奥多摩トラッド、水平クラック、4日目。
僕がトラッド・クライミングをはじめるきっかけを作ってくれたのはリンムーだった。スーパームーンの夜に北アルプスに散ったリンムーへの感謝の気持ちを込めて、このルートを《スーパームーン》と呼ぶことにする。
この日の3度目のトライで成功。自分が持っているもののすべてを振り絞って、出し切った良いクライミングができたと思う。奥多摩を車で走る帰り道、まん丸の月が山の向こうに輝いていた。これからもこんな充実したクライミングを続けたい。
ルートは、石灰岩に寄りかかった円盤状チャートの、前傾した側面の水平クラック。フィストもスカスカの外傾したクラックからフィストへの繋ぎのムーブが、とても面白かった。フィストで耐えてのプロテクションのセットにも泣かされた。円盤のオモテ面に這い上がったあとのスラブも緊張する。クラックのサイズはキャメロット#5〜#2。グレードは、トラッドの経験が少ない僕には見当もつかない。5.10台前半ということはないと思う。
場所柄、そして、地味な見た目から、多くの人に登られることはないと思うけれど、トラッド好きの方にはできるだけたくさん登ってもらいたい。
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