2013年7月21日日曜日

2013年4度目の小川山・敗退祭りの記録

先日は小川山のスラブを登り尽くしたいとか大風呂敷を広げてしまいましたが、前言撤回。スラブでも、なにがなんでも登りたいものもあれば、さほどでもないものもあるようです。



2013年4度目の小川山。いつものパートナー松氏&sghr師と。狙いは、三ツ星のスラブ《メルトダウンダイレクト》。グレードは、5.11b。前回はマラ岩で《オレンジロード》をRPして花崗岩のスラブの最高グレードを更新したので、調子に乗って更なるグレード更新を狙う。

長いアプローチにヒイヒイ言いながら3峰に到着。暑い。早速1便目。

このルート、長いです。取り付きは3峰にもたれかかったどこかから落ちてきたように見える岩から。ボルトは11本。上部は取り付きからは見えません。オブザーベーションなど意味をなさないので、とりあえず登る。

基本的にはエッジング系のスラブですね。手前の岩はスメア主体、3峰本体に移ってからはクラックを鷲掴みにしてグイグイ。クラックが途切れるところがちょっと悪い。そこから先は、悪いカチを保持してつま先でエッジを拾って身体を引き上げて行くムーブが、核心部まで続く。長めのランナウトを挟みつつ、ひたすら同じようなエッジング&カチを持って引き上げのムーブが続く。核心は上部。9本目のボルトにクリップした後に悪い立ち込みが1つ。これを越えて、リップまであと数十センチというところで、バランスを崩してフォール。

めちゃ疲れました。とにかく長い。

松氏はフラッシュ。お見事。

僕は、気乗りがしないながら2便目を出して、今度は核心部でフォール。回収。

長いです。ひたすら長いです。正直言って登るのが面倒です。ムーブも単調。うすうす気付いてはいたものの、僕は長いルートが好きではないということを明確に認識することができたのは、大きな収穫と言えるでしょう。今後、長いルートに付けられたトポの星は信じないことにします。このルートは封印。5.12のスラブが登れるようになったらまた来ます。

そうそう、長いのでロワーも回収も面倒です。中間の結び変えの支点はしっかりしていて、60mロープでぎりぎりそこまでロワーできます。そこで結び変え&再度ロワーで降りました。ロープを落とす時に下手をすると、手前の岩と3峰の本体の間に落ちてしまってフリーソロで回収に行くことになりますので、気をつけて。あと、日当りの良い場所にあるので、天気がいい日はめちゃ暑いのでオススメできません。取り付きの左のルンゼから終始落石があったので、こちらも気をつけて。マルチの下降路になっているようで、結構大きなのも落ちてきましたよ。



早々に諦めたので、移動。そら豆スラブあたりを眺めつつ、人が多くて、たどり着いたのは2峰の右下の小さな岩。昨年一度だけやってみて敗退した《PTA》(5.11b)を見に。

《PTA》の右は昨年RP済みの《DDT》。これは下部垂直が核心。左は《星と光》。5.12aのどスラブ。これはいつか登りたい。その左、小さな岩の端っこのボルトわずか2本のルートを見ると、面白そうじゃないですか。《これがジャックの結婚記念ルートではあんまりじゃないでせうか?》(5.10c)。このグレードは僕の実力だと十分挑戦のしがいがある。

早速オンサイトトライ。2本目のボルトにクリップするまでは少々悪いスメアリングをこなして問題なし。その後が分からず、テンション。気を取り直して、右上に見えるガバに無理矢理手を伸ばす激リーチムーブを解禁。右手が届いてもその後身動きが取れないので、左手も無理矢理伸ばして、後は足を切って全身をスラブにこすりつけてガバにしがみついてぶら下がる酷いムーブを発動。1テンで上まで。

このムーブでRPしてもRPした気になれないので、下降中にムーブを確認。左手で甘いカチをプッシュして右足をスメアしているところに左足を踏み替えるという爆笑系ムーブを開発。これはめちゃ面白い。

こちらはこのムーブを完パクしてフラッシュする松氏。



僕は3便目でRP。


それから、《PTA》をトライ。しかし、もう足下がヨレヨレ。テンションかけかけ、何とかムーブを作って、上まで。下部は左足はポケット&極悪エッジを拾って、右足はフットジャム。中間部はスメアリングのどスラブ。これはめちゃ面白い。やっぱりこういう短い中にムーブが詰まっている密度の高いルートが好きだ。次回はRPトライを繰り出したい。



疲労の色を隠せないので、ルートはここまでにして、後はボルダー。

登ったのは、犬岩の黒本22番レイバック(9級)、23番(10級)、24番(8級)、25番(10級)、26番(10級)。左の方は高さがあって、ムーブも悪くて、危険な香り。初心者には絶対にやらせてはいけない10級たちですね。27番のトラバース(6級)はよれて敗退。

不可能スラブの7番スラブカンテ(6級)、3番《湿りの海》(8級)。9番のカンテ右(5級)はめちゃ面白い予感はするものの、湿り気MAXで不可能カンテと化していた。《静かの海》(3段)をちょっとだけ触ってみたが、リップの上には何もありませんでした。

それから、角岩の16番カンテ(6級)。カンテ奥のカチを使ってリップに左手を出して、カンテを触らずに登りましたけど、問題あります?12番(7級)、13番左カンテ(8級)。

お昼寝を挟んで、最後に涙岩の《ホワイトティアーズ》(4級)で敗退。めちゃ上手い人がいて、これは勉強になった。

以上で終了。ボルダーもいっぱい登れて大満足。しかし5級以上は登れず、このエリアは夏に来るところではない様子。ボルダラーもほとんどいなかった。


○海への道 #3

《静かの海》は難しい。4年くらいやったら登れるだろうか?

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