2013年8月10日土曜日

夏の小川山合宿2013

小川山合宿で新たに登ったルート及び課題、登れなかったルート及び課題並びに見学したルートの記録。


○登ったルート

・左岸スラブ

《ジャーマン・スープレックス》(5.10c)

ジャーマンスープレックスの核心部

3日目。ロープソロで初めてRP。核心の終わりを告げる左足ポケットに足を突っ込むのが難しかった。この日の3トライ目は、ポケットに左足が入ったものの、左手がすっぽ抜け。次の便でRP。右のフレークを掴んで上に上がってからは、右のカンテを取るまで集中しまくり。これは面白い。

・そらまめ下部スラブ

《生木が倒れたよ》(5.9)
マスターOS。ロープソロ。

《三色すみれ》(5.10a)
フラッシュ。ロープソロ。

・スラブ状岸壁

《かわいい女》(5.8)
マスターOS。

《穴があったら出たい》(5.10a/b)
2トライ。面白い。エッジ。

《放浪癖》(5.10b)
2トライ。RCCボルト×2のルート。面白い。左トラバース核心。

《Song of Pine》(5.8)
フラッシュ。

・妹岩

《カシオペア軌道》1P目(5.10b)B&NP
2日目、5トライくらい。ロープソロでやろうとして、ロープの繰り出しが上手く働かなくて、ビレーしてもらった最初のトライでRP。オリジナルの左抜け。ボルトは2本で、思ったよりカム頼り。クラシカルなルートは本当に面白い

《愛情物語》(5.8)NP
前のシーズンにナチュプロの練習ってことで取り付いて、途中で本気で落っこちていろんな意味でビビったルート。今回は問題なくRP。カムのセットの練習で、取れるところにはできるだけとる戦略で、キャメロットの3番までとマスターカムをほぼ全部使い切った。

・ガマスラブ

《ガマルート》5P(5.8)あたりを適当に
時間優先で、登れそうなところを適当に。途中歩きがあるのと、終了点の落ち着きどころがない点で、《春の戻り雪》の方が僕は好み。

・最高ルーフ左の岩
アプローチで迷ってかなり遠回りした。ウイスキーボトルから上がるのが分かり易そう。

《白糸》(5.10c/d)
マスターOS。下部のカンテ左に出るところが難しかった。ここは激しいリーチムーブで解決

《ナデシ》(5.11a)

ナデシ

2トライ。出だしから厳しく、1本目のボルトのクリップが厳しい。マスダーだと、左手のすっぽ抜けそうなスローパーを保持してかけるので、なおさら。そこから、2本目のボルトまでが核心部。マスター・オンサイト・トライはここで失敗。2トライ目でRP。核心部は、手が両方悪い中での緊張感満載の左足の立ちこみ。左手はほとんど意味なし。右手は、RP時は、斜めホールドを半分クローズド・クリンプで、親指を半分エッジに引っ掛けて左下に引いた。RP後に核心部だけ練習した時は、エクステンディッド・グリップで、真下に引いた。ほとんどパーミング。そしたら、RPした時より楽に登れた。斜めに引くと重心を左に移せなくて、いつまでも右足の荷重が抜けない。強引に身体を上げようとすると、左足のエッジと右足のステミングになって、右足をトントンしないといけなくて、辛い。真下に引くと、右足を切って左足に完全に乗っかることができて、立ちこみも楽。


○登った課題

・林の中のボルダー

《ダイレクトフィン》(3級)
これは面白い。そして難しい。両手プッシュで斜めのホールドに手に足。上部スラブは結晶を激しくクリンプしてずり上がる。めちゃ怖い。

《フィン》(6級)
これは面白い。ハンド、フィスト、フィストのジャミング。《ダイレクトフィン》と同じくらい面白い。同じくらい難しかったけど。体感3級。

クジラ岩の黒本10番(10級)、11番(6級)SD、12番マントル(8級)。タイコの太鼓(8級)、32番(9級)、33番(7級)。スパイヤー岩の34番トラバース(8級)。

ホワイト・ブロックの《ホワイト・クラック》(7級)。出だしフィンガージャム。難しかった。

穴プーシェ(7級)。高くて怖かった。

スラプーシェ(6級)、88番スラブ(7級)。

三角マントル(5級)。これは難しい。何もないスラブから何もないリップ上をペシペシたたいてマントル。本気出した。

ウィスキーボトルの95番(6級)。小川山らしからぬハングで、ムーブは若い人に受けそう。しかし、トップアウトするとめちゃ怖い。

96番マントル(8級)。これまた、トップアウトするとめちゃ怖い。

98番カンテ(6級)。

99番チムニー(10級)。
これはめちゃ面白い。初めて使ったチキンウィングがバチ効きだった。あまりに面白いから2回も登ってクライムダウンまでしちゃった。

ウィスキーキャップの100番(7級)、101番マントル(10級)。

102番(9級)。ノーハンドでいけそうだったから頑張ってみたものの、最後の方で手を出しちゃった。

・石楠花遊歩道エリア

扇岩の《左うちわ》(5級)、蛇腹(4級)、もぐり岩の《ひみず》(10級)、《もぐら》(6級)。《もぐら》は難しい。

忘却岩の20番マントル(2級)。
怖かったー。渾身の力を出して結晶を握り倒して這い上がった。死ぬかと思った。4トライくらい。

・水晶スラブ下ボルダー

入り口岩の45番カンテ(8級)、46番マントル(5級)、47番マントル(7級)、48番マントル(7級)。47番だけが異常な難しさ。結局、上の方のカチを持って、地ジャン気味にリップに飛びついた。だめかな?

チビチビ岩の43番(10級)。44番は苔敗退。富士山岩の《ノーハンド登山道》(10級)ノーハンド、簡単。40番マントル(8級)、面白い。41番は苔敗退。隣山岩の35番マントル(8級)、36番スラブ(6級)、37番(5級)。

犬岩の28番ルーフ(5級)。これは難しかった。胸を岩で擦って痛かった

不可能スラブの9番カンテ右(5級)。前回敗退した課題。ようやく登れた。カンテをペシペシで面白い

・雨月岩周辺

《カモシカカンテ》(5級)。

11番のマントル(4級)。これは厳しかった。数度落ちた末に、全身に擦り傷を作りながら必死で完登

14番のマントル(6級)。

15番のトラバース(4級)。スタートホールドがイマイチ分からず、顕著なガバを左手で持ってスタートした。更に右にもホールドがあったけど、甘いカチと薄いピンチから遠い一手を出すことになって、そこからやると段はありそう。てことで、ガバから。面白かった。

・屋根岩ボルダー

チビ岩の4番(4級)。
チビで、地味で、居心地が悪くて、怖くて、でもダイナミックで面白かった。マントルも悪い。二度とやりたくない。

ピラミッド・タキュールの《左面中央》(9級)、《ピラミッドタキュール》(7級)、カンテ右(10級)。トポを見ると、凄くカッコいい岩。実際見ると、果てしなく小さい。でも形はカッコいい。大きさが3倍くらいあると良いボルダー課題になりそう。登ってみると、結構面白い。下地も良いし。

マッターホルンの14番《凹状壁》(10級)、15番《カンテ壁》(10級)、16番《北壁ルート》(10級)、17番《ヘルンリ稜》(10級)。

三角岩の25番(8級)、24番《大三角》(4級)。これは厳しかった。

皐月岩の32番マントル(4級)。

霜月岩の36番《落葉》(5級)。上部に上がれば問題ないかと思ったら苔が...

34番スラブ(3級)。
中間部のポケットに手が届けば何とかなると思ったら、ポケットが意外と悪くて、足もダイクから外れそうで怖かった。そこをなんとか保持して、上部のガバポッケに手が届けば何とかなると思ったら、ポケットがアンダーでしか効かなくて、決死の覚悟で一歩上がってアンダー保持の体勢に入った。死ぬかと思った


○登れなかったルート

《ワイルドタジヤン》(5.10c)
しけしけで敗退。既に2日で2トライ。

《デロリンマン》(5.11c/d)
ライン取りがイマイチ不明ではあるが、いろんな情報に照らすと、左下のフレークは使わずに真下から直上が正解か。ムーブは一通りできた。これは登れる。


○登れなかった課題

入り口岩の《ラブリートラバース》。これは厳しい。そして、指が痛くなる。

屋根岩ボルダー・マッターホルンの《横断ルート》(5級)。これは厳しい。そして、指が痛くなる。

屋根岩ボルダー・皐月岩の《花豆》(初段)。地面から両手をピンピンに伸ばしたところのリップ状に一本指ポケットと結晶があることを確認した。これは厳しすぎる。


○見学したルート

左岸スラブの《ピンチ》から《YMO》まではスラブで面白そう。しかし、《ピンチ》から《ビッグモー》までは1本目のボルトが高すぎて気軽に取り付けない。

《トムといっしょ》はフェース。《雨がやんだら》は薄かぶり。《あせらずいこうぜ》、《チャンス》は垂直のエッジ。

ガマスラブ近くの続おじさん岩の《ぶんぶく》、《すったらもんだら》、《おたんこなす》、《ひょうろくだま》は面白そう。

ガマスラブ周辺、《ウィスキー・キャット》、《ごめんねエっちゃん》はフェース、《幻を追う人》(5.11a)、《門番の娘》(5.8)、《KC'S Banana Cake》(5.10a)はスラブ。

最高ルーフの岩の《笠間のピンキー》(5.10c)。フィンガークラックから、スラブ。楽しそう。


○総評
成果とよべるものは、《ナデシ》、《カシオペア軌道》くらいか。カムの練習として《愛情物語》は良かった。《ガマスラブ》でマルチの練習も良かった。

あとは、ロープソロのシステムを岩場で試してみて、その良さと課題が見えたのも、大きな成果。これについては、追々書くつもり。

新人の案内がメインだったから、今回の成果のなさはしょうがないでしょう。今後に期待。

3 件のコメント:

  1. 今回はご指導本当にありがとうございました。これからスラブもフェイスも極めます!

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  2. 先生、私もご指導頂きありがとうございました。
    小川山はすっかり宮氏のテリトリーですねえ…

    ↑はスラブもフェイスも極めるって言ってるんで、各々得意分野でゴリゴリとシゴキましょう!

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  3. どうもお疲れ様でした。次はどこに行くか、迷いますね〜

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