2017年4月25日火曜日

シンクラックP、RP

昨年の秋から取り組んでいたシンクラックのプロジェクトに成功しました。 11日目でした。

初手の右手第一関節ジャムは効きが甘く、70点。強引に左足トージャムをきめて、手を進めました。結果的にはこの初手のジャムが核心ムーブです。初手に成功するまでに3日。 その後、上部のムーブを探っている最中に初手のムーブができなくなって迷走することになり、ついにコツを発見したのは、10日目。


続く右手の第一関節ジャムも厳しく、下から繋げると効きが甘くて、80点。抜けそうになるのに必死で耐えながらカムをセットしました。このムーブを発見したのは4日目でした。


次に来るのはこのクラックで唯一左手ジャムがきまるポイント。ここはロープにぶら下がってムーブを探る時はジャムがよく効くのに、下から繋げるとうまくはまりません。時間をかけて効きを高めます。それでも90点。


さらに続く右手第一関節ジャムは、本来は3回右手第一関節ジャムの中では一番の効き。しかし、これまた繋げるとうまくはまらず、効きは60点。完全にきめることは諦め、強引に左手を進めます。


棚を取ればムーブ的にはほぼ終了です。ここまでは直前のトップロープでの確認で成功していたので、自信を持って挑む事ができました。 しかし、下から繋げてのナッツのセットの体勢を確認しておらず、左手でセットしないといけないのに、バランスが悪く左手を離して安定してセットができません。左のギアループにつけたプロテクションを右手で取るという不測の事態。


ここからクラックは左上に続きます。ここでもまたプロテクション問題が発生。左手でセットしないといけないのに、左手を離せません。右手でなんとかセットしたものの、ブラインドのセットになり、一歩上がって覗き込んだら、クラックの中で完全に歯が開ききっていました。なんとかセットを修正し、上に抜けてRP成功。

この岩を発見したのは2016年10月のこと。いつものパートナー松氏とナメクジスラブにやって来た際に、スラブのあまりの難しさに心挫けて岩探し散歩に出た時でした。 尾根から一歩外れた岩の裏側に、このクラックは切れ込んでいます。尾根の上からはその姿は確認できず、何の期待も持たずに念の為と岩の裏側に回り込んでこのクラックを発見した時の驚きは、今も鮮明に覚えています。

実際に登ってみると出だしから極度に強度の高いムーブで、圧倒されました。それでもどうしても登りたくて、いろんな人にビレーをお願いしたり、一人でロープをフィックスして練習したり。一冬を越え、このためにトレーニングを積み、体重を5キロ落とし、シューズのフリクションが上がる暖かい時期を待ち、時間帯を選び、軽いハーネスに履き替え、プロテクションは最小限に絞り、チョークバッグはつけず、自分のクライミング能力を切れる寸前のゴム紐のように伸ばして、なんとか登ることができました。

この岩の発見のきっかけを与えていただいた方々、付き合っていただいた方々に感謝です。

「喜び讃えよ 主イエスは生まれぬ(Noel)」(5.12b)

クラックの経験が少なすぎてグレードのことは分かりません。5.12bとされるセンチュリー・フォー・カラーズは7日で登っていて、それよりも時間はかかっています。他方で、センチュリーは初日にムーブとプロテクションについて情報を得ていて、こちらは情報なし。しかも短い上に出だしが核心なので、登りやすいかもしれないとも思います。ということで、ひとまずセンチュリーと同じ5.12bということにしておきます。

このクラックにグレードをつけることになんの意味があるのかとも思いますが、その話はまた別の機会に。

英語名はNoelってことで、ノエルでもいいです。そういえば、シンクラック、シンクラックと言ってましたが、初手以降は右手は第一関節が入ったので、フィンガークラックです。

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