2015年10月13日火曜日

ROCK & SNOW #69

ロクスノ69号(2015年、秋)。結局、八千穂高原新エリアが最も注目に値する記事でした。



○岩場整備についての私見 菊地敏之
いいですね。新生湯河原幕岩正面壁ルートリスト(グレード改定含む)あり。
「われわれがやっているのは、日本全国共通の認識のもとに行っている(はずの)ひとつの文化としてのフリークライミングである。ルートには、そのルートを存在させるに足る妥当性というものが必要とされているはずで、そうしたルートを登ることによって、われわれはフリークライミングという行為を理解し、この文化を継承していくことができる。」
「だから、そいうした妥当性に欠けるルートは、この文化を阻害するものとして、速やかに削除しなければならない。」
この考えと、岩にツタが伸びていたらひっぺがしなさいという考え方は、180度違う方向を向いていますね。個人的に魅力を感じるのは前者です。でも、全国共通でないローカルな認識があってもいいんじゃないかという気もします。

「岩場の運命は、その岩場に通うクライマーたちの手に委ねられているということも、最後に言い添えておきたい(そういった意味ではボルト打ち替えは、リピーターとしてその岩場に実際に通う人たち、かつ開拓者ではない第二世代があくまでするべきだと思うのだが、それについては別の機会に・・・)。」
開拓者ではないという部分については別途説明があるので、本文をご覧いただくとして、人気ルートを求めて岩場を渡り歩くクライミングが全盛のこの時代、岩場に通うクライマーなんてのはあと10年もすれば存在しなくなると思います。

○特集 瑞牆山再発見
フロンティア・スピリッツから『瑞牆クライミングガイド』が発行されたことを受けての特集。

・内藤直也氏によるいくつかのルートの紹介

・佐藤裕介「50ピッチ継続クライミング」、「最難ルートハシゴクライミング コスモスと自由登攀旅行」、「ガイドの仕事で新ルート開拓」

・倉上慶大「瑞牆マルチ登攀手記」
Sky Rocket、静寂のバルジ・ダイレクト 

○ドーンウォール 今、あらためてそのすごさを解析 杉野保
トミー・コールドウェルとケビン・ジョージソンによるドーンウォール・フリー化にについての杉野さんの解説。

○エル・キャピタン ハートルートのフリー化
オフ・フィンガーのクラックを靴を脱いで初登したあのMason Earle(メイソン・アール)が、1970年初登のハートルートをフリー化。



○スペインのボルダリング
エスコリアール、ラ・ペドリッサ、オージャ・モーロス、アルバラシン、タリファ、ペナ・コルネイラの紹介と、素敵な写真。

○八千穂高原新エリア 浅井和英
一級のルーフクラックに注目。

○河又の岩場 《有朋自遠方来》

○御在所 中尾根バットレス 《君へのメッセージ》
カリフォルニア・ドリーミング左に、大平栄さんが、単独、グラウンドアップで初登。

○柴田朋広インタビュー

○アダム・オンドラ インタビュー

○クリップ考察 東秀磯

その他いろいろ

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