2013年9月23日月曜日

セレクション@小川山

ついに《セレクション》をやりに小川山へ。いつものパートナー松氏と。

セレクションの取り付きから

取り付きに着くとすでに先客が10名ほど。長い待ち時間の間に11aのルートでアップしようとして、ド敗退。

さて《セレクション》1、3、4、6の各ピッチをリード。他をフォロー。

・1ピッチ目

1ピッチ目のクラックは難しかった。下半分はハンドジャムがよく効くけど、上は広い。レイバックで強引に突破。

・2ピッチ目

スラブ。この手のホールドが乏しいスラブはグレードに関わらず常に緊張感がある。リードした松氏に感謝。

・3ピッチ目

チョックストーンの奥のチムニー。バックアンドフットでずりずり上がるのが超楽しい。ノープロって話を大昔にどこかで見た気がしたんだけど、プロテクションを取る場所は豊富だった。

・4ピッチ目

4p目テラスから

4ピッチ目取り付きのテラスで大渋滞。右の南稜からのクライマーも合流して、しかも出だしのクラックからスラブがなかなか手強くて、渋滞が生じる様子。でもテラスは広くて景色も良くて快適。蜘蛛の糸をトライするクライマーの姿も真横から見ることが出来た。かっこ良かった〜。

ルートは出だしのオフウィズスが面白い。半身をねじ込んでずりずりが楽しい。クラックを出たらちょっと左にルートを取るとスラブに乗り上がるのがラクチン。そのあとはチムニー状の巨大フレーク。うりうさんがキャメ5があるとよいと書かれていて、持って行ったので使ってみた。あるものは使わないとね。でも小さいのだけでもよかったかも。

・5ピッチ目

有名なトラバース。高度感満点で楽しい。上の岩の淵にはかかりの良いホールドがあって助かった。

抜け口は岩の間に潜り込んで、

セレクション5P目トラバースの抜け口

怖かったから手の指先から足の指先まで全身のフリクションを効かせてずり上がった。

フリクション・クライミング

パックパックがもう少し大きかったらあそこでスタックして動けなくなるところだった。あぶないあぶない。

・6ピッチ目

Y字の左のクラック。思ったより広かった。下部はオフウィズス、上部はフィストかな。出だしは広くてジャムが出来なかったからレイバックで上がってみた。そしたら途中からきつくなって、クラック登りに切り替えた。フィストジャム。抜け口が少々悪くて、プロテクションを取りたかったんだけど、キャメ3が売り切れ。キャメ2サイズだと思って取り付いたから、キャメ3を松氏から借りずに1つしか持ってきてなくて、早々に使ってしまったのだった。しょうがないからそのまま登った。緊張感あったなー。あ、これ、クラックの限界グレードだった。

とういことで、セレクションをノーフォールで登りきった。待ち時間が長くて4時間くらいかかったかな。

気の抜けた部分が何一つない素晴らしいルートだった。1ピッチ目のクラックは僕には厳しかったし、2ピッチ目のスラブは緊張感あったし、3ピッチ目のずりずりは楽しかったし、4ピッチ目のずりずりは少々難しくて、そこからスラブとまたずりずりも楽しかったし、5ピッチ目は高度感満点で怖かったし、6ピッチ目はピリリと辛いアクセントになっている。最高の体験が出来た。

残念だったのは、6ピッチ目のクラックの登りがバタバタしてしまったこと。あれが地上だったら間違いなくもう一回登り直してたな。最初からクラック登りで挑みたかった。


さて、セレクションが終わって、そこからスラブの限界グレードに挑む精神状態ではなかったので、ボルダー。いつもの流れで黒豆にいこうかとも思ったけど、ジャック中根の最新ボルダーを見てみることにした。一番近い灯台もと暗しエリアへ。

まずは、狸岩《素晴らしい4級》(4級)。これは確かに素晴らしい。面白い。

それから、《ポンポコ》(3級)は離陸不能。敗退。次に《狸寝入り》(2級)も離陸不能。敗退。

しょうがないので、スラブ状ボルダーへ行き、《キモサベ》(3級)。これは最高に面白い。最初の2つ以外に手で使えるホールドはほぼないので、完全に立ち上がってから次の手or足を出すスラブ登りを思い出して、なんとか完登。結構苦労した。小川山にも意外とないシビアなほんとのスラブ・ボルダー。

それから、お隣の《ダウンはいらない》(1級)。右足で乗り込むと思われるフットホールド(とも言えないような凸凹)は明瞭で、これにどうやって乗り込むかが悩みどころ。そこまでのフットワークをいろいろ考えた結果、右足でスタートして、《キモサベ》の右足1歩目のエッジに左足をクロス、右足を右の顕著なポケット、左足をそのすぐ左の結晶、で、右足乗り込みというムーブが完成。あとは乗り込んで右足で立ち上がるだけ、というところまで来たものの、タイムオーバー。このスラブは最高に面白かったので、絶対にまた登りに行く


といったところで、終了。シーズンはじめから登ると決めていた《セレクション》を登れて、最高に面白いスラブ・ボルダーを発見できて、大満足であった。そろそろ涼しくなってきたので、奥多摩のシーズン開幕。小川山のシーズンは終わりを迎える。今シーズンはもしかしたらこれで最後かもしれない。気が向いたら1回くらいは行くだろうか?

4 件のコメント:

  1. ヤバいセクション全部突っ込んで頂き、ありがとうございました。
    帰り道の大渋滞含めて、小川山の魅力を満喫でしたねえ。
    今度は城山南壁とかいかがでしょう?

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  2. 信じられないくらい楽しかったですね〜
    城山はいまいち登攀意欲が上がらないですねー。

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  3. むむ…華麗にスルーされましたなw

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  4. スルーってわけじゃないんですが、言い方が悪かったですね。持ってる情報が少ないのでまだ分かりません。なんとなく、小川山ストーリーを6pくらいひたすら登り続けるようなイメージ。

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