------障子岩を訪れる皆さんへ------
岩場でホールドにティックマークをつけ、それを残すことがどう評価されるかは、岩場によって異なるでしょう。何日もハングドッグを繰り返してジムナスティックな身体運動の限界に挑むことが目的となっている岩場では、ホールドを明確化する行為として歓迎されることもあるかもしれません。
障子岩は、そうではないクライミングを求める人も集まる岩場です。粉まみれの岩から自分でホールドを探し、ムーブを考え、岩と向き合う時間を求める人がいます。複雑なムーブを読み、初登者の体験に思いを馳せる人がいます。
ホールドにティックマークを残す行為は、そのようなクライミングの楽しみを奪う行為です。障子岩では、ティックマークは消して帰ってください。
分かっていても消し忘れることがあることは理解しています。僕の場合、RPの成功で高揚しているときや、失敗の悔しさにつつまれているときや、解決できないムーブのことで頭がいっぱいのときなど、つまりほとんどの場合、ティックマークを消すことは意識の外に飛んでしまいます。障子岩でも、ティックマークを消し忘れたことが何度もあります。ですから、ティックマークを消し忘れることを非難する資格はありません。
でも、消し忘れがちだからこそ、ティックマークを残さないという意識を強く持ちたいと思っています。みなさんも同じように思ってくれると嬉しいです。
より多くの人に、より豊かなクライミングを。よろしくお願いします。
------以上------
障子岩でクライミング、いつものパートナー松氏と一緒。
踊る蒟蒻 |
前回掃除した《ワイルドハート》(5.11a)をRPしました。下部は、離陸と初手の強度の高さ以外は、素直なムーブです。上部がこのルートのハイライト。ハラハラドキドキの素晴らしいムーブを味わえます。全長20m、登りごたえのあるルートです。《穴》、《デルパワーX》、《ワイルドハート》、一かたまりのこれらのルートは、どれも個性的で、とても面白いです。《デルパワーX》と《ワイルドハート》の間の《インタールート》はどうでしょう?文字通り両ルートの間に後から付け加えられたルートで、少々混み合っています。
目標を達成したので、12時ちょうどに撤収。北秋川ボルダーへ向かいました。石灰岩です。
一番手前のハート型の岩。
ハート型の岩 |
(1)右下のガバからSD、右抜け。
(2) 左のハングSD。大きなムーブで楽しい。
(3)右下のガバからSD、直上。この岩でもっとも簡単だけど、もっとも面白い。面白さの所以は、右上のホールド。
石灰岩に貼りついた石灰岩ではない何か。
例えるなら、テクニックのファットピンチのような、
うんこのような。地球の歴史を感じさせる一品です。
続いて、お隣のこの白いスラブ。
白いスラブ |
(1)左手でカンテを使ってSD。
(2)右のアンダーからSD。
(3)カンテを正面突破は、掃除が間に合わず、敗退。
カンテ |
(1)右フェース、ガリバーの顎からSD。なかなか良い。
(2)左面のリップトラバースSD。今回一番苦労した。手数があって楽しい。
リップ・トラバース |
(3)右フェースのさらに右を、ノーハンド。寝すぎておもしろくない岩は、ノーハンドとワンハンドの課題にすれば良いことを学んだ。
半日登るのにちょうど良いエリアでした。次回はカンテ正面突破。
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