、次のおにぎり岩へ。《ミジララテスタ》(初段)。2手目に手が出たものの、右手で持つこのエッジが果てしなく小さい上に縁の角が立っていて指皮が削られる。

2手目のエッジ(白いところ)

とても保持できないので、右手をさらに飛ばしてみたら、上に届いた。というところで、終了。スタートから3手出るという成果を得て、御岳へ移動

御岳では、《亀返し》(初段)。もう7日目?

参考:初日の《亀返し》 二日目の《亀返し》 三日目の《亀返し》 四日目の《亀返し》 五日目の《亀返し》 六日目の《亀返し》

既に身体は暖まっているので、スタートからトライ開始。しかし、ムーブを全然覚えていない。ホールドはブログにメモしているのであらかた覚えているんだけど、微妙なバランスの取り方とかの記憶は遥か彼方。ひとつひとつムーブをためしながら、思い出しトライを続けた。

スタートから2手目を確認していたら、あ〜これこれなんて言いながら思い出してきて、そのまま後半までつながって、9手目まで進んだ。そこで左手の指先の感覚がなくなって、10手目が出せずに終了。岩が冷たかった。結局これがこの日の最高到達点。このあとはよれてきて到達点が下がるばかり。3手目のがびがびスローパーをエクステンディッド・グリップで楽に保持できるようになってたのに成長を感じたから、良かった。

《亀返し》はなかなか登れない。ムーブを思い出して、身体を温めて、いい感じになってきた頃には疲れていて、落ちる。今回はさらに岩の冷たさも加わった。次はの挑戦は岩が暖かくなる春かな?そしたらまたムーブを忘れそう。

以下、ムーブメモ。

左足は高めの顕著なフットホールド、右足は地面すれすれのマイクロフットホールドで、離陸。離陸の時は正体だけど、左足をねじるような感じで、捻りの力で身体を右上に浮かす。1手目は右ガストンカチ。このガストンは、指4本が綺麗にかかるところに、オープン・クリンプ。左足を身体の中心の高めのガバ足に移して、右足を切ってフラッギングで、2手目の上の左カチ。足はそのままで右上のがびがびスローパーを右手が3手目。ここは親指をちゃんとかけないと手首がコリコリいって次の右手が出せない。脚はそのままで上のサイドプルを左手が4手目。右足を顕著なフットホールドに置いて、右下のガバで5手目。ここで左ヒールフックを左手のすぐ左下に効かせて、3手目のすぐ隣のサイドプルに左手を寄せて6手目。ヒールフックは、左ふくらはぎがのばされる感じ。脚はそのままで、右上のアンダー気味のサイドプルで7手目。ここは、下の方の4本指が綺麗にかかるところを狙う。左ヒールを左手のすぐ左のガチャガチャしたところに置き換えて、左上のサイドカチへ寄せて8手目。そのまま、右足を右の膨らみにスメアして、左ヒールはそのままで、左手を上へとばすのが9手目。そのまま、右上奥のカチへ右手を伸ばして、10手目。ここは、親指がかかるところがあるので、それを目印に。右足を右下のふくらみにおいて右手を奥にとばすのが、11手目。左足ヒールをさらに上げて、左手で上の顕著な丸カチを取るのが12手目。そこからカンテを足で挟み込んで体を上げて、上のガバをマッチするのが13手目と14手目。これで実質終了。

《亀返し》の合間には、忍者岩の右の岩に課題を設定してトライした。

こういうの

3つの岩の間に三角形の空間があって、そこに座ってスタート。

ここに座る

チョックストーンをがんばって除去したら、いい感じの課題になった。右手ハンドと左手フィストのリービテーションでスタートして、右足を突っ込むところまでしか進めなかった。これはめちゃくちゃ難しい。次回はテーピングしてがんばります。

こんなことしてたら《亀返し》完登は遠のくばかりの様な気もするけど。

最後はマミ岩の右上の岩へ。右は醜いマントルを必死で返して完登。その他はダメだった。また今度。



○ボルダリング

ボルダリングをやると、トレーニングの成果とか、自分の弱さ、強さが見えてきて、とてもいい。特に誰かと一緒に登った時は。その誰かが自分と1グレードくらいしか変わらない人だと、なおさらのこと。

僕は身体を高い位置に保つのが苦手。ホールドにぶら下がってしまう。結果として、遠い次のホールドに届かない。ホールドが持ちづらい時はそれが顕著。SENさんは下半身をひねって高いフットホールドを使って身体を高く保つのがうまかった。意識してトレーニングしないと。

2013年11月9日土曜日

野生の風が濡れていた@障子岩

久々に障子岩に戻ってきた。いつものパートナー松氏と。

パワー&ストレッチをテンションかけながらゆっくり登ってアップ。全身が温まって、ここまでは順調だったんだ。

その後、パワー&ストレッチと野生の風をビレーし終えた頃には身体がキンキンに冷えていた。アップをやり直そうかと悩みながらも、そのまま野生の風に取り付いたのが運の尽き。登る気力は微塵もなかった。野生の風の面白さに一瞬やる気が出たものの、湿ったホールドに心折れて、ボルト2本分くらいで終了。

乾いていたデルパワーXのオンサイトトライとかしてみたものの、1本目のボルトから上に上がれずに終了。

こりゃ真剣にボルダラーへの転向を考えた方がいいかもしれない。でもロックダンサーみたいな面白いルートを登れなくなるのは耐え難い。自分のペースでルートを登る手段を考えなければ。禁断のアレか?今日の指の負傷でクライミングはしばらくはお休みだろうから、ゆっくり考えよう。


追記:木曜日に11mの雨。土曜日のコンディション。パワー&ストレッチからウッシーまではまずまず。ラップはしみ出し。左の11a3本は乾いていた。襖岩も乾いていた。

2013年11月3日日曜日

ロックダンサーRP@榛名黒岩

正体ヘボこといつものパートナー松氏と榛名黒岩へ。

岩場は大盛況で、駐車スペースには収まりきれない車がわんさか。ローカルクライマーの方々は1人1台でいらっしゃる方もいるようです。さすが自動車社会群馬。

もう冬も近いですね

さて、狙いは前回出会ってしまった超楽しいカンテ・ルート《ロックダンサー》(5.11c)。前回の様子はこちら

松氏がアップを兼ねて左の方を登って、ヌンチャクをかけてくれました。僕もフォローで登って、アップ。

で、早速《ロックダンサー》。本来ならもう少し入念にアップすべきところでしょうが、榛名黒岩は全容を把握できていないので、アップルートが分かりません。

ロックダンサー

前回、ムーブはほとんど解明していたものの、取り付いてみると2本目のクリップ姿勢が上手く作れなくて、いきなりはつまずいた。前回もちゃんと考えていなかったところ。ここは左手のアンダーの保持と右のカンテ奥へのヒールフックでクリップするという不安定なムーブを選択。

そこから先はだいたい前回のムーブで間違いなかったものの、上部の左ガストン取りからカンテトーフック&右カンテ取りが上手く行かない。ホールドの選択は間違っていないはずだけど、体勢が違うみたいで、いろいろ試した結果、完全に左足に立ち上がってからトーフックをかけないとかからないということが判明。あと、ガストンは小指は外して3本指をなるべく奥で、親指もかける。

ということは分かったものの、なかなか左足で立てない。先週の小川山の《アルピニスト》でソールをガリガリ削りまくってつま先がさらに薄くなっていて、極小エッジが効いていない。これはもしや敗退かという空気は流れたものの、悪あがき。ソールが薄くなっていないアウトサイドを使って立ってみたら、立てた。

ここまでで既に3時くらい。9時には登り始めて4便くらいしか出してないのはペースが遅すぎるぞ。

時間的にはRPトライはあと3便くらいはいけるかと計算しつつ繰り出したトライで全てがかみ合って完登。途中でほとんど休めないこのルート。最後はカンテの挟み込みで息を止めないように意識的にスーハー言って呼吸して、ぎりぎりのRPでした。あーよかった。

無事目標を達成した後は、ルンゼを上がって《アイアンアーミー》(5.11c)と《インビテーション》(5.11b)を見学。どちらもかなり立派なルートで、ボルトもしっかりしている様子でした。それから、《キメイラ》(5.12a)も見学。これはおもしろそう。

それから、《ラーコンナ》の左のクラックを見て、次回はカムを持ってきて登ってみようという話し。

こんなの

そしたら、松氏がカムを持ってきてた!てことで、トライ。出だしの広いところから手を伸ばしてカムを入れてみたものの、いきなり難しくて断念。右のボルトを使って上がった。その上のoffwidthもちょっと難しかったけど、ここは左向きになったら行けた。とりあえず上まで抜けて、ロワー中に下を探ってみたら、左向きでフットホールドを拾うことができて、上のガバを使ってしまえば何とかなりそう。次回はナチュプロでなんとかしよう。


○お知らせ

「フランシスコ前」という交差点の近くには、フランシスコの町という児童養護施設が有るようです。

いつものパートナー松氏のブログが復活し、禁酒ブログに全面リニューアルするそうです。

2013年11月2日土曜日

ナーガ完登の、小川山から瑞牆ボルダーはしご

秋晴れの一日、小川山へ。

sghr師が便乗ということで小川山を選択したものの、前日に恵那でしこたま登ってばきばきだそうでキャンセル。となると小川山である必要はなく、黒岩で《ロックダンサー》(5.11c)という選択肢も浮かんだ。しかし、気持ちは既に小川山にあり、結局変更なし。

前日に予想外の雨が降り、道中は道路はビショビショ。廻り目平もビショビショ。午前中は乾きのいい左岸スラブで遊ぶことになりました。

《ジャーマンスープレックス》をなるべく指を使わないようにして登ってみたり、《アルピニスト》にトップロープをかけて登ってみたり。《アルピニスト》は難しかった。核心部にたどりつくだけでヒーヒー言わされて、核心部は何もできなかった。

他パーティーもいたので早々に切り上げて、午後はボルダー。

まずは懸案の《黒豆》(1級)。前回の様子はこちら。最初から左足を上げて、その後左手を出すムーブに光明を見出すものの、完登には至らず。難しい。これ登るのにあと何シーズンかかるのだろう?

早々に諦めて、これまた宿題のジャックの新ボルダーのスラブ課題《ダウンはいらない》(1級)。こちらは雨が上から流れ込んでいて登れませんでした。闘わずして敗退。悔しい。

《ダウンはいらない》

近くにあるファンタジー岩を見に行ったら、なかなかのスラブ。スラブ面を全部登った。

《ファンタジア》(6級)は、トポには「小川山にありそうでなかった、真のスラブの6級課題」とある。その通り、スメアリングで高度を上げる素晴らしいスラブ課題。お隣の4番(4級)は《ファンタジア》のガバ限定課題って感じだろうか?ライン取りが不明。《J&Sスラブ》(4級)は上部の大穴でのマントルが緊張感ある好課題。その左の3番(3級)は大穴限定ルートで、左も右も隣の課題が近いから、ライン取りが左右にぶれないように気を遣う。右は端の《スクープオンサムバディ》は、出だしで右カンテを使っちゃったけど、良かったのか?トポには「大きく凹んだスクープ上に立って直上」とある。立つまではどうでもいいと解釈したけど、今トポを見たらラインはスクープの左から出てる。これはアウトかな。最後は《Goマントル》(2級)。一撃。これが2級で《黒豆》が1級か...納得いかないよ。

最後にマントルを登った松氏が、ファンタジー岩のすぐに後ろに割れ目を発見。こんなのでした。

ファンタジーの後ろ

下に引くホールドは使わず隙間を登ったら難しかった。

右向きはまずまず簡単。左向きは果てしなく難しく感じた。あれこれ試した結果、スタートから右手プッシュで良しとした。


と言ったところで満足したので、瑞牆に移動。目標は《ナーガ》(1級)。薄暗い中トライ開始。

瑞牆ボルダーは乾きが悪いイメージがあって心配していたら、案の定ビショビショ。クラックの中は水の筋道が幾つもできていて、スタートホールドには今にも水が流れ込もうとしていた。タオルでフキフキして、トライ開始。

出だしから激しく難しくて、初手が出ない。左の方の小さなホールドをマッチスタート。ここはギリギリ保持できるものの、とにかくフットホールドがない。以前見た動画では左の方に足を出していた。その辺りをみると、ほとんど閉じたクラックがびしょ濡れになって佇んでいた。これは使えない。灯りを照らしてよーく観察して、右にエッジを発見。これを使って、なんとか離陸に成功。しかし、右手を離した瞬間に右足は切れて、ほぼキャンパ。数度のキャンパで初手のスローパーを止め、そこからキャンパでハンドジャム。これまた数度のキャンパでジャムできるようになった。しかしその後のクラックパートで力尽きて落下。

これはまずい。クラックパートは両手ハンドからフィストまでは良いものの、そこから右に出るあたりは広くなっていて辛い。フィストの位置をよく考えないと行き詰まる。ここだけムーブ練習したいけど、練習で力尽きて完登できなくなる予感。フィストの痛さもすごい。悩んだ挙句、リハーサルせずに休んでスタートから完登狙いのトライ。

キャンパでジャムを決めて、ハンドジャムとフィストジャムでひたすら耐えて、右のガバを掴んで、右足のフットシャムで這い上がった。そこから先が真っ暗で何も見えなくてビビりながら右に抜けて、完登

あーいろいろ嬉しい。ちょっと前だったら絶対無理だったキャンパを成功させたこと。ちょっと前は全く知らなかったハンドジャムとフィストジャムができたこと。成長を感じた。2013年の数少ないボルダーの成果になったことも嬉しい。《黒豆》、《ダウンはいらない》に続く一級課題の三戦三敗を免れたことも嬉しい。とにかく嬉しい。



○海への道

《黒豆》はまた登れなかった。マントルは難しい。でも《Goマントル》は一撃だった。マントルはわからない。

2013年11月1日金曜日

散歩とチョックマン@御岳

天気がよかったので御岳散歩。

ついでにチョックマンをもう一回登ってみた。


丸こんにゃく岩は下地が下がって、右半分は絶望的。

丸こんにゃく岩

他にもいろいろ岩を観察して、ソフトクリームの対岸の遊歩道脇に180度のルーフを発見。ガバガバのフレークが続いてたからグレードは5級くらいかな?今度登ってみる。

ルーフ

それから、A岩・B岩に可能性を見いだしたり。お昼は松氏オススメのついんくるにて、ざるそば。なんかうまかった。御岳に行く時はいつも行くことにする。