2018年5月22日火曜日

UKトラッドはじめ@Curbar

ポールさんに誘ってもらって、クライミングに行ってきた。

どこでもいいぞと言われて、先日の子連れボルダリングの際に見たクラックを登りたいと思い、Curbarを希望した。

これ、The Peapod HVS 5b。



ポールさんから借りたトポには、"A Curbar special, and one of the Peak's essential HVSs."とある。初登は1951年。日本にはフリークライミングという言葉さえなかった時代だ。

見た通りに中間部が広がっていて、ずりずりと上がっていく。Podから抜け出すところが見た通りに核心ムーブ。いつも通りの下手くそなプロテクションセットで、ドタバタと危ういオンサイト。

トポ通りの☆☆☆。

両隣にはそれぞれE1とE2のクラックがある。特に右はオフウィズス。また行かないと。

この日は午後4時半集合だったので、あまり時間はないし、一本登ってほぼほぼお腹いっぱいだったんだけど、せっかくだからもう一本。同じグレードでAvalanche Wallを勧めてもらったものの、登ってる人がいたのでかわりにL'Horla E1 5b。

コーナーでステミング小ルーフを左に抜けるのに、どう考えても片手ぶんしかホールドがなく、しょうがないから片手でステミング解除&外に吹き飛ばされる。なぜか落ちてなかったので、ハングをビシバシ超えて、フラッシュ。プロテクションはほぼほぼナッツ(小さめ)で、それを足元にしてハングを超えていくのは、爽快そのもの。

トポ通りの☆☆☆。

トラッドクライミングの場合、リードした後はセットしたギアを回収しないといけない。日本だと終了点にクリップして、ロワーダウン中に回収することが多い。終了点も、ボルトなり木にスリングなりで設置されていることが多い。

UK式トラッドクライミングでは、ビレーヤーがフォローで登って回収するようだ。これがとても気持ちのいいもので、マルチピッチの終了点でフォローを迎えるような感じ。ビレーの最中は目の前にどこまでも広がる丘陵地帯に目を奪われる。この時期は、モロッコから来たという首元に白い帯を持つブラックバードの一種が風に乗ってひらひらと舞っている。フォローを迎えれば、自然と一体感が出てくる。

それから、岩の上部でビレーをするためには岩の上部にアンカーが必要だが、ピークディストリクトのグリットストーンにはボルトはなく、上部に木が生えていることも稀。必然的にリードが登った後に上部の岩を使って構築することになる。支点は全てナチュラルで、岩を見る目を問われる。また、ビレーはリップに座ってやるので、支点を伸ばさないといけない。これがなかなか難しい。実際、L'Horlaを登った時に、僕はリップからさらに5mくらい歩いてあがった先の岩にスリングを巻いて支点を作って、そこから歩いてリップに戻って、その段階でリップの少し上にクラックを発見してナッツを突っ込んでバックアップにした。

ところが、ポールさんが上がって来て、「これ何が正解?」と聞いたら、ナッツを突っ込んだクラックのすぐ脇に、スリングを一巻きすれば完璧な視点になる岩があって、それを見落とした見る目のなさに二人で爆笑した。

まだまだこれから。

0 件のコメント:

コメントを投稿