2013年6月14日金曜日

岩と雪 No.134〜不動沢開拓記〜

"私たちは、この地を登りまくり荒らしまくった責任を取る意味で
地域研究の結果を公開し、不動沢の未来を
力と良識あるクライマーに委ねようと思う"

岩と雪#134

ロクスノ60号に再掲された不動沢上流エリアのトポに触れて、岩と雪134号に掲載された不動沢開拓記を再度読んでみた。胸アツだね。コズミック・サーフィン2Pはぜひともオンサイトトライを敢行したいところ。どうですか、松氏?

しかし、僕には理解できないこともいろいろ。

"この岩場に目標を確立した私たちは、目を輝かせながら、
春が来るのを指折り数えたものだった。
しかし、その前にやっておく仕事があった。
ここを登るための同人組織を作ることであり、 
友達くらぶが、冬の間に結成された"

この頃の開拓クライマー達の間では岩場の開拓に際してチームを結成するのが一般的だったようで、JECCとか、JMCCとか、イカロスとか、ハングドッガーズとか、チームRPとか。そのなかで僕がもっともネーミングセンスが光ると思うのが、ザ・テンションプリーズ。この気の抜けた感じがたまらない。今の開拓クライマーの人たちってこういうチームを作ることはないような気がするんだけど、当時はなぜ?

もう1つ。

"…不動沢の主だったクラックはおおかた登り尽くされた感があった。  
…次なる課題は何か。私は考えた。 
それは、もっとも完成されたスタイル、つまりロープ何で登ることであると。
…かつては青ざめて見上げたクラックが次々にソロで登られていった"

フリーソロが最上のスタイルっていう感性はどこから来るものなんだろう?

"不動沢の魅力は岩ばかりではない。
ここを訪ねるクライマーは岩登りと共に、
周囲の自然を楽しむ心の余裕を持った方がいいだろう。
そうすれば、不動沢での休日は、
貴方の心に豊かな思い出を残してくれること請け合いである"

一刻も早く力と良識を身につけて不動沢でのクライミングを体験してみたいものだ。

この他にも、平山裕示インタビュー、吉田和正さんのMARS初登記、クロニクルにはおむすび山スラブの《リメンブランス》、《ジェイコブズ・ラダー》の初登記録など、盛りだくさん。岩と雪って面白いね。

あ、表紙裏のスポルティバの広告では、MEGAが通産省のグッドデザイン賞を受賞したことが高々と謳われていた。通産省、なんでもありだな。

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