2015年8月10日月曜日

夏休み、ボルダー、《ピノキオ》@小川山

小川山キャンプ

ハンモックでお昼寝、マキネッタでコーヒー、Walkers SHORTBREAD FINGERS、Sounds of Gears、ざらざらの花崗岩、柔らかな木漏れ日、吹き抜けるそよ風。最高ですね。これで、キンキンに冷えたJEVER Pilsnerがあれば、他に望むものは何もありません。次回は箱で買って行って川に放り込んで冷やしてしまいましょう。

去年ダイバーさんが登ったのを知って、ずっと気になっていたクラックボルダーがあります。くじら岩裏面の《ピノキオ》です。どんな時でも大勢の人が集まるくじら岩にあっても、この課題に人が取り付いているところを見たことはありません。見事に弱点を突いたいい課題だと思います。

グレードは、黒本では3級。3級といえば、冬に登った笠間の《ターゲット》と同じ。どちらも緊張感のあるクラックのハイボルダーです。

この《ピノキオ》のグレード、『関東周辺の岩場』では、5.10+(TR)とデシマルのグレードがついています。《ターゲット》は、黒本では3級/5.10b、100岩場では3級(5.10c)。5.10cといえば、山野井さんの《むかしクラック》が5.10cで、僕のクラックの最高グレードです。

登り易さでいうと、《ターゲット》が一番登りやすい。終始ジャミングが効き、上に行けば行くほどバチ効きで、マントルは難しくない。下地は殺人級だけど、落ちないから大丈夫。次が、《むかしクラック》。クラック内部がガタガタで、ジャミングが効くポイントがわかりにくいし、痛い。技術的にはこれが一番難しい。でも、ロープにぶら下がって探ってジャミングが効いてしかもさほど痛くないポイントを見つけてしまえば、カムでプロテクションを取っている安心感もあり、大丈夫。仮に下地が良くても、ボルダーとしてグラウンドアップだと、相当難しいでしょう。最後に、《ピノキオ》。落ちてはいけない高さで課される、落ちどころのマントリングとスラブ。しかも、そこで大事な上部のクラックは、苔。落ちることへの恐怖感では一番上。ただ、下地はそこそこ良いので、落ちても足首の捻挫か骨折程度でしょう。全く性格の異なる3つのクラックが、技術的な難しさ、危険度、恐怖感、様々な要素を考慮すると、同じグレードになるんですね。

朝一番に最上級の恐怖感を味わいましたが、お昼前には再びハンモックでそよ風を感じることができました。

午後は、烏帽子岩アプローチボルダーで、《濁流》。最近読んでいる本で学んだ下半身からのモーメンタムの作り方の教科書のような課題で、とてもいいです。このエリアは好きです。ただ、昼過ぎは岩に陽が当たってコンディションはいまいち。涼しくなった秋頃がいいかもしれません。登れなかったのでまた今度。

それから、無名岩周辺時間岩の2級は素晴らしい課題だと、再度登って思いました。何度でも登りたい。対照岩(左も右も3級)は、今回も予定通り敗退。ただ、左は一度だけリップにタッチを成功させ、可能性を感じました。右は相変わらず意味不明。これまた次回。

2日目は、1日かけて5.10dのスラブの下部ボルト2本分を2回だけという不毛な時間を過ごした上、不注意で怪我をして、早々にキャンプの終焉を迎えました。その話は改めて。

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